昨日の午後3時半。
作業終了、掃除の時間だ。
ひとり職員室で事務作業をしていると、
職員室掃除担当のAさんがやってきた。
Aさんは扉を開けるなり、大きな声でこう僕を呼んだ・・
「ナ〜ッツくん!!」
・・ひとの呼び名は変わる。(・・とも限らないが変わる場合もある。)
例えば小学生の頃、僕には田村という友人がいた。
彼の場合、最初は皆、当然「田村くん」。
(女子は以後も「田村くん」をキープ。)
しばらくすると「田村」と呼び捨て。
もっと親しくなると「タムちん」。
そうして、そのうち度を超してしまうと、
「ちん?ん」などと呼ばれていた。
(本当はもっとひどいことになったのだが書けない・・)
なぜ、「タム」が残らず「ちん」がフューチャーされたのか?
・・よく分からないが、とにかく「親しさ余って」のことだ。
「ナ〜ッツくん!!」
一瞬の戸惑いを覚えたが、次の瞬間、僕はAさんをこう呼んでいた。
「タ〜チオくん!」
・・
千林商店街に心奪われ、もう
豆コンビのことは
忘れてしまったものと思っていた。
けれど心のどこかで、
なんにも終わってなんかいない!!
・・きっと何事もなかったように、
あの頃のふたりに戻れるに違いない!!
そう信じている自分がいた。
信じること。
とても難しく、とても大切なことだ。
束の間の冷却期間を経て、
ピーナッツ君はナッツくんに、
ピスタチオ君はタチオくんになった。
・・そして今日。午前8時過ぎ。
先に出勤していたAさんは、僕を見るなりこう言ったのだ。
「ナ〜っちゃん!!おはよう!」
僕はふたりの関係がさらに深まった喜びをじんわりと感じながら、
すかさずこう返した。
「タ〜っちゅん!!おはよう!」
ピーナッツ君からナッツくん。・・そして、ナっちゃん。
ピスタチオ君からタチオくん。・・そして、タっちゅん。
もう「ナ」と「タ」しか残っていない。
これ以上は変わりようがない。恐らくここが終着駅だろう。
(・・間違いなく、「田村くん」→「ちん?ん」よりはいい。)
グッバイ!ピーナッツ君!
ひとの呼び名が変わる時、
そこにはそれぞれのドラマがある。
木ノ戸
ゴミコロリのゼッケンができました!!