ある日曜日の朝。増田さんと西川くんはそっとQさんの部屋に侵入する。
よし、Qさんはまだグーグー口を開けて寝ている。
2人は浴室から、なぜか2本あるシャワーホースをそれぞれ引っ張り出し、思い切り蛇口をひねる。そうして勢いよく水が噴き出すのを確かめ、なぜか延々伸びるシャワーホースを駆使し、Qさんの部屋に思い思いに水をぶちまける。
なんという男たちだろうか。
2人はゲラゲラ笑いながらこの悪質なイタズラを心から楽しんでいる様子だ。
ひとしきり部屋中を水浸しにした後、2人はやはりゲラゲラ笑いながら今度はQさんを「的」にしはじめる。
水浸しになってハッと目覚めたQさんは自分の身に何が起こっているのかまるで分からない。パニック状態のまま部屋を飛び出し、「助けてください!」と声を上げながらマンションの廊下をさまようように駆ける。が、やっぱり自分の部屋が心配である。このままだとあの2人にめちゃくちゃにされてしまう。怖いけれどもやっぱり戻ろう。そう意を決して振り返ると、なぜか廊下は長く長く延々と続き、無数の部屋が左右に連なっている。なんだこれは!? どこが自分の部屋だか分からないじゃないか。
それでもQさんは自分の部屋っぽい扉を見つけ「ここ?」と開ける。そこには知らない人がいる。明らかに自分の部屋ではない。「あ、すみません」と扉を閉め、Qさんは再び激しく混乱する。
…オレの部屋どこ? …オレの部屋どこ?
…という悪夢をスウィングで皆に語ったQさん。増田さんと西川くんは「悪かった」と素直に謝罪をしたそうだ。
ちなみに僕もしょっちゅうQさんの悪夢に登場させてもらっているが、そんな時にはやはり「悪かった」と頭を下げて謝っている。あんたの夢のことでなんでおれが謝んねん! という当たり前の思いに囚われていたのは今は昔、今では悪夢ばかり見ているQさんが気の毒で、本当に悪かったと思って(しまって)いる。
※ Qさんの写真は先日の東京出張での寝姿。展覧会「WE ARE HYOGENZOKU!!」は大好評開催中です!→★
木ノ戸