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最後にひとつだけ言っておきたいこと


その日の会議中(時刻は17時頃だったろうか)、トゥルルル鳴り響く電話に出たのは西川君だった。
相手はとっくに家に帰ってくっちゃくっちゃ何か(きっとお菓子だろう…)食べてるQさんである。
Qさんは、全く自由気ままに電話をかけてきやがる(スウィングに。あるいは僕の携帯に)。
そしてこちらから電話をかけて話したい時にはめっちゃくっちゃ面倒臭そうにするくせに、自分からかけてきた時にはクソ忙しいのにどうでもいいような話(人の悪口とか、分かりきっている次の日の予定とか)を延々と話すのだ(明日どうせまた会うんだからそん時話せばええやないかい!)。
とにもかくにも運悪く受話器を取ってしまった西川君。「はいはい、うんうん」と適当に相槌を打ちながら、慎重に電話を切るタイミングを伺う。

「わかった、わかった。わかったし、また明日スウィングで聞かせてよ。それじゃ…」

絶妙の間を見つけ、シメにかかろうとしたその時だった。
まだ話し足りないのか、Qさんがこう粘る。



「最後にひとつだけ言わせて!」



なんと。
まるでドラマのようなセリフではないか。
いち早く会議に戻りたかった気持ちが見事にひっくり返されたではないか。
興味津々「いいよ」と返した西川君に、Qさんが誇らしげな口調で言い放った言葉がハイ!こちら!






「さっきシャワーでお尻だけ洗ったんや。

パンツがちょっと汚れてたもんでな。」




ほんっとにすごいな、キミ…。
前半も後半もキレ味がえげつないやないか…。
むしろこれ、「ひとつだけ誰にも言いたくないこと」ちゃうの…?

今日はお風呂に入る日じゃなかったんやね…。
お風呂に入る日でもないのにシャワー浴びた自分が誇らしかったんやね…。
でも、なんでお尻だけなん…?そっちの方がいろいろ面倒臭くない…?
「臭くない」と言えば「パンツがちょっと汚れてた」て…。これ、「臭くなくない」ほうやろ…?
なんでそこ胸張って言えんの…?なんでそんな堂々としてんの…?

「…それは…すごいな。」

絞り出すように言った西川君に、Qさんは「まあな」と静かに返し、そっと受話器を置いたのだった。

木ノ戸
| その名は“Q”。 | 17:47 | comments(0) | trackbacks(0)
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