Swingy days Enjoy! Open!! Swing!!!

サイトトップへ戻ります。
<< 展覧会「Enjoy! Open!! Swing!!! Vol.4」のお知らせ | main | 「時間」と「老い」を…ねじ曲げる!!! >>
【特集】「軽度」の「障害者」と呼ばれて。

?.jpg

 

「軽度」ってなんなのか? 「障害者」ってなんなのか? 

やっぱり、なんだか、気になる、気になる。

 

「軽度」の「知的障害者」と呼ばれる人たちがいる。軽い? 重い? 軽ければ生きやすい? 重ければ生きづらい? 「健常者」ならば毎日がハッピッピー? う〜ん、なんか…雑。僕らの町のダサいヒーロー、ゴミブルー(女子1名はちゃみブルー。で、もうひとりは完全に別枠)として蠢く「軽度」の「知的障害者」とされる4人と(一応・便宜上)「健常者」とされると2人のド本音トーク、炸裂!!!

 

プロフ木ノ戸?.jpg

木ノ戸昌幸(きのと・まさゆき)

1977年生まれ。NPO法人スウィング理事長。組織で働けないことを自覚し、自らスウィングを立ち上げた結果、いつしか組織を作ってしまったことに戸惑う39歳。

 

プロフ櫻本.jpg

櫻本京一(さくらもと・きょういち)

1973年生まれ。2011年、20年に渡る木材店勤務を経てスウィングへ。当初「木彫りの山川豊」と呼ばれた無表情で寡黙な男は、いつしか冗談しか言えなくなっちゃった♡

 

プロフ沼田.jpg

沼田亮平(ぬまた・りょうへい)

1979年生まれ。スウィング歴9年。某福祉系大学でがっつりガチの福祉を学んだものの、その全てを「関係なかった」とのたまう、この親不幸者!!!

 

プロフ更田.jpg

更田麻美(ふけた・あさみ)

1980年生まれ。通称・あちゃみ。25歳で障害者手帳を手にしたことに葛藤しつつ、「口から生まれた」メリットを生かしてしゃべりまくる、明るいおしゃべりマシーン。

 

プロフ増田.jpg

増田政男(ますだ・まさお)

1970年生まれ。左官屋、自衛隊、夜の街での(あり得ない)豪遊等々、さまざまな経歴(?)を持つ体年齢31歳。

 

プロフXL.jpg

XL(えっくすえる)

1967年生まれ。本名・服部光男。推定15年の引きこもり生活を経て、それからいろいろ経て、木ノ戸に騙されスウィングへ。「ヒグマ」「ポップ仏」等の異名を持つ。

 

 

?.jpg

ひらめき自覚と葛藤と誇り

木ノ戸:前号、前々号と「障害者アート」の特集をしてきたじゃないですか。でもそれ以前に「障害者」ってなんや? っていう気持ちがそもそもあって。しかも「軽度」ってどういうことや? と。みんなはその「軽度」の「障害者」とされてるわけですけど、そのあたりどう感じてますか?

XL:なんやろ? 分からへん。

増田:普通にしてたら僕らなんも思われへんけど、療育手帳[1]持ってたら「障害者」って。周りからそういう風に見られるんかあ…っていうのがある。

 

[1] 知的障害者に都道府県知事(または政令指定都市市長)が発行する障害者手帳

 

木ノ戸:例えばゴミブルー[2] になってる時って、僕らが福祉施設の人間であることや、「障害者」であることって、なんも関係ないじゃない? 愉快なただのダサいヒーローでしょ(笑)? 寸劇してる時もね。ゴミブルーになってる時って「障害者」であることって薄れない?

 

[2] スウィングが展開する清掃活動「ゴミコロリ」の広報部隊、「まち美化戦隊ゴミコロレンジャー」の構成員。全員、ゴミブルー。

 

更田:薄れますね(笑)。

木ノ戸:でも、素の自分の時は自分がそう思うと思わざるとに関わらず「障害者」っていうレッテルが貼られてるわけやん。それに対して悲しいとか不愉快とか怒りとか悔しいとか、そういう気持ちを持って当然やと思うんやけど。

XL:悔しくないよ。

木ノ戸:「区役所」無い?

XL:違うわ!

櫻本:XLさんは「障害者」っていう自覚あるんですか?

XL:分からへん。

増田:酒も煙草もやるし、あれしたいこれしたいって普通に思ってるし。

木ノ戸:あちゃみちゃんは(療育)手帳もらったの25歳くらいやったっけ?

更田:そうですね。IQで決められるのがすごく嫌で…。結果を聞いてすごく凹みましたよ、あの時は。

木ノ戸:今、苦しみとかはないの?

更田:苦しみねえ…いっつも悩むのが、久しぶりに会った友達に「今、何してんの?」とか聞かれたりすること。会社に勤めてるとも言えず…。

木ノ戸:なんて答えてるの?

更田:最近やったらNPO法人で働いてるとか。

木ノ戸:ええやん。合ってるやん。

更田:1回、福祉施設で働いてるって言おうとしたけど言えず…。「どんな仕事?」とか聞かれると困るし…。

木ノ戸:言ったとして、どういう反応が返ってくるの?

更田:「へえ、そうなんや〜」とかで終わる。

櫻本:それはそれでいいんじゃない? 馬鹿にしたような反応じゃなければ。

沼田:(京都市バスを利用する時に)療育手帳を使うことには抵抗あったの?

更田:交付された当初はそういう葛藤はあった。今はまあまあ…。

木ノ戸:ラッキーくらいに思えてる?

更田:うーん…。

木ノ戸:みんな「定期」って言ってるやん。魔法のラッキーアイテム(笑)。XLさんとかそうじゃないの? お金払わんでラッキーって。

XL:うん。ラッキーって思ってる。

更田:まあ、確かに。今まで普通に運賃とか払ってたのに、タダで乗れてるな〜って。ただJRとかになるとやっぱり払わなアカンからあれやけど…。

木ノ戸:払わなアカン? 払わんでええってことは「特別扱い」されてるってことやで(笑)?

更田:そうですね(笑)。

木ノ戸:でも、スウィングでずっと働いてきてどう? 世の中の役に立ってるとかそんな気持ちはある?

更田:役に立ってるなぁって思います。誇りも持ってます!

 

?.jpg

ひらめき元・「木彫りの山川豊」の変貌

木ノ戸:京一さんは今の仕事のこと聞かれたらどう答えてるんですか?

櫻本:たまに前の職場の人に会うんですけど。

木ノ戸:「おお、ゴミブルー! ご活躍で!」とか言われる?

櫻本:言われませんよ(笑)!なんて言われたかは忘れたけど、引け目という感覚はなかったな。

木ノ戸:スウィングで働くことは「福祉就労」って言われてますよね。そういう風に伝えてる?

櫻本:そこまでは言ってない。まあ向こうは(福祉就労したことを)知ってるから。

木ノ戸:今、思えば(木材店勤務の)20年間しんどかったでしょ? 今は楽しいでしょ?

櫻本:前とは緊張感が違うから(笑)。

木ノ戸:スウィングに来た当時は「木彫りの山川豊」でしたもんね。表情ひとつ変えずに貝のように口をつぐんで(笑)。高倉健のひどいやつ、「重度」の高倉健ね(笑)。

更田:しゃべってた記憶が無いなぁ(笑)。

沼田:高倉健も大概無口でしたけど、それを超えるわけですから、そりゃすごいですよ(笑)。木材店時代の20年間と同じような感じでスウィングでも過ごそうと思ってたんですか?

櫻本:ええ、まあ。

木ノ戸:あれはやっぱり緊張なの? ものすごい殻に閉じこもってる感じがしましたけど。

櫻本:ゆるすぎる人たちがいたから(笑)。前の会社は完全な仕事というか、プロというか。

木ノ戸:クレンジャーズ[3] もデコバッジ作りもゴミブルーやる時もめっちゃプロ意識持ってやってるじゃないですか。

 

[3] THE CLEANGERS(ザ・クレンジャーズ)。スウィングの主要事業のひとつである清掃業務及びそのメンバーたちの名称。(ややこしいけど)「ゴミコロリ」とはまた別。

 

櫻本:業種がまた違うから。

木ノ戸:業種っていうか前の会社では仕事すること以外無かったわけじゃないですか。友達もおらず、話す相手もおらず。

櫻本:まあ、お金も。

木ノ戸:でもあれでしょ? 手元に届いたのは給与明細だけでしょ? ただの紙切れじゃないですか。

櫻本:途中から銀行振り込みになって。

更田:で、お金の下ろし方がわからなかったんですよね(笑)。

櫻本:逆にそれが良かったかも。知っていたら、たぶん今頃ボロボロ。分からなかったのが良かった。貯まったから。

木ノ戸:「分からなかったのが良かった」! …深いなあ(笑)。

櫻本:まぁねぇ(笑)。

木ノ戸:京一さんも手帳もらったのって二十歳過ぎてからですよね。木材店勤務時代は持ってなかったでしょ?

櫻本:途中からですね。

木ノ戸:「びっくりした」って言ってましたよね。

櫻本:そうですね。「まさか自分が!?」っていう。けど、まあしょうがないかなって。

木ノ戸:悲しいとか、悔しいとかいう気持ちは?

櫻本:それは無かったなぁ。びっくりはしたけど、ああ、そうなんだっていう。

木ノ戸:逆に楽になったことはありますか?

櫻本:バスですね。

木ノ戸:出た(笑)。京一さんが4年前にスウィングに来た時、スウィングに来ることには、なんの抵抗も無かったって聞いてます。唯一の心配事は「何番のバスに乗ったらスウィングに行けるのか?」(笑)。すごいですよね。普通、仕事が合うかとか人間関係が上手くいくかとか心配すると思うんですけど。

櫻本:それはバスに乗ったことが無かったから…。

木ノ戸:いや、京一さんにはそもそも自分に人間関係ができるっていう前提が無かったんだと思うんですよ。友達いなかったのって木材店の20年間だけじゃないですよね。学校時代もですよね。でも、今はもう友達もできて、面白くもない冗談ばっかり言ってるじゃないですか(笑)? あれはずっと我慢してたんですか?

櫻本:いや、そもそもそんな思考回路がなかった。

増田:前から面白かったんやって。

櫻本:いやいやいや、過去の自分とは全然違う。

木ノ戸:たぶん変わってないんですよ。もともとこういう人で、それをやっぱり出せなかったんですよ。

櫻本:いやー、違うでしょ。

木ノ戸:違うの?

櫻本:いやぁ、自分の中にこんなに面白い一面があったんやなーって。

木ノ戸:気づいたって感じ?

櫻本:気づいたっていうか…。

木ノ戸:出てきた? 知らん間に?

櫻本:そう、知らん間に。

更田:裏の京一ってもんが出てきたんですね(笑)。

木ノ戸:裏じゃないで。表の方やで。

XL:おもしろ。

木ノ戸:だからスウィングに来るまでずっと裏・京一で生きてきたんですよ。

沼田:そういうことですよ。

木ノ戸:もし今からスウィングより給料のいい、前に勤めてた木材店のようなところに勤められるとしたらどうですか? 

櫻本:たぶん壊れます。無理ですね。人間関係が、もう…。

木ノ戸:人間関係を作ってしまいましたからねえ(笑)。

 

?.jpg

ひらめき気にしない人の「強さ」

木ノ戸:XLさんは? 手帳もらったのっていつ? 何歳とか分かんない?

XL:中学校入ってからかな。

木ノ戸:クラスは普通の学級? 「なかよし学級」みたいなのは?

XL:あったけどそこじゃなかった。

沼田:XLさんは中学校卒業して、左官屋さんになってすぐに辞めて、毎日ゲーセンと家との往復という、15年間の引きこもり時代に突入ですよね。その頃とスウィングとどっちがいいの?

XL:どっちも変わらへん。スウィングの方がまし。

木ノ戸:ましっ!?? …10点満点でゲーセンが1点ならスウィング何点?

XL:5点。

木ノ戸:ええくらいやね(笑)。それがこの人の強さやな、たぶん。明日スウィング無くなってもこの人平気やで。テレビあるしな(笑)

更田:じゃあ、テレビが無かったら?

XL:なんもせーへん。寝てる。

全員:(爆笑)

 

?.jpg

ひらめき「弱さ」を受け入れ、さらけ出すこと

木ノ戸:増田さんも手帳もらったのって20代ですよね。

増田:そうやと思いますよ。自衛隊辞めてちょっとしてからですかね。

木ノ戸:手帳もらうことで何か変わりました? ショックでしたか?

増田:無いっすねぇ、僕は全然。バスがタダになったし、映画も安くなったし、ラッキー! ってそれぐらいです。

木ノ戸:でも、あなた「障害者」ですよって二十歳過ぎてから突然、言われたわけじゃないですか。

増田:そこはあんまり深く考えない方がいいかなと思った。疲れるだけやから。

木ノ戸:さすが人生経験が違いますね(笑)。

沼田:左官屋とか自衛隊を経験して手帳もらって「福祉就労」に行き着いた。「福祉就労」っていうのは意識しましたか?

増田:それも無かったですね。1年間、なんもせずにぼーっと家にいたから、それではアカンと思ってて。

木ノ戸:いやいや、増田さん! いっしょにスウィングはじめてからも何度も何度もお金使いこんで凹んで、しょっちゅう何ヶ月も休んでたじゃないですか(笑)。ああいう時って何を考えてたんですか?

増田:しんどいですよ。何回も繰り返してばっかりやったから、しんどかったです。

木ノ戸:そうですよね。めちゃくちゃ重いしんどさですよね。僕は「障害者」というカテゴライズにも違和感をおぼえつつ、一方で「軽度」をなめんなよ! というか、そういう思いもあるんですよ。でもやっぱりね、「重度」の人の方がどうしてもしんどいって言われがちなんですよ。

増田:そこがおかしいですよね。天秤にかけられるってわけじゃないけど、重みがあるわけじゃないし。「重度」の人は周りからかわいそうって言われてるかもしれんけど何がかわいそうなん? って思う。

木ノ戸:単純にあの人は軽い重いっていうのはおかしいですよね。

櫻本:当の本人が自覚しているかどうか?

木ノ戸:自覚できないと思いますよ。京一さんも自分の何が障害なのか分からないでしょ? でも大抵、「軽度」の「障害者」の人は悩む。まれに悩まない人もいますけどね、XLさんとか(笑)。でも悩んでないけど、この人も15年引きこもるくらいのしんどさはあったわけやからね。15年ですよ(笑)?

更田:長い(笑)。

木ノ戸:増田さんはやっぱりあれですよね。お金の失敗とか、黙って休んでしまうとか、そういう自分の弱みみたいなものを平気でさらけ出せるようになったことが大きいですよね。

増田:はい。それは、もう。楽になりましたね。

木ノ戸:へルパーさんの食材費まで金庫こじ開けて使ってたし(笑)。でも、今は違うやん? お金の管理も人に任せて、嫌なことがあって部屋に引きこもったら「鍵開けて入ってください」って、もう僕らにスペアキーを預けてしまっている(笑)。でも、そこまでが長い道のりでしたよね〜。

櫻本:増田さんの場合はせめて連絡さえ入れてくれれば…。

増田:そら、分かっとるわ、分かってんにゃ! 連絡せんとあかんことぐらい自分で分かってんにゃ!

木ノ戸:それができれば世話ないわけやん(笑)。連絡できへんくらい凹んじゃってるわけやん、パパ。そこは分かろうや。

櫻本:パパじゃないっすよ。

沼田:連絡したい気持ちは重々あるんですもんね。

木ノ戸:連絡せなあかん、連絡せなあかん思い過ぎるから逆に連絡できひんねん。

増田:そういう感じやと思います。

櫻本:そういう人なんや。

増田:そういう人よ、そういう人。

木ノ戸:お金を管理を人に任せるとか鍵を預けるとかって、誰かに迷惑かけてるとか恥ずかしいとかって思ってますか?

増田:うーん、思ってないと思いますね。全然思ってないし、ありがたいです、それは。自分でも繰り返すって分かってますから。

櫻本:いや、むしろしてもらった方が…。

木ノ戸:楽に生きていけるもんね。自分が楽に生きていった方がきっと周りの人も喜ぶんよ。やっぱり自分が元気な方が周りも楽しいに決まってるし、自分も楽しい方がいいし。そのためには内に閉じこもってしまってたら誰もハッピーじゃないというかね。みんな、増田さんみたいに自分の欠点やできないことを「無理なんや」って受け入れることができたらいいのにね。

更田:人に頼ろうって思えたらいいですね。

櫻本:難しい。割り切れるか、割り切れないか?

木ノ戸:どうかなあ。じゃあ「健常者」って言われている人に、なんの苦労もなんの苦しみもないかって言ったらそんなことないわけじゃないですか。みんな色々あるわけやん。沼田君なんてスウィングで働き出してから悩みっ放しって言ってるんやで? 悩まなかったことないって(笑)。でも、それって「障害者」だからとか「健常者」だからとかじゃないやん?

沼田:違います。

増田:違います、それは。

木ノ戸:だからスウィングは平気で弱さを見せられたり、迷惑をかけ合えるとこやと思うし、そういう社会にしたいんですよ、僕は! なあ、XL!

XL:(無視)

全員:(爆笑)

木ノ戸:そうやってね、みんなが迷惑や心配を平気で当たり前にかけ合えたら、「迷惑」とか「心配」って言葉すら無くなるじゃないかと思うんですよ。…違うかなぁ。例えばゴミブルーも今では地域の中で当たり前の存在になってるやんね。たぶんやけど(笑)。

増田:それはむっちゃなりましたね。

更田:最初は警察に通報されたりとかしましたけどね(笑)。

木ノ戸:びっくりされたりしたでしょ? それがもう当たり前になってんねん。当たり前にやってるうちに、誰も相手にしなくなるわけですよ。だから、いい意味でね、そういうことをどんどん当たり前にしていくことが大事やと思うんよね。…違うかなあ。

増田:なんでもかんでも「違うかなぁ」って(笑)。たぶん合ってますよ。

木ノ戸:まあ、それにしても全盛期の増田さんはすごい根性やったと思いますよ。出勤率3割て(笑)。野球で言うたら、まあまあええ選手やけど、働くっていう意味からしたらだいぶ低いですよね(笑)。それが今は100%ですもんね。

増田:いやいや、ありがたいことです。自分はなんも言えないです(笑)。

木ノ戸:京一さんは木材店時代、20年間無遅刻無欠勤よ? しゃべる人もおらんのに無遅刻無欠勤ですよ? もう、機械やで。ロボット。ロボ山川豊(笑)。

櫻本:ていうか、休めることがすごいよ。

木ノ戸:ね。思いますよね?

櫻本:言うちゃなんやけど、ほんとは休みたかったんよ。でも…。

木ノ戸:「ほんとは休みたかった」って、また今ええこと言うた! これで泣きよんねん、全国の読者が泣きよんねん(笑)。

 

?.jpg

ひらめき「障害者」探しから「健常者」探しへ

木ノ戸:じゃあ、自分が「障害者」だとして、「軽度」だと思いますか?

櫻本:分からん。思いつかん。どっからどこまでが「重度」で、どっこらどこまでが「軽度」かが分からない。

更田:手帳は「B判定」ってなってるけど…。

沼田:誰かが決めたんでしょうけどね。

木ノ戸:みんなそうでしょ? けど二十歳を過ぎてから急に「障害者」って言われて、さらにそこに「軽度」ってつけられる。あなたの障害は軽いよって。僕はスウィングに来るまでの京一さんの人生の方が相当「重度」やと思いますけどね(笑)。

櫻本:そもそも障害ってどういう意味なんかなって。何をもって障害っていうのか? そして何をもって健常っていうのか? その区別が自分にはつかない。

木ノ戸:あのね、「障害者」探しってみんな上手なんですよ。「障害者」探しも上手やし、「障害者」を増やすのもみんな上手なわけです。でも、もう逆やと思うんやな。「健常者」探しをした方がええと思うんやな、これからは。

増・更・櫻:あぁー。

木ノ戸:「健常者」はどこにおるんや? って。でも、いないのよ。どこにも見当たらない(笑)。

櫻本:どういった人が「健常者」?

木ノ戸:常に健やかな人です。

更田:常に健やかねぇ…。

沼田:ずっーとですよ?

増田:ずっと健やか…。

木ノ戸:デューク更家とか?

全員:(爆笑)

更田:久しぶりに聞いた、その名前(笑)。

沼田:デューク更家でもそら、風邪ひいたりすることもあるでしょうし、落ちこむことも悩むこともあるでしょうし。

木ノ戸:え? あるの? モナコに住んでても? じゃ、「健常者」じゃない(笑)。

沼田:そうですね(笑)。

更田:お金持っててもねぇ…。

櫻本:何が健やかなんかね? もう、分からへん。

木ノ戸:だから「健常者」探しをしたらいいと思うんですよね。ほな、みんな気づくよ、あ、どこにもいないって(笑)。「障害者」の対義語は「健常者」やけど、「健常者」の対義語って必ずしも「障害者」じゃないと思うんですよ。そうすると「健常者」もいないでしょ、「障害者」もいないでしょ。ほな、もう、ひとりひとりでしかないんですよ…って、言いながらちょっとキレイすぎて恥ずかしい(笑)。

櫻本:じゃあ、別に「軽度」やら「重度」なんて分ける必要ないん違う? なんで分けるの?

木ノ戸:それは極端に言えば、この社会の中でいかに上手に金儲けできるか? っていうことの逆算やと思うんですよ。「軽度」とされる人はあんまり稼げない。「重度」とされる人はもっと稼げない。まあ、相当偏った考え方かもしれませんけど(笑)。でも社会の許容範囲がどんどん狭まって、その仕組みに合わない人がどんどん「障害者」にされてしまってる感じがします。そういう寂しい世の中になってるんやなあって思う。けど、美談じゃないけどね、そういう世の中だからこそ、僕らは出会えたわけじゃないですか。それはいいことですよね? なぁ、XL!

XL:(無視)

全員:(爆笑)

増田:そうですね、それは。

更田:もちろん。

木ノ戸:じゃあ、「軽度」の「障害者」って呼ばれて良かったですねえ(笑)?

増田:うーん。それはちょっとどうなんかな(笑)。

更田:スウィングに来れて良かったなって、それだけです。

木ノ戸:でも、それって「軽度」の「障害者」って言われたからでしょ?

更田:まあ、そうですけどっ!

木ノ戸:まあ、そうやな。そんなバッサリとはいけへんわな。でも、そう言い切った方が気持ちよくない?

増田:まあ、言い切らんよりも言い切った方が。たぶん、それは。

木ノ戸:いろんな葛藤はあるよね。葛藤はあると思うけど、ああ良かったって思えた方がね。

櫻本:まあ、開き直れるかな。

木ノ戸:そうですよね。だって出会えてなかったんやもん、京一さんと。なんか途中で卵工場かなんか行きかけてたけど(笑)。

全員:(爆笑)

木ノ戸:それでもやっぱり割り切れないですか?

櫻本:ん? 何が? 卵ですか?

全員:(爆笑)

木ノ戸:まぁ、単純に良かった、悪かったとは言えないですよね。だけどまあ、みんなスウィングに来て、こうやって話できたり笑い合えたりするのは最高ですよね。

更田:スウィング、最高です!

木ノ戸:よし!それじゃあ、お疲れ様でした!

 

2016年5月6日(金)の夜、スウィングにて。

(フリーペーパー「Swinging Vol.20」/特集:「軽度」の「障害者」と呼ばれて。より転載) 

 

※ フリーペーパー「Swinging」は、スウィング賛助会員の皆さまからの会費を原資に制作・発行を行っております。→
※ 全国津々浦々「お!それウチに合うよ!置くよ!」という店舗さま等いらっしゃいましたら、スウィングまでご連絡ください!(10部〜20部程度)
※ 全国津々浦々「お!あの店に置いたらええんちゃうん?」的な情報がございましたら、スウィングまでご連絡ください! → Tel:075-712-7930 → Mail:swing.npo@gaia.eonet.ne.jp(木ノ戸)
※ 現在の配架先についてはコチラをご参照ください。→
※ 次号「Swinging Vol.21」はもう間もなく! 2017年1月23日発行の予定です!

| フリーペーパー「Swinging」掲載! | 12:03 | comments(0) | trackbacks(0)
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://garden.swing-npo.com/trackback/1400410
トラックバック
CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
LINKS
PROFILE