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ワンギリー・ホプキンス

 

先日、「定期的に他者が訪れること/関わること」が、増田政男さんにとってはものすごく大事なのではないか…なんて偉そうなことを書いた(→)。が、このことは「無縁社会」などとも呼ばれる現代日本社会に生きる僕たちひとりひとりに共通して、メッチャクッチャ大切なことなのではないだろうか。

 

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僕の携帯電話の着信履歴は、スウィングのアンソニー・ホプキンスこと「日下部尚史」(通称:ひーちゃん)、の名で圧倒的に支配されている。これだけ書くと、僕がしょっちゅうひーちゃんと電話で話しているように思われるだろうがそうではない。「日下部尚史」が並んでいるのは通話履歴ではなく着信履歴オンリー、つまり僕と彼は「電話で話したこと」はこれまで一度もないのである。きっかけはまるで分からないのだが、いつの頃からかひーちゃんは謎のワンコールを毎日1回、だいたい18時半から19時半頃にかけて鳴らすようになっていて、必ずワン切り、絶対に2回は鳴らない。僕が「もしもし」と電話に出る暇は決して与えないが、「かけたよ」という痕跡は確実に残すという(気持ち悪い)妙技。多分ひーちゃんは、僕が【嫌がる/許容する(面白がる)】ギリギリのラインを攻めてきているのだろう。実際、「絶対に1回で切る」という規則性にはある種の「礼節」のようなものすら感じるし(何回もコールされたらとっても嫌!)毎夕ワンコールの一瞬、「はい、今日もひーちゃん」と彼の顔を思い浮かべることに悪い気はせず、むしろほんの束の間、笑えたり心がほころぶ(が、一瞬以上はムリ!)。

 

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不思議なことに僕と彼は、互いに一度もこの件に触れることなく、毎日スウィングで顔を合わせ続けている―別に2人だけの秘密にしたいわけでないし、現に僕は今、世界に向かってこれを書いている―。なぜ、彼が謎のワンコールを鳴らし続けるのか、その真意は測りかねるし、彼自身にも分からないんじゃないかと思う。でも恐らくそれはひーちゃんにとっては既にとっても大切なことで、メチャクチャ大袈裟に言えば、「今、生きてるよ〜」という超高速安否お知らせ(&確認)のような気がしないでもない。実際、たま〜にかかってこないことがあって、そんなときには「あれ? ひーちゃん大丈夫かな?」とついつい心配な気持ちになってしまう(が、多分大丈夫だろうから僕からかけることはない)。

 

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想像してほしい。世界が破滅してしまうほどの何事かが起こったとして、あなたひとりがこの世界に生き残ったとする。そのときあなたが最も渇望することは、他にも生き残った他者を求めることではないだろうか。人は人との繋がりなしに生きていけないというのは恐らく本当のことで、簡単に言えば皆、ひとりでは寂しいのだと思う。ひーちゃんが最後の1人になったとして、そのとき彼の手に携帯電話があったならば、やっぱり彼は僕の携帯をワンコールだけ鳴らすのだろうか。それとも僕が出ることを信じてコールし続けるのだろうか。

 

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「定期的に他者が訪れること/関わること」。その頻度も方法も恐らく人それぞれで、例えばひーちゃんと僕の場合は、携帯のワン切りという、ものすごく独特な方法を採用しているのだろう。ちなみに僕の携帯は毎週火曜の午後8時ピッタリ! かなえさんからも電話がかかってくるのだが、これはもう途絶えることなく15年ほど続いている。

 

木ノ戸

| 名優・日下部尚史(ひーちゃん) | 17:17 | comments(0) | trackbacks(0)
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