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ダメなままで生きる

 

今日は京都・宝が池公園を会場に開催された「あそば春」というナイスなイベントで、「井敦子と草の根プロジェクト。」代表の井敦子さんと、(どっかで聞いたことがあるような)「敦子の部屋」というトークコーナーで話をさせていただいた。飛び入りで丹下紘希さんもご参加。(どっかで聞いたことがあるようなテーマ曲を合図に)3人でゆるく、でもマジメな話をした。

 

井さんの懐の深さというか魅力はデカすぎて説明が難しいのだけれど、僕との明らかな共通項は「学校時代に色々うまいことできてしまったけれど、実は絶望的なくらいに合っていなかった」という点だ。僕は最近、このことを「騙された」と表現することが多いのだが、じゃあ誰に騙されたのか? と考えるとなかなか答えが難しい。誰もが信じて疑わなかった価値観なり評価軸なりがあって、できるだけそれらの「上のほう」で生きていくことがより良い……誰にもこれ以外に、ほとんど思考や選択の余地はなかったのだから。人と人とが殺し合うという、どう考えたってメチャクチャな戦争だって、大多数が正しいと信じこんでしまえば正当化されてしまう、そういうデンジャラスな世界の中を常に僕たちは生きている。一体どうすればいいのか困ってしまうけれど、僕は時々「ひょっとして今のこの状況は間違っているのかもしれない」と疑ってみることが大事だと思っている。


トークは大変ありがたいことに、(一応、僕がゲストという形だったので)『まともがゆれる』に書いたことを話題にしながら進められた。大雑把に言えば、セーフゾーンがあまりにも狭くなってしまったこの窮屈な社会をダメなままで生きてゆこう! というメッセージを大の大人3人が(あくまで雰囲気は和やかだったが)本気で投げかける、そんな30分間だったように思う。「ダメなままで生きる」ということと、「マジメに生きない」ということとはだいぶ違う。むしろ「ダメなままで生きる」というのは、「大きな勇気を持って、めっちゃマジメに生きる」という宣言に近いと思う。

 

前提として、人間というのはそれぞれにスーパー不完全な生き物である。いつの頃からか僕の中での完全形モデルはなぜか「阿部寛」なのだが、無論、阿部寛は世界にひとりしかいないし、誰もが阿部寛のように生きられるわけはない。というか完全形としての阿部寛も僕の幻想、いや、妄想に過ぎない。つまり僕たちは、大人のふりをしようが立派なふりをしようが威張って肩で風切り歩こうが、いつまでも完全にはなり得ない、揺るぎなくダメな存在なのである。

 

「ダメなままで生きる」ということは「丸裸の自分のままに生きる」ということ。

ひょっとしたらこれは、ものすごく怖い生き方なのかもしれない。飼い慣らされてしまった僕たちにとっては、分かりやすく、大多数が何となく共感できる価値観や生き方のロールモデルがあり、それに乗っかって生きることができれば、それにこしたことはないのかもしれない。でも、もう、違う。そんなものはもうとっくにぶっ壊れているのだし、否が応でも新しい(古くてもいい!)何かを模索し、更新しなければいけない。

 

 

丹下さんも『まとゆれ』を買って読んでくださっているというし、井さんは太宰治やヘルマン・ヘッセと同じくらい共感したと言ってくれるし(……リップサービスが過ぎる)、いやいや、まあ嬉しかったのだが、こうした『まとゆれ』に対する好意的な感想や反応に僕自身が陥っていた苦境については先日のブログに書いた通りだ(→『モヤモヤを舐めてはいけない。』)。

 

僕は今日もステージの上から、QさんやXLさんの姿を見つめていた。僕が賑やかな会場に辿り着くまでにアチコチ迷い、不安とともにひとり彷徨っていた頃、同じように別のところを彷徨っていたという大登くんの姿もあった。3人はステージの傍にはいたが、「誰ひとり聞いちゃいねえ」様子だった。

 

ダメさや弱さを認め受け入れたとき、それはもう、ダメさでも弱さでもない。

僕たちは『まともがゆれる』の続きを揺らし、既に新たな日々を生きている。

 

木ノ戸

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