…忌野清志郎さんが死んだ。
最悪の報せを知ったのは、
テレビ画面に唐突に浮かび上がった白い字幕だった。
番組内では箭内道彦さんが「生きている」清志郎さんへの想いを笑顔で語っている。
けれど無機質な字幕は清志郎さんの「死」を伝えている。
訳が分からず、崩れ落ちた。
ずっと夢を見て 安心してた
僕は Day Dream Believer …
頭の中で『デイ・ドリーム・ビリーバー』が鳴り続けている。
日本には清志郎さんがいる。
清志郎さんがずっとずっといてくれる。
でももう、夢は覚めてしまったのだ。
13歳、中学1年生の時だった。
ある夜ラジオから聞こえてきたのは、
今まで聞いたこともない、めちゃくちゃカッコいい音楽。
RCサクセション、『I LIKE YOU』。
一瞬で虜になり、シングルとアルバムの違いも分からぬまま、
はじめてCDというものを買った。
(曲が少ないのが“シングル”、曲がたくさん入っているのが
“ダブル”だと思っていた。)
世の常として、たいていはじめてのレコード(CD)はダサい。
RCがはじめてのCD。
どこに出しても恥ずかしくない(?)僕にとって一番の自慢です。
それから、ずっとずっと耳を済ませてきた。
清志郎さんの歌に、言葉に、生き方に。
そして僕のほとんど唯一と言ってもいい夢は、
いつか所帯を持った時、嫁はんや子供を連れて、
家族みんなで清志郎さんのライブに行くことだった。
それは幸せの証のように思えた。
絶対に叶えたい夢だったのに。
寿命だぜ、ベイベー!!
天国でそんな風に清志郎さんはシャウトしているかもしれない。
また会おうと微笑んでいるかもしれない。
清志郎さんは死んでしまったが、
清志郎さんの遺した音楽、言葉、生き方は、
これからも生き続けてゆく。
それらの宝物を強く抱きしめ、
清志郎さんがそうしたように
どんなブルースだって楽しみ、生きてゆきたい。
ずっと夢見させてくれてありがとう
僕は Day Dream Believer …
ぼくらの大好きなおじさん。
さようなら。
木ノ戸
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