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京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@あきらめの清水寺 〜後編〜

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(前篇のあらすじ)

「『山本鳥居』に行きたい」と言われて僕たちは困ってしまいました。→

 

 

あれ? ひょっとして「山本鳥居」って「千本鳥居」のことちゃう??? 

 

 

「山」ってなんとなく「千」に似てるし、「千本鳥居」と言えば伏見稲荷やん!!!

なるほど。「伏見稲荷大社」より「千本鳥居」のほうが有名になって、ほんでちょっと間違えて「山本鳥居」になってしもたんやな。

スウィングに置き換えるとしたら「スウィング」より「ゴミコロリ」が有名になって、「タマポロリ」とか「ヘソチラリ」とか間違えられてしまう感じやな。

とにもかくにもTrust me! Please go to the Senbon Torii(=Fushimi inari Taisha)!!

 

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いやっはあ、今日はとにかく調子ええわー! こうなりゃどんどんイレギュラー放り込んでこーい!!

 

……うへ? 金剛能楽堂?? キミら修学旅行でそんな渋そうなとこ行くのんか??? 

ていうかマジではじめて聞いた。ごめん、ちょっとスマホ見せて。なるほど、なるほど、市バスやったら「烏丸今出川」バス停が最寄り、地下鉄やったら「今出川」駅(6番出口)が最寄りやね。

 

と、ここでQ氏が妙にやる気を発揮する。

 

「バスは混むし、地下鉄つかったほうがええと思う」

 

なんと。いつもは(頼んでもいないのに、そしてムダに)「バス1本で行くこと」にこだわりがちな男がなんたる柔軟性……。

でも分かる。違っているかもしれないけど、僕には分かる。もう彼とは長い付き合いだから、もう分かってしまう。

Q氏はどちらかと言えば、仮に「ロリコン」と「非ロリコン」で分けるとしたら、完全に「ロリコン」だ。

ロリータのコンプレックスの側のお方だ。

何も悪いことじゃない(よね?)。

 

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そして今回の場合、この女子中学生はめちゃくちゃキュートで愛想が良かった。

だから、だ。

だからQ氏の心も表情もゆるみ、結果として案内すらもゆるんだのだ。

あくまでこれは推測に過ぎない。が、僕の中ではこの推測を「確定」とし、話を前に進めることにする。

 

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ヘイ。キュートなお嬢さんたち。このミスター・ロリ氏が言ってる通り、市バスと地下鉄を組み合わせて行ったほうがいいと思うんだ。OKかい? それじゃあね、まずは向こうの「Cのりば」から207に乗って、「四条烏丸」で降りてください。そこから地下鉄に乗り換えて、「今出川」駅で降りるんだ。出口は6番でよろしくね。おおっと、地下鉄は国際会館方面行きだ。決して間違えるんじゃないよ。じゃあね、バイバイ。あ、もしも迷った時のためにLINEだけでも交換しとくかい? ぜんぜん遠慮しなくていいよ。 え? いい? そうだよね。いや、決して変なアレで言ったんじゃないんだ。でもこのことは一応先生には黙っておいてくれるかな。「旅のしおり」に書く時には「親切な紳士たちが行き方を教えてくれました。世の中、捨てたもんじゃないなって思いました」って書くんだよ。いいね?

 

ああ、こういうのを書きはじめると楽しくて止まらなくなってしまう。

悪い癖だ。

 

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最後にこの日のクライマックス的エピソードを。

 

前々回の三十三間堂編の折、我々は京都市バスの運転手たちから「ありがとう」とか「ご苦労さま」とか、それまで思いもよらなかった言葉をかけられ心震わせた。そして朝日新聞夕刊(6/15付)一面掲載直後、京都市バスを管理管轄する京都市交通局からは「ぜひ活動を見学したいのですが!」という熱いラブコールをもらった。

そしてこの日もある運転手さんからは「暑い中ご苦労様です!」と労われ、そしてまた別の運転手さんはウキウキした様子で「新聞見ました! 有名人ですよ!」という車内アナウンスを轟かせてくれたのだった。

 

さすがにこれには(前はそれほどでもなかった)Q氏もXL氏も、嬉しそうな表情を浮かべていた。

 

 

全国紙一面掲載の反響は未だほかでも大きく、たとえば講演やトークイベントなどで「どや!」と見せれば「おお!」となるし、さらに前日の一面記事が「アメリカとイランの緊張高まる!」的なものだったことを付け加えると、その落差に必ず笑いが起きる。

これらはもちろん嬉しい反応だ。

でも残念なことに、そんな状況を素直に喜びきれない自分が今、ここにいるのである。

 

ああ、この「全力で喜んどけばいいのに、どこかモヤモヤしてしまう自分」に、これまでどれだけ貴重な「アハ体験」を邪魔されてきたことか。

あ、「アハ体験」って本来別の意味かもしれないのだが、僕の場合は「思わずちんちんをギュッ!と握りたくなるくらい、アハ!ってなるハッピーな体験」をこう呼ぶようにしている。予めご了承ください。

 

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「京都人力交通案内」とは一体なんなのだろうか? 僕の煮え切らないこのモヤモヤは一体なんなのだろうか? 

……とか考えはじめてる時点でつまらないのは承知の上で、それでも考えてみようと思う。

 

「京都人力交通案内」はQ氏とXL氏というナイスな2人が持つ、アホみたいにものすんごい知識をこのまま眠らせておくのはもったいない! アホみたいな知識をアホみたいなままに、何とか活かす方法はないだろうか? と考え、とにかくはじめてみた試みだ。

 

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そしてこの活動における肝心要のキーワードは、ここに繰り返し書いている通り「アホみたい」なのである。

極論、人は皆「アホみたいな存在」だと思っている。

それは卑下でも悲観でもなんでもなく、「それぞれに弱く、不完全な存在」みたいな意味合いだ。

 

だからこの仕事を通じて伝えたいメッセージが仮にあるとすれば、「アホみたいな我々一同は、アホみたいなままに真っ昼間からこんなんやってますよー! 皆さんもアホみたいでいいと思いますよー!」というものであり、どうやら僕の素直に「アハ体験」できないモヤモヤは、このメッセージがうまく届いていないもどかしさが原因であるらしい。

 

つまり「アホみたい」(=普遍的! つまり自分ごと!)ではなく、むしろ「ものすんごい」(=特別! つまり他人ごと!)に光が当てられがちな現状、ひいては「私たちとはやっぱり一味違う障害者が、ものすんごい知識を使ってめちゃいいことやってる!」という「特別視」を生み出してしまっている、僕自身の矛盾に端を発しているのである。

 

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でも、まあ、いいか。

 

 

思うに任せないのが人であり人生であり世間であり、マジメに考え尽くしたら一周回ってどうでもよくなるこの感じが大切だと思うし、けっこう好き。好き好き大好き。

 

ここ数年、「あきらめる」とか「手放す」とか「減らす」とか「やめる」とか、このファッキン社会にあっては一見マイナスに捉えられがちな言葉や行動が、実はとても大きな意味や力を持つんじゃないかと感じており、この感じはどんどん強くなってゆく一方だ。

 

はい、いったんあきらめる。

あきらめて、もっかい今この瞬間から清々しくスタートだ。

 

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この日の仕事を終え、1万円札の両替に快く応じてくれた「京cafe cha-cha」で美味しいワッフルバーを購入、モグモグ食べ終わった後の棒にはこんなんが書いてあった。

 

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こちらこそ、おおきに♡

 

 

 

さて! ここでいきなり展覧会の告知どす!

来る7月27日(土)より「はじまりの美術館」(福島県耶麻郡猪苗代町)で開催される展覧会「わくわくなおもわく」に、スウィングよりQ&XLが出展……いや、出現します!

存在感抜群の2人の姿を通して、スウィングの実践やポリシー、そして「共同性」というこの展覧会のテーマを伝えられればと思っております。

会期は11月10日(日)まで。

ぜひぜひ皆さま、ご来場くださいませ!!

 

●詳細についてはコチラ! →

●お! 美術手帖にも載ってるよ! →

 

 

次回、京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」は……先日「二条城」前で実施(京都市交通局の方々、来ました!)したところなので、次々回8月26日(月)、京都のどこかに出没予定である。

 

木ノ戸

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 15:40 | comments(0) | trackbacks(0)
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