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HIS NAME IS XL .
文・木ノ戸昌幸(NPO法人スウィング施設長)

XL氏はなぜXL氏なのか?つまり名前がなぜサイズ名なのか?

この個人情報“過保護”時代、スウィングからの様々な発信にあたっても、いわゆる“利用者”と呼ばれる人たちの名前の出し方について、非常に神経質になっていた時期がある。なんか“特異”な感じのする「福祉施設」と呼ばれる場所で起こる“普通”の事々を、世の人たちにもっと知って欲しい。そんな風に強く願い、特にブログを中心に盛んな発信をしてきたのであるが、当初は“利用者”の名前について、イニシャル表記を基本としていたのだ。今となっては何か悪いことをしたわけでもないのにその匿名性、逆に不自然…キモい…とちゃんと感じることができるのだが、福祉業界デビューぺいぺいの頃の僕たちは、出どころのハッキリとしない情報やら何やらに過剰にビビりまくっていたのだと思う。(「個人情報保護法」施行当時の世の雰囲気は、今思い返しても異常だったと思う。今が“まとも”というわけでは決してないが…)。
そんなワケでXL氏、本名・服部光男氏についても、何か匿名性のある名前が必要になったのであるが、当の本人はにこやかに晴れやかに「どうでもええ」「なんでもええ」と、こちらに丸投げ。それならこちらはこちらで、そんな「どうでもええ」「なんでもええ」人にさすがにイニシャル表記は失礼(?)だろうと、どデカい体の氏のサイズ、「XL」を名前にしてしまったのである。




XL氏は絵なんて描く前から、その温厚な人柄や華のある存在感(ただデカいだけ?)、数あるおもしろエピソード等により、一部のマニアからは結構な人気があり、「XLさん!」「XLさん!」とワ―キャー言われることの多い人であった。そんなXL氏が絵を描きはじめたのはおよそ1年半前のことであるが、もう今さら名前を変える雰囲気でもなく、ていうか「はじまして。XLです。」(ぴょこん←お辞儀の音)とかなんとか氏もすっかりお気に入りの様子だったこともあり、割と適当に乱暴に誕生した「XL」という名は、今、作家名としても、堂々と歩きはじめたのである。

いやあ、本当に人の人生は分からない。 中学を卒業し、左官屋さんに就職するが、およそ1年で(いろんな意味でしんどすぎて)退職。そこからは十数年に渡る怒涛のほぼ引きこもり生活に突入。誰とも話さず関わらず、10円玉を握りしめ、さびれたゲームセンターと自宅を往復する日々だったという。しかしここに下手な同情など要らないのがXL氏の真骨頂。彼はそんな生活であっても「こんなもんやろ」と晴れやかに諦め、そこそこ満足しながら日々の暮らしを紡いでいたのである。いつの間にやら絵を描いて、個展を開いちゃったり、まあまあ注目されちゃったりの現在であるが、ひょっとすると氏にとっては、ゲーセンで10円のゲームに向かい合っていた頃とそれほど大差ないのかもしれない。う〜ん。人って。人生って。 けれど僕らは素直に喜びたいと思う。XL氏の作品や、氏がこの腐れ現代を颯爽と生きる姿をより多くの人に知ってもらえる機会を得られたことを 。まあ、XL氏にとっては「どうでもええ」「なんでもええ」ことかもしれませんがね〜。


(展覧会「HELLO!MY NAME IS XL.」より)
| XL伝説 | 17:22 | comments(0) | trackbacks(0)
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