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ヘンタイ記憶のヘンタイ底力

 

なぜか京都市営バスの路線系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。

 

去る1月22日(月)に実施した第80回(北野天満宮+二条城編)において、私は2人のヘンタイ記憶の凄まじさをあらためて目の当たりにしたのだった。

 

 

その方はテクテクとガラガラの「二条城前」バス停に向かって歩いてきて、困っているのか困っていないのか、ちょっと読めない表情を浮かべながら我々のそばに立った。

別に困っていなければ「だいじょうぶです」と言われるだけ。「どこに行かれますか? お困りですか?」と軽く話しかけてみると、「乗るバスは分かるんですけど、他の質問してもいいですか?」とこれまで聞いたことのないクエスチョンが飛び出した。

もちろんですとも。

答えられない質問以外は全てお答えしますとも。

 

 

「ここのひとつ手前に『堀川御池』バス停ってあるんですか? いつも見つけられなくってあるのか、ないのか。今日も見つけられなかったから、このバス停まで歩いて来たんです」

 

なるほど、そういうお悩みなのですね。

そしてあるはずのバス停が見つからないことに若干キレてますね。

 

 

その方が話しながら広げてくれた路線図をのぞき込むと、確かに「二条城前」の手前に「堀川御池」と書いてある。ハッキリと書いてある。でも僕は「ありますね〜……」としか言えず、そこから先へは進めない。

 

さあ、出番だ! ヘンタイQ&XL!

 

 

 

 

「ある!」

 

「ある!」

 

 

さすが力強い! やっぱりあるんだね!

でもあるかないかは路線図を見たら一目瞭然で、この問いの本質は既に「『堀川御池』バス停はどこにあるのか?」に変わっているのだよ。

こうなると少々困ってしまった様子のふたり。ここから数百メートルは離れた場所にあるバス停の位置を伝えるのに指差しでは無理だから、ピンポイントの指定が必要だ。どこ? どこ? 分かる? 

 

集中し、脳内に蓄積された膨大なヘンタイ記憶の神経回路を駆け巡る2人。

遂に「あ」と思いついた様子のQが、その未知なるポテンシャルを発揮する。

 

 

 

 

「建物の前!」

 

 

 

分かっとるわ!!  

その建物が何かを知りたいの!!

 

 

 

 

「そうや! 建物の前!」

 

 

 

XL、お前もか!! 

なんでそこで通じ合えんねん!!

 

 

衰え知らずの京都人力交通案内は、もうすぐ12周年を迎える。

 

木ノ戸

 

※ この後、具体的な建物名(京都市中京区総合庁舎=中京区役所)まで分かり、お伝えできました。確かに路線図分かりにくい……。

 

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2024.02.08 Thursday 

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| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 15:57 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」(第80回/@北野天満宮+二条城)

 

January 22, a warm winter day and the first 京都人力交通案内of2024.

“Kristin’s heavily pregnant, so let’s go somewhere that’s close by and not too busy to make it easier for her. How about 北野天満宮? There must be kids going there to pray to pass their school entrance examinations at this time of the year.”

 

1月22日、暖かい冬の日、そして2024年の最初の京都人力交通案内。

「クリスティンが妊娠しているので、近くて忙し過ぎないところに行こう。北野天満宮はどう? この時期、合格祈願に行く子もいるはずだ」。

 

 

Thanks Q! How thoughtful of you.

So we arrived, located the toilet (recently a very important place for both Kristin and XL), took a group photo, then headed to the nearest bus stop.

 

ありがとう、Q! なんて思いやりがあるんだろう。

私たちは北野天満宮に到着し、トイレ(最近、クリスティンにとってもXLにとっても非常に重要な場所)の場所を確認し、集合写真を撮った後、最寄りのバス停に向かった。

 

 

But… Nobody. There’s almost no one using this bus stop who visited 北野天満宮神社 today.

The main customers at this bus stop are local grandmas and grandpas who appear right before the bus arrives (and buses don’t arrive all that often), so they must know the time schedule well. Everyone else seems to be taking taxis.

Although I was moved by Q’s thoughtful suggestion, there’s nothing for us to do here, and so we decide to change locations and go to 二条城.

 

しかし・・・誰もいない。今日北野天満宮神社を訪れた人で、このバス停を利用している人はほとんどいない。

このバス停の主な利用客は、バスが到着する直前に現れる地元のおばあちゃんやおじいちゃんたちだから(バスはそんなに頻繁には到着しない)、時刻表をよく知っているのだろう。それ以外はみんなタクシーを使っているようだ。

Qの気の利いた提案に感動したものの、ここでやることはないので、場所を変えて二条城に行くことにした。

 

 

The 二条城 parking lot is usually full of tour buses, but today there seems to only be one.

HOT bus. “High-quality Overseas Travel”. Really??

 

二条城の駐車場はいつもツアーバスでいっぱいだが、今日は1台だけのようだ。

HOTバス。「High-quality Overseas Travel」。リアリー??

 

 

Just as I’m wondering how a bus managed to drive to the island country of Japan from overseas, we arrive to the 二条城前 bus stop, and again, there is no one here.

 

海外から日本という島国まで、どうやってバスが走ってきたのだろうと不思議に思っていると、二条城前バス停に着いた。そしてまた、ここには誰もいないみたい。

 

 

When someone heads towards the bus stop, the boys, waiting anxiously for a potential bus passenger, approach them right away like a swarm of bees.

 

誰かがバス停に向かうと、バスの乗客になりそうな人を心配そうに待っていたボーイズは、蜂の大群のようにすぐに近づく。

 

 

From then, slowly but steadily bus passengers increased, and although there were relatively few people to help with directions, there were a few other requests.

 

それから徐々に、しかし着実にバスの乗客が増え、案内をする人は比較的少なかったが、他の依頼がいくつかあった。

 

 

One person began to interview XL and Q (“Is it okay to ask a question about something other than bus directions? How long have you been doing this?”).

 

ある人はXLとQにインタビューをしていた(「バスの案内以外のことを質問してもいいのですか? 何年やっているんですか?」)。

 

 

One frustrated person explained how they couldn’t find the bus stop before 二条城前, so she walked all the way here .

Please look forward to Kinoto wanting to write another article about the exchange between her, Q and XL.

 

「二条城前」の手前にあるバス停が見つからなくて、わざわざここまで歩いてきたと悔しそうに話す人もいた。

彼女とQ、XLのやり取りについては、木ノ戸が別の記事を書きたいそうなのでお楽しみに。

 

 

Today’s 京都人力交通案内 in the middle of January was warm and relaxed, and apart from giving occasional directions, it was fun to be able to make and hear some small talk with strangers. Next month will surely be cold, so I wonder where 京都人力交通案内 will go!

 

1月中旬の今日の京都人力交通案内は、暖かくリラックスした雰囲気で、時折バス案内をする以外は、見知らぬ人たちと世間話をしたり聞いたりできて楽しかった。 来月はきっと寒くなるだろうから、京都人力交通案内はどこへ行くのだろう!

 

kristin

 

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2024.02.08 Thursday 

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| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 14:50 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@ダイヤモンド輝く祇園編(第79回)

 

なぜか京都市営バスの路線系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。

 

去る11月24日(月)、我々一行は2023年最後の……になるはずだったのがそうはならなかったのは、濃密すぎる嵐山の人口密度とあからさまな観光シーズン価格の駐車料金にひいてしまったからだ。

 

 

まあスゴい人、人、人。

 

土日がヤバいことは知っていたが、「月曜日はさすがにだいじょうぶだろう」と油断してしまった。目的地に近づくにつれ、通常はすんなり通れるはずの道路が渋滞し、通りたい道も通行止めになっちゃったりで通れない。

 

 

ともかくやるか! と何とかいつもの駐車場に向かうと「2,000円」の表示。おいおい通常の2倍!? そんな跳ねる?? 

 

まあ1日いるんだったら払えないお金じゃないが、実は我々が活動するのは毎回90分程度(概ね午後2時から午後3時半)。90分で2,000円ちゅったら、30分約700円。ムリムリムリムリ。

 

 

で、他の駐車場も見事に2,000円で統一してたし、バス停に並ぶ人の数も尋常じゃないから今日は止めにしよう、でも煮え切らないから仕切り直して改めて今年を締めくくろう、と迎えたのが3週間後の12月15日月曜日、我々がひっさしぶりにやって来たのは「祇園」だった。

 

 

はじめて言うと思うし誰も興味ないと思うが、我々にとって祇園は「とっておき」の場所だ。

基本、屋外にあるバス停で活動する我々の天敵は「雨」。

 

暑すぎる8月はやらないと決めてるし、寒すぎる時には暖かい服を着ればいい。

でも雨ん時はねー、傘さしてやるわけにもあかんし濡れるのも嫌だしーってなると、必要なのは「屋根」。

ほんでね、長年の活動の結果ね、安定的な屋根があり、安定的な需要(=迷い人)があるのが祇園なのね。

 

 

でね、そんでね、雨ん時のとっておきとして大事にし過ぎた結果、滅多に行かない場所にもなってしまって、更にはコロナ禍も相まって、もはや前回行ったがいつなのかも分からないくらいなのね。

 

調べてみると前回は2018年1月22日。

もう5年も前だ……。マジで5年も行ってなかったのか。その間にXLはガンになって、そして根治したというわけか。

 

5年という月日は長い。

 

 

ともかく嵐山のえげつない人口密度と駐車料金のお陰で訪れた5年振りの京都市営バス「祇園」バス停。


ABC3つある「のりば」のうちどこでもいいというわけではなく、やっぱり安定的な屋根と安定的な迷い人が期待できるのは「Bのりば」しかないよね。


5年前とは言え、身に沁みこませた記憶はクッキリとしている。

 

 

この日は修学旅行生や日本人観光客が多く、海外からの観光客はアジア圏の人がほとんどだったため、英語ペラペラ・クリスティンの出番は2、3回。 ほんで祇園からだと南方向にある京都駅に行きたいのに、あるいは北方向にある銀閣寺に行きたいのに我々が陣取った「Bのりば」で西行きバスを待っちゃってるという、のりば間違いの方々が大量発生していた。

 

 

総じて充実した案内で今年を締めくくれたのだが、どうしたってこれを語らずには終われない。この日美しい宝石のようにビカビカと輝いていた、XLのあの勇姿を。

 

もうこの活動をはじめて10年も経つというのに、まだ時々モジモジしてしまうXL。

この日も何やらスマホの画面を見ながらゴニョゴニョ相談している修学旅行生たちが彼の目の前に現れたというのに「なんか困ってるみたい」と、2メートルくらい離れた位置に立つ僕にゴニョニョ言う。

 

 

なんなんですか、そのおせっかいバリバリのルックスと真逆の消極性は。しかもかわいらしい子どもたちに対して。

 

苛立ちながら「聞いてあげてよ」と促すと、「どこ行くの?」とにこやかに話しかけるXL。

ほらあ、子どもたち一気に頼ってきてるやんかあ。誰がどう見てもおれよりQよりあなたが一番この仕事に向いてんだから、いい加減自覚持ってよね。


まあ永遠に成熟しないであろうこうした我々の関係性も、ひとつのチームワークなのかもしれない。

 

 

そんな景色の数分後。


XLが「あ、オシッコ行きたい」とふいに尿意をもよおす。


車を停めた(2,000円ではない)駐車場の近くに公衆トイレがあることは確認している。歩いてすぐっちゃすぐだけど、人混みの中を歩くのは面倒くさい。

 

その時だ。

 

 

ほとんど真裏にあった宝石店に威風堂々XLが突入し、「すみませーん! トイレ借りてもいいですかー??」と声を張って真っ向勝負を挑んだのは。


店の種類で区別するのもどうかと思うが、それはコンビニエンスストアのノリだろう。

折しも東京のどこそこで宝石店が強盗に襲われて大騒ぎになった数日後である。

 

 

もちろん慌てた様子の店員さんに丁重に断られはしたが、なんなんですか、さっきと別人のようなダイヤモンド級の積極性は。

ワオワオ! 息つく間もなく身動き取れへんくらい混んでるスターバックスもグイグイ攻めてますな……。

 

こうして2023年の京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」は、「お手洗いは地下になりま〜す」って、人波を縫うように首をめいっぱい伸ばしてXLに応答してくれたスタバ店員さんの親切トイレ案内と共に幕を閉じたのであった。

 

次回、我々一行は新年1月23日(月)、京のどこかに出没する。

 

木ノ戸

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 20:24 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」(第78回/@清水寺)

 

Bus stop C in front of Kiyomizu-dera. We went to this bus stop on the afternoon of October 31. It was almost always plump full of tourists (both foreign and Japanese), students on school trips, and some locals. It felt like we were running around non-stop from person to person or group to group, and mainly directing people to a different bus station.

 

清水寺前のバス停C。 10月31日の午後、今回の京都人力交通案内の舞台はこのバス停。国内外からの観光客、修学旅行生、そして地元の人たちで常にバス停はごった返していた。休む暇もなく来る人来る人へと走り回った。行き先を聴くとほとんどがそもそもバス停を間違っており、乗るバスの案内ではなく正しいバス停への誘導ばかりだった。

 

 

You want to go to Arashiyama? The 207 bus stops at B in front of the ward office. You want to go to Kyoto Station? Other side of the road, stop A. At one point, XL and I (Kristin) had to hold back a foreign couple desperately trying to get onto the wrong bus going in the opposite direction. “No, no, nooo! Don’t get on this bus!” as we pulled them out of the bus doors.

 

「嵐山に行きたいの?」

「207番のバスが区役所前のBに停まります。」

 

「京都駅に行きたい?」

「反対側のバス停Aです。」

 

ある外国人カップルは反対方向へ向かうバスに乗り込もうとしていた。

「no, nooo!! don’t get on this bus!!」

私たちは必死になって声をかけバスから彼らを引きずり降ろした。

 

 

A boy on a middle school trip, who must have felt nervous to approach this suspicious looking guy with a pink sign around his neck, managed to build up the courage and asked “Do you speak Japanese?” in English. I think the rest of the guidance was in Japanese (^.^)

 

修学旅行で来ていた中学生の男の子は、緊張した面持ちでピンクの看板を首から下げた怪しげな男に勇気を出して英語で「Do you speak Japanese?」と尋ねた。国籍不明の風貌だが男の子が話しかけたのは日本人である。もちろん日本語は話せる。

 

 

One foreign tourist had gone as far as to hire his own local tour guide, and even the guide couldn’t seem to find the way to their next destination. Not only did he get directions from theヘンタイ記憶チーム, he got a souvenir picture too.

 

ある外国人観光客はツアーガイドを連れていたが、そのガイドも次の目的地までどう行けばいいのか戸惑っていた。彼はヘンタイ記憶チームから道案内を受け、ちゃっかり記念写真もGETしていた!

 

 

Oh, might that tourist speak English? Who cares! Kristin will ask them where they are trying to go.

From Korean to English to Japanese to English… this feels messy, but we manage to find the best way for her to get across town.

 

「あ、あの観光客は英語が話せるかも! クリスティン、どこに行こうとしているのか聴いてみて!」

 

韓国語から英語に、英語から日本語に、日本語から英語に、、 少々ややこしかったが何とか伝わったと思う。

 

 

Overall, it was very busy and a lot of fun. We’ll come back one day,清水寺!!!  

As long as the weather agrees, the next 京都人力交通案内 is to be held at 嵐山 on November 27, where we also hope to enjoy 紅葉!

 

全体的にとても賑やかで楽しかった。いつかまた来るよ、清水寺!!!

次回の京都人力交通案内は11月27日に嵐山で開催される予定です。天気が良ければ紅葉も楽しみながら!

 

kristin

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 17:50 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@復活と実験の銀閣寺編(第77回)

 

なぜか京都市営バスの路線系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。去る9月26日(火)、我々一行は銀閣寺(正式名称:東山慈照寺)へと向かった。

 

しかし、いつだ? 前回は……。

 

★2023.06.09 Friday

第76回京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」

http://garden.swing-npo.com/?eid=1401081

 

ワオ―……前回の出動は5月22日、およそ4ヶ月前。そしてこの時が既に1年振りの出動で、しかも実際の案内はやらずにリサーチのみだったので、要するに要するに、我々の現場復帰は2022年5月23日以来、16ヶ月振りとなる。

 

 

★2022.06.01 Wednesday

京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@全然バス乗らねー嵐山編(第74回)

http://garden.swing-npo.com/?eid=1401019

 

2012年6月に始動して以来、これまでも時々ブランクが生じることはあったが、コロナ禍も含めてこれほど長期間に及んだことはない。


我々がこの試みをはじめた11年前には、バス停に立って案内をしている人なんて他にいなかったと思う。

でも近年はドンドンドンドン他の案内人も増え、「一体どのバスに乗ったらいいんだろう?」と混乱する「迷い人」への案内の必要性も益々高まっているようだ。

 

 

ああ、「我々が元祖」って言いたい。言いたい言いたい言いたい。

でもこの気持ちは抑えよう。実はどうでもいいことだし、元祖論争はしばしばみっともないことになりがちだし、言いたい言いたい言いたいだけで多分「元祖」ではないからね!

 

ともかく前回のリサーチによって、我々が必要とされる場はまだまだありそうだと実感できた。

Q氏とXL氏のやる気も全く萎えていない。初期はしぶしぶだったような気がするんだけど、今では「やりたい」ってハッキリ言うんだもの。

 

 

でも、せっかく再開するんなら何か一味欲しいなあと考え思いついたのが「英語ペラペラの案内人がいたら、果たしてこの活動はスムーズになるのか? そうでもないのか?」という実験だ。

 

実際「迷い人」の大半は外国人であり、その多くは英語を話す。

これまで僕はカタコトにも満たない英語と「案内用紙に書くこと」によって、Q氏もXL氏も「ソウデース!」とか「ニーマルゴー!(=205系統)」とか完全な日本語を英語っぽく話すことによって全ての局面を乗り切ってきた。

 

それが面白かった。

 

さあカモン。英語ペラペラ、クリスティン。

彼女の参加によって何かが変わるのか、それとも何も変わらないのか?

 

 

京都市営バス「銀閣寺道」バス停。

ABCD、4つある「のりば」のうちJR京都駅や祇園方面へと向かうバスが発着するAのりばに陣取る。

 

9月も下旬だというのにクソ暑く、観光客もそれほど多いとは言えない。

サーッと人がいなくなったかと思えば、またいつの間にか10〜15名ほどの列ができる。そんな感じ。

 

 

Q氏とXL氏のバス力は相変わらずの特殊能力っぷりだったが、やはり長いブランクのせいか若干アイデアが出るまでに時間がかかる。


そして<3人がギュッと集まって知恵を絞る>という、この活動の最も大事なセオリーをXLがしばしば忘れ、僕とQ氏が2人きりで案内をし、XLはまるで「バス降車時のお足元の注意を促す専門の人」みたいになっていたのがおかしかった。


その役割、正直そこまでいらんし。

 

 

肝心の実験に関しては外国人観光客がそもそも少なく、クリスティンが流暢な英語を駆使して案内を試みたのは2組のみ。


うち1組(クリスティンの勝手な見立てではドイツ人)は「ノー39。チカヅカナイデネ、ナンカアヤシイカラ」といった感じで拒否されてしまったので実質1組。


この方たち(クリスティンの勝手な見立てではオランダ人)は僕たちの試み自体を面白がってくれたようで、最後は記念撮影まで求められた。

 

 

ペラペラの英語が役に立つのかどうか、この1組だけで判断するのは難しく、継続的な実験が必要だ。

 

でも感覚としては案内自体にはさほど必要ないが、「我々が何をやっているのか?」を分かりやすく説明するという意味ではとても有効だったんじゃないかと思う。


だって僕たち3人がだらしなくバス停に立っているのはやっぱり相変わらずアヤしいだろうし、その証拠にバスを待つ人の長い列と僕たちの間には一定の距離(歩道を挟んで2mほど)が開きがちだった。ソーシャルディスタンス!

 

 

来月はもっともっと観光客も増え、グッと涼しくなって案内もやりやすいに違いない(そう願う)。


次回、京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」は来る10月23日(月)、京都のどこかに出没予定である。

 

木ノ戸

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 17:03 | comments(0) | -
第76回京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」

 

!! warning !!

 

*英語から日本語に翻訳したものなので、間違いや変なところがたくさんあるかもしれないが、あらかじめお許しください!*

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信じられないことが、約1年ぶり(前回は昨年の6月20日)の第76回京都人力交通案内が、先日5月22日に行いました。そのため、実際にバスガイドをするのではなく、京都の寺社や観光地の状況をリサーチすることにした。

 

久しぶりなので、京都人力交通案内MOJOをビルドアップしないといけない!!

 

 

近年、京都の繁華街や観光地のバス停にいるボランティアバスガイド (ヘッドセット、オレンジ色のベスト、バイザーをつけた定年退職後のおじいちゃん達?それとも、彼らに私の勝手なイメージだけか?) は増えている。ある日のダウンタウンでの経験では、このおじいさんの一人が、助けよりも混乱を招いた(と同時に、ピリピリした息苦しい待合室)のだが、あまり言い過ぎないの方がいいかな...。

 

京都人力交通案内をするためのところどころを見つけることは、軍隊アリのように侵入してきているこのボランティアのいないバス停の不足のために、ますます困難になる可能性があるか?

 

さあ、行ってみよう。

 

スウィングを出発し、上賀茂神社の近くを通るが、そこにはバスに乗りたい人を助けられない道に立っている交通巡視ガイドのおじさんしかいない。上賀茂神社はスウィングからなんか近すぎる気がするが、ホームベースなので...。

 

 

   

上賀茂神社から南西に向かい、金閣寺へ。「ここには絶対ボランティアバスガイドがいる!」というのは、誰もが予想していた。ほんで、やっぱり2つのメインバス停の両脇に、それぞれ1人ずつボランティアバスガイドがいるのを発見。

 

 

   

このボランティアバスガイドはみんな不機嫌なおじさんばかりだと思っていたのに、女性のボランティアがいたのにはちょっとビックリした。それにしても、1バス停に1人のボランティアというのは、私たちには威圧感がありすぎる。

 

 

京都のバス路線を知り尽くしたQ、XL、木ノ戸の 3頭のトップは、ここにどうやって入り込むスペースを確保するのだろうか。

 

船頭多くして船山に登る(too many cooks in the kitchen)。

いこうか。  

 

 

   

北天満宮を通り(人間はどこにいるのだろう、梅やもみじの季節にしか来ないのだろうか...)、二条城を通り(ボランティアがいないようだ。と、バス停がゴーストタウンになっている!大型観光バスで来る人が多いからかもしれない。二条城の行き帰りに市バスに乗る人は実際にいるのだろうか?)、銀閣寺を通り(何人か観光客もいて、ボランティアガイドもいない! いい感じ!)、そして八坂神社を通る(観光客は多く、相変わらず混雑しているが、ボランティアバスガイドは見当たらない)。

 

休憩。車から降りてアイスクリームを食べながらここまでの停留所状態を話し合って、京都人力交通案内MOJOをレベルアップするための写真を撮る。せっかく築き上げた魅力を失いたくないからね。。。と、いよいよ南下して清水寺、伏見稲荷大社(観光客と地元民のバランスがいい、ボランティアバスガイドもいない)に行く。

 

 

   

京都駅が京都人力交通案内を行う場所として考えられているようには思えませんので(おそらくボランティアバスガイドの人たちが群がっているから)、京都っぽい写真を撮って今日の交通案内レサーチトリップ終わりだ。

 

 

ビッグ MOJO アップ!!!

 

京都のバス停にボランティアが少ないのは、月曜日だからだろうか?という疑問もあるんけど、今回のレサーチドライブで、京都人力交通案内を開催できる場所は、まだまだたくさんある発見した!!

 

そして、とにかくボランティアバスガイドのことは気に過ぎなくていいんか、彼らにはあまりないMOJOがあるから!

 

次回の京都人力交通案内は、場所まだ決まっていないが、来月の26日どこかで行います。

 

クリスティン

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 17:47 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」(第75回)@イミなかった東山七条編

 

今日(6/20)東山七条で、

交通案内をしました。

でもハズレで、

知ってるって行き方を

わかってる人だらけでした。

 

 

少しなにか、

物たりなかったです。

そのと中XLさんが

ショックをうけていました。

 

 

その前に三十三間堂

のバス停で、

案内したけれど

ほとんどの人は、

206号に乗ったので

イミなかったかなと

思いました。

 

 

コマッタコマッタ

コマドリシマイ。

あと208分。

 

じつはヒモが切れて

首にかけられなくなりました。

次はもっと、

やりがいのある所に

ちょうせんしたいです。

 

 

今はかんこうバスや

タクシーがつかう

かんこうキャクが

それに暑かったです。

つかれたでゴザル。

 

Q

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 20:13 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」@全然バス乗らねー嵐山編(第74回)

 

なぜか京都市営バスの路線系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。

 

去る5月23日(月)、ダイチョウ(2020年9月ガン発覚)、サコツ(2021年10月骨折)、ミギヒザ(2022年4月受傷)のズッコケ3人組にかりんちゃん(スウィング公共図書館常連)を含めた我々一行は、京都・嵐山へと向かった。

 

 

自分のケガのせいで、世界中の、たくさんの人が待ちわびていたに違いない4月を飛ばしてしまった。

だから療養中、とりわけ出動予定日も含んだ入院期間中は「みんな申し訳ない。早く治して5月はやるからね!」と意気込んでいたのだが。ががが。

 

僕の復帰時期がはっきりとしなかったせいか、XL(ダイチョウ)はユニフォームを悠然と忘れてくるし、僕は僕で当日になっても僕「まだ万全じゃないし人の多いところは嫌だなあ」とモゾモゾ感じていた。プラス初参加のかりんちゃんに「どこでやりたい?」と聞くと「公園!」とキッパリ言うもんだから、それじゃホントに仕事にならないけれど、せめて「広々とした公園のようにも見えるところ」という意味で「嵐山がいいんじゃないか」と提案。

それにかりんちゃんが賛成すると、本当はもっと街中でやりたかったQ(サコツ)もニコニコと同意。ハナからどこでもいいXLも当然のごとくニコニコ。

 

なんやなんや、みんな子どもに甘いぜ。

 

じゃあもっと甘く甘く! と、本当は公園に行きたいかりんちゃんを面白がらせたいという欲求がムクムクと沸き上がり、あっと思いついてハンドルを切り、奥嵯峨野のさらに奥、愛宕山(全国に約900もの分社を持つという「愛宕神社」の総本宮が鎮座されている)登山の入口として知られる「清滝」へと車を走らせたのだった。

 

 

清滝には京都屈指の心霊スポット、関西最怖の呼び声も高いマジ怖いトンネル、「清滝隧道」がある。

そこを通ればキャーキャー盛り上がると思ったの! 

 

そしたらほぼイメージ通りの反応だったの!

 

※ 「清滝隧道」はこの地(嵐山〜清滝)を走っていた愛宕山鉄道(1929年〜1944年)の遺構のひとつ。第二次世界大戦の影響で不要不急路線に指定され、「鉄」を取られてわずか15年で廃線になったそうです。

 

 

 

帰りはあえてそのトンネルを避け、「試峠」と呼ばれる小さな峠を戻ることにしたの!

 

そしたらいきなり日本猿がいっぱいいてキーキーキャーキャー驚いたの!

 

 

それからみんなに見てもらいたかった謎のカーブミラー(?)の「真下」でイメージ通りナニコレナニコレ盛り上がったの!

 

もう大満足。

 

何に満足しとんねん。

はい、遊ぶだけ遊んでようやく嵐山へ。まあ人の数はものすんごくってコロナ前の7割8割くらいという実感。

観光バスが復活し、車やバイクもたくさん停まって修学旅行生もいっぱいで活気づいて見える。

 

 

が、いつも通りにバス停に陣取ってみても、京都市営バス(及び京都バス)を使う人がほっとんどいないのだ。

ここはほぼ完全なる観光路線。ということは嵐山を訪れる人たちの大半は自家用車か観光バス(かタクシー)を利用しており、まだまだ公共交通機関の乗りびかえがあるようだ。

 

 

売店のおばちゃん、駐車場のおじさんに聞いてみたら、やはりそのような返答が返ってきた。

2022年5月23日(月)現在、土日は知らんけど、そして他のところは知らんけど、嵐山からのバスはとにかくガラガラでした! と報告することはできるだろう。

 

 

バス停にかろうじて現れた数組にのみ案内をし、そもそもあまりやる気なくはじめた、でもとっても楽しかった74回目の出動は無事に終わった。

 

 

次回京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」は来る6月28日(火)、Q氏発案、屋根があるから雨でもできちゃう「祇園」に出動予定である。

 

木ノ戸昌幸

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 17:04 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」(第73回)@過去最多案内! 金閣寺編


なぜか京都市営バスの路線系統を(ほぼ)丸暗記しているQ&XLのヘンタイ記憶を駆使し、観光客やお困りの方にベストな行き方、乗り継ぎをご案内する京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」。

 

去る3月28日(月)、美馬君(スチール撮影)も含めたフルメンバー4人。我々一行は京都の観光、今どんな感じ? の目安としているゴールデンテンポー、金閣寺(前回と同じ)へと向かった。同行は金聖雄監督、池田さん親子(撮影)の撮影陣だ。

 

コロナ禍の影響で〈やる(できる)/やらない(できない)〉がすっかり不安定になってしまったこの仕事。昨年11月以来、4ヶ月振りの出動だから、また随分と久しぶりになる。何度目なのかもう忘れてしまった「まん防」(ほんといつまで繰り返すつもり!?)も解除され、桜の季節も重なってか直前土日の京都市内各地の人波は「コロナ前」を思わすほどにスゴかった。じゃあ、今日は?


 

すんごい人、人、人。月曜日にも関わらず、政治に対する鬱憤を晴らすかのような、今しかない! という焦燥を感じさせるような人出である。外国人の姿も、大好きな「明らかに時期尚早なのになぜかTシャツ1枚の人」の姿も散見される。

 

XLは足元への注意を呼びかけたり、親切を発動しやすい降り場付近に立ち、僕は反対に乗車口付近に立つ。Qはその時々で判断。これが最近の基本的陣形だ。


 

はじめるや否や目まぐるく案内が続き、こちらから助けが必要か聞く人、それっぽい我々に自ら尋ねてくる人が入り乱れ、図らずも過去最高の案内数をこなしたんじゃないだろうか。ここまで活気を取り戻した金閣寺を見るのも本当に久しぶりだ。

 

案内したのは京都駅(のりば間違いが多い)、二条城(意外に行きにくい)、清水寺(意外に行きにくい)、祇園、伏見稲荷、龍安寺(近いがのりば間違いが多い)、京都御所などなど。


 

しかし最近しばしば感じるのだが、どれだけ案内が忙しくてもQの落ち着き、安定感がすごい。「街中で大声を出す運動」を長年続けている人とはとても思えない。もう引退したのだろうか? 

 

余裕がある時には無駄話をするようにしていたのだけれど、老若男女を問わず、特に東京、神奈川辺りからの観光客が多かったように思う。いずれも2人〜4、5人のグループ。ひとりで、という人は滅多にいない。


 

時々嘘をつくスマホを信頼しきり、「合ってる」と思い込んでいる人はやはり多い。「どちらへ行かれますか?」「あ、だいじょうぶです」。そんな人たちに「間違ってますよ」と伝える時には微かな快感があり、意地悪だけど仕方ないもん。

 

複数ある「のりば」を間違える人は尚一層多いが、そこには快感も意地悪な心もなく、「あっちですよ!」と伝えたり、足を使って案内するのに一生懸命になる。だってスマホはのりばまで教えてくれないもん。

 

運転手たちとのコミュニケーションもなかなか良好、僕たちに声を出して、あるいは手を上げて「ありがとう」を伝えてくれる人たちにたびたび出会う。これも密かな快感、そして喜びだ。長年続けてきてこうなったんだもん。


 

が、ある運転手の「ここ! ここで降りて。白い髪のおじいちゃん!」という声に心がざわつく。何かしら親切で言ってるんだろうが、もっと言い方があるように思うし、その人の傍まで行ける足もあるだろうに。

 

すぐさまXLと僕がバスに乗り込み(こういう時にQはまず動かない)、そのおじいさんの降車をサポートする。その際運転手が「次、○○で降ろしてあげて」とXLに伝えている。ま、雑だが割といい人(の部類に入る人)なんだろう。

 

すぐにやって来たバスに、今度はおじいさんをサポートしながら乗り込む。そして「○○で降りてくださいね」と耳元で伝え、だいじょうかな? と思いつつも発車してしまわないうちに素早く外に出る。扉が閉まる。

 

すると扉の向こうでこちらの方を向いて立ったままのおじいさんが、ニッコリ笑って左手の親指を立て、グー! をやっている。自分がどう返したのかは忘れてしまったが、あの姿はこれからも胸に焼きついて離れないだろう。


 

友だち同士数名で横浜から来ていた人たち。案内をし、雑談を交わし、やがてバスに乗り込む際にそのうちのひとりが晴れやかな表情で言う。

 

 

「京都はほんっとにいいとこ!」

 

 

そうなのかなあ、そうでもないんちゃうかなあ、外から見たらそう見えるんやろなあ……なんて真面目に考えながら、「お気をつけて」と見送った。

 

この6日後、4月3日。右足に大怪我をおってしまい現在(4月18日)も安静治療中。スウィングも休んでいる。この謎にやりがいある仕事は回復へのモチベーションのひとつだ。4月の出動は無理だが5月は必ずと願っている。

 

木ノ戸昌幸

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 11:10 | comments(0) | -
京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」(第72回)@復活の金閣寺編

 

コロナ禍のはじまり以降、「疲れた」とか「疲れやすくなった」と言う人に頻繁に出会うようになり、僕自身も疲れを実感することが増えたように思う。

四十も過ぎれば当然のこと、でもどうやら年のせいだけでもないようで、ずっとずっと若い人だってこれまで以上の疲れを感じている人が多いようだ。

 

ほとんど疑問と違和感しか抱けなかった「ルール?展」に行って、ずっと考え続けて最近気づいたことがある。


ああ、あの空間はコロナ禍の社会そのものみたいだったんだな、と。

 

2021.11.17 Wednesday

★ルール?展に行ってきたぜ! 其の参? −ルールを疑う「ルール?展」を疑う−

http://garden.swing-npo.com/?eid=1400937

 

 

コロナ禍の訪れと共に僕たちには「やってはいけないこと」や「やらなければいけないこと」が急激に増え、どこへ行っても絶対的な正しさに満ちた、同じような強いメッセージや監視の目に晒されるようになった。

たとえばそれは山奥の、人気のない公園の公衆トイレにだって行き届いており、そんな少しの隙もない厳しい監視の目、見えない圧力やルールや不信が、コロナ感染への不安や恐怖以上に僕たちを疲れさせてきたのだと思う。

 

自由を奪う管理は人を疲弊させる。

 

それは数値化もできないし分かりにくいものだけれど、恐らく自分たちの想像以上に、軽いボディブローを間断なく浴び続けるように、ジワジワと人々の気力と体力を奪い続けているのだろう。

 

 

日本の感染者が急速に減り、それと比例するようにここ京都も驚くほどのスピードで人でいっぱいになった。

秋という観光シーズンが重なったことも大きかったに違いないが、厳しい管理から解放された人たちがシャバの空気を求めて一気になだれこんだ、そんな印象を受けざるを得ない。

 

市内各地が観光客で溢れかえる状況に、京都生まれ、京都育ちのあちゃみちゃんは「いきなりこんなに来んといてほしい」と少々お怒りモードだ。しかし彼女が最近立て続けに行ったのは「東京ディズニーランド」と「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」。棚上げがスゴイ。ほんまにどの口が言うとんねん(ああ、あの口か)。

 

 

さて、我々が72回目の京都人力交通案内に出動したのは11月15日(月)のこと。

前回10月25日の出動(→)では修学旅行生の復活を目の当たりにしたが、まだまだ京都の観光地がどういう状況になってるのか全く分からなかったので、行ってみてまあ驚いた。みんなマスクをつけてはいるが、外国人の姿はまばらだが、これは、まさに、コロナ前の感じじゃないか。 

 

向かったのはかのゴールデンテンポー、金閣寺。

僕たちの偏見、独断、実感調べではコロナ禍前までは伏見稲荷大社や清水寺をおさえて京都最強。

が、コロナ禍以降は最も(訪れる人が減ったという意味で)ダメージを受けた場所、景色がまるで変わってしまった場所だと感じてきた。

 

 

いい悪いは分からない。

 

でも僕は観光バスも修学旅行生もその他の旅行者もたっくさん! の、その光景を見て嬉しかった。

賑やかなのは個人的には苦手だが、楽しそうな人たちの様子を見ていると幸せな気分になる。

 

※ ちなみにこの日以降も京都の人波は増え続け、今現在はもっとエライことになっているようです。

 

 

案内も忙しかった。ほとんど休みなく30組くらいは案内したんじゃないだろうか。こんなのいつ振りだろう。

Q&XLもとても生き生きとしていた。久しぶりに現場に立った美馬君も、この日も入っていた撮影陣も楽しそうだったし、僕も楽しかった。「ルール?展」のダメージのせいもあってか、現場で、地道にやり続けることの生々しさや確かさを改めて実感した。

 

そこにあったのはきっと自由だ。

 

 

社会を変える。

 

そんなの一足飛びには、ただの1回きりのイベントでは不可能なことだ。 

そのためにはそれぞれの、正解のない現実の中で、実験と試行錯誤を繰り返すしかない。

 

 

さて、今年の京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」はこれにて終了。

次回は2022年1月24日(月)、京のどこかに出没予定である。

 

木ノ戸昌幸

| 【OYSS!】京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」 | 17:10 | comments(0) | -
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