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展覧会「ART BRUT? NOT ART BRUT?」回想録


スウィング「オレたちひょうげん族」、(ほぼ)初の大坂進出となった「ART BRUT? NOT ART BRUT?」展が無事終了した。毎度のことながら本当にたくさんの方々にわざわざ足を向けていただいたことにただただ感謝…の思いと共に、このテーマ性の高い ― どこまで伝えられたの定かではないが、テーマは「問題提起」だった ― 展覧会を開催することにどんな意味や成果があったのか(あるいはなかったのか)?そしてそれらは僕たちの「これから」をどう照らしているのか?…少し落ち着いて考えたいという思いが強い。…というわけで考えてみたい(ヘタか!)。







○「iTohen」さんについて
滋賀県近江八幡にあった「咲sacra楽gallery」の閉店に伴い、京都以外でスウィングらしく展覧会を開催できる場所をかめちゃんと共にリサーチし、実際に足を使って尋ね歩いた結果、辿り着いたのが「iTohen」さんだった。入った瞬間、「ここ!」と思った(父親のお墓を探している時も「ここ!」と天の啓示がおりてきたが、そういうことってやっぱりあるんですね)。




そして実際やってみて、やっぱり僕たちの「ここ!」ははずれてなかったとすぐに確信した。周到に丁寧に意思を持って作り上げられた「場」の持つ力をこれほどまでに強く感じさせられたことはない。一見抜け目なくシャレオツな空間は、例えばQさんの異様なテンション、異様ないでたちをも柔かく吸収し(写真・上参照)、例えば「(カフェスペース)のどこに絵があるのかなかなか分からなかった」という西川君の言葉を引き出した。これはつまり、その「場」に相応しい絵を飾ったのではなく、「場」が絵を包み込んでしまっていたのだ(と思う)。いやあ、すごい「場」だった。珈琲も美味しかった。リラックスもしたし、そしてものすご緊張した。





○展示について
「これはアール・ブリュット?それとも違うもの?どう思う?」という問いに見合った作品を、僕たちなりにひとつひとつ選んで展示した。その選択基準を言葉で説明することは難しいのだが、僕たちの中にある「アール・ブリュットっぽいもの」、そして「アール・ブリュットぽくないもの」を意図的にごちゃまぜにし、言葉で括りきれない多様な表現を見せることを試みた。詩を展示したことも大きかったように思う。(自分で言うのもアレだが)スウィングらしい「抜け感」を生み出すとともに、「障害のある人が詩を書くの?」という意外性が「アール・ブリュット」=「障害者アート」、あるいは「障害者アート」=絵や土…といった誤解を(自分で言うのもナンだが)緩やかに溶かしていたように思う。




そして最後まで迷ったのがギャラリー内にテキストを掲示することについて。純粋に「ART BRUT? NOT ART BRUT?」という問いを、作品を見る人がそれぞれに考えたり、考えなかったりして欲しいという思いと共に、そんな「エイミー(誰やねん)は死んだのかどうか?それはアナタに委ねます…」的な結末のはっきりしないモヤモヤするハリウッド映画みたいなんでええのか?つまり問いを発したからには、「解」ではなくとも、その問いについてどう考えるのか示すべきなのではないか?という思いに揺れ動いた。問いに対する考えは、当然スウィングとしてもひとつではないし、僕個人としてもひとつではない。結果、それでもモヤモヤハリウッドはあかん!潔くない!ということで、あくまで僕のひとつの考えをテキストとして掲示することにした。少なくとも取材をしてくれた新聞記者さんはテキストを読んでハッ!としたと言ってくれたので、ああ、書いて良かったとホッ!としている。ハッ!としてホッ!としてグッ!



●アブノーマライゼーション(文・木ノ戸昌幸) →
●12/7 朝日新聞取材記事 →




○トークセッション:ちょっと奥さん!「障害者アート」がキテるんだって!
申込みは受付開始早々に定員35名に達し、当日の会場は満席立ち見の大盛況。想像以上の反響に喜びながら、そして業界を代表する(客席の)豪華な顔ぶれに彩られながら(ビビらされながら)、濃密な2時間となった。流れとしてはゲストの大内郁さん(藁工ミュージアム)、岡部太郎さん(一般財団法人たんぽぽの家)、渡邉あい子さん(アール・ブリュット研究)に事前に(「障害者アート」を取り巻く現状についての)「課題・問題」と捉えるフレーズを考えてもらい、 それらの「課題・問題」を巡ってトークを進めてゆくという形を取った。当日の様子については「藁工ミュージアム」さんのブログに詳しくあげていただだいているので丸投げ(→)!








ややこしくマニアックな話題を、ややこしくマニアックに語り合う場にし過ぎたなあ…「抜け」がどこにも作れなかったなあ…等々反省点も多々あるが、何より今、こうした「場」が確実に必要とされていて、例え明快な答えは出せなくとも悩み考え続けることが大事なのだという実感を、かなりの重量を伴って得ることができたのは大きかったように思う。



〇今後の展望とお礼
やって良かった、そして間違ってなかったというのが、いちばん正直な感想である。スウィングはこの2015年を“昨今の「アール・ブリュット」ブームに疑問符を投げかける1年”(以下、“昨今ブリュット1年”)と銘打ち、2月に開催した「Enjoy!Open!!Swing!!! Vol.2」展からその歩みをはじめたわけであるが、今年じゃなくって今年度いっぱい(つまり3月末)まで“昨今ブリュット1年”を延長し(いいんです!)、来年1月末に開催する「Enjoy!Open!!Swing!!! Vol.3」展を「ART BRUT? NOT ART BRUT?」展の巡回展として位置づけようと考えている(詳細については年明けにお知らせします!)。ただ、問題提起とか批判的態度というのは正直言って疲れちゃう…。疲れちゃうのはやだやだ…。ややこしくってマニアックな問題だからこそむしろ楽しくオモシロく!スウィングらしく「障害者アート」(っていうのもアレですけど…)を取り巻く「今」や「これから」について丁寧に考え続けてゆければと思う。




わざわざ足を運んでくださった大勢の皆様、「iTohen」の皆様、公開制作や似顔絵やトークセッションをオモシロがって下さった皆様、その他ご協力いただいた皆々様、本当にありがとうございました!!!

木ノ戸
| 芸術創作活動「オレたちひょうげん族」 | 20:53 | comments(0) | trackbacks(0)
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