Swingy days Enjoy! Open!! Swing!!!

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僕はもちろん気づいてる

 

小さな女のコが 

ゴミブルー大好き!!! って

トトトと 駆けてきて

 

興奮したメイがさ 

トトロにそうしたみたいに

僕の胸に 思い切り飛び込んできたのさ

 

でも もちろん僕は気づいてた

 

彼女が見ていたのは 僕の外側で

僕自身じゃないってことに

 

 

あちゃみちゃんが

小さな小さな失敗を

クヨクヨと グチってて

 

笑顔の京一さんがさ

「心の声が漏れ出てるのか?」って

手を当てながら 優しく言っていたのさ

 

でも もちろん僕は気づいてた

 

彼が手を当てたのは 思い切り腸のあたり

胸じゃなく「下腹部」だってことに

 

木ノ戸

 

★切実なるお願い/視察・見学について★

・大変ありがたいことに、日々視察・見学の依頼をいただいております。

・が、その対応(連絡・調整)に担当者が追われまくっている、という状況があります。。。

・スウィングの見学日は毎月第3水曜日と第4金曜日となります。 

・時間、料金、定員、プログラム等の詳細については下記ブログをご覧ください。

 

2019.03.04 Monday

見学日を月2回(毎月第3水・第4金)とさせていただきます。

http://garden.swing-npo.com/?eid=1400635

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

NPO法人スウィング

木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 17:39 | comments(0) | -
フリーズして人間味

 

2020年1月6日、仕事はじめの日。

仕事は別にどうでもいいんだけど、それ以外の(お金にまつわる)大事な用件が2つもあるキノティが来ないんだから、そりゃ心配だ。 朝、彼からスウィングに電話がかかってきて、でも出たのはミサさんで、「絶対に会話が噛み合っていないこと」を確信してから代わろうとすると、なぜか電話は切れてしまっていた。もちろんかけ直したが繋がらない。何度かけても繋がらない。

 

はい、キノティ、音信不通&行方不明。

 

少々困ったことになったけれど、ミサさんが「病院」というワードを聞き取っていたので、シラミツブシに彼が通う病院にあたってみる(つまり、彼はいろいろな病院にかかっている)。 でも、どこも来ていないし、来る予定もないと言う。

 

残る1つ。ある京都府立の、ある医大病院にはさすがに行ってないんじゃないかと思ったのは、そこへの通院ペースが3ヶ月に1回だからだ。つまり、そこを受診しているとなると、キノティはこの日に3つも、それもかなりの大ネタを放り込んでいることになるわけで、でもだからこそ来てないんじゃないかとも考え、一応は確認しようと電話する。すると想定を超えて、とてつもなく抑揚のない喋り方をする女性に応対されて、ああ、ヤダヤダ、早く終わらせたいよお……。

 

キノティの名や僕と彼との関係、困っている今の状況を伝えると、その女性は「しばらくお待ち下さい」と、やはりとてつもなく起伏のない調子で言い、僕はとにかく回答を待つことになった。巨大病院の超機械的なやり取りに生気を吸い取られまいと気構えながら結構な時間を待った後、保留のメロディを途絶えさせて、ロボッ……いや、その女性が投げかけてくれたのはこんなメッセージだ。

 

 

「申し訳ありませんが、患者様の受診状況は個人情報に当たりますのでお伝えできません」 

 

 

しばらくお待ち下さい……続く数分の空白……そしてコレ。

僕は次の瞬間、ほとんど反射的にこう言っていた。

 

 

「ということは受診してるということですね?」

 

 

するとどうでしょう! アンドロ……いや、その女性はふいに沈黙し、ウソみたいにフリーズしてしまったのである。

もう全部がバレバレ! ロボットどころか逆にとっても愛くるしいよお!

 

 

「もう来てますか? 彼も困ってると思うんで教えてもらえますか?」 

 

 

うっかり素の自分をモロ出ししてしまった女性が態勢を整える前に続けざまに言うと、恐らく彼女が本来持っているに違いない親切心はもう止まらない。

 

 

「11時のご予約ですけど、まだお見えにはなってません」 

 

 

 

なんて懇切丁寧な! 個人情報は見え見えやけどね! いや、バカにしてるんじゃない。うお、出たよ、大病院のアンドロイド攻撃!! と緊張していたところに、思いもかけず人間味溢れる(しかもとっても有益な)やり取りが生まれたことがおかしく、そして嬉しかったのだ。


その後、(彼女のお陰もあって)無事にキノティとは連絡がとれ、大事な2つの用件もまあ何とかなった。

 

しかしまあ、あんなふうに機械的に喋る仕事っていうのも、相当疲れるんじゃなかろうか。でも機械的がゆえに見えた人間性って逆説的でおもしろい。個人情報保護もまあ大事なのかもしれないが、「自分自身」まで保護して眠らせたらおしまいよね。

 

木ノ戸

 

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木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 15:32 | comments(0) | -
「投資」の目的

 

間もなく14年目(……合ってるかな?)を迎えるスウィングに、史上はじめて「投資の季節」が訪れている。

 

いや、実際手堅くやってきたのだ。

現在まで借金ゼロ。予算決算はほぼ毎年ドンピシャ。「まともがゆれる」(著書のタイトルです。読んでね♡)だの「常識をやめる」だの言うてる割にはマジメが思い切り出ててちょっと恥ずかしいが、これは同時に密かな自慢でもある……とか言ってると足元をすくわれそうだが。

 

でも人も増え、場も少しずつ変容し、いろ〜んなタイミングが重なり、スウィングの「これから」を考えて考えて思い描いた結果、「そういう季節があってもいいんじゃない??」と、これまで経験したことのない方向にはじめてケツの穴を広げ、実際に舵を切った。

 

とは言え僕に何千万円とか何億円とかを扱う器量はないので、大きなことをするのに長けている人たちからしたらホント、可愛いもんだと思う(でも「可愛い」っていいよね!)。


ともあれ、スウィングなりの「投資の季節」は現在その真っ只中。具体的には「SILK」(Swing Ichibu Library Keikaku)と、布のものづくりのアトリエ「coco de emo nu」稼働準備と、「オレたちひょうげん族」アトリエ再整備という、3つのプロジェクトが同時進行している。

 

 

SILKについては「RAD」(Research for Architectural Domain)、そして安川雄基さん(アトリエカフェ)と長い時間をかけてミーティングを重ね、先日、第一期工事が無事に完了、受付&事務員ズ(スウィングのナイスな事務員さんたち)の事務スペースが完成した。2020年4月のオープンを目指し、年明け1月〜2月、第二期工事に着工する予定だ。

 

まさか、今世で、自らの手(というかアイデア)で図書館を作ることになるとは想像だにしなかった。

図書館にあるのは本だ。悲しいかな、読むのはとても遅いけれど、物心ついてから、どんな時もずっと僕を支え続けてくれた大好きな本だ。

つまり「スウィング公共図書館(仮)」の開設は、僕にとってはひとつの夢であり、着々と進む現実でもある。

 

 

だから少し怖い。

 

第一期工事の最中、早くも感無量になりながら、安川さんにそんな心持ちを語ると、彼は「木ノ戸さんの夢の実現に関われて光栄です」と言ってくれた。


彼には別途5兆円か、それが無理ならビックル2日分を手渡したい。

 

2019.06.07 Friday

【Swing図書館(仮)を開設します!!!】

http://garden.swing-npo.com/?eid=1400665 

 

 

スウィングから徒歩1分。上賀茂小学校正門前。

古い町家を改装した布のものづくりのアトリエ「coco de emo nu」は、場としてはほぼ完成している。

洒落たフランス語(ウソばっかり!)の名前は僕の発案だが、場づくりそのものに関しては今年4月にやって来た新スタッフ・はっちゃん(本名:トモダハツネ)にほぼ任せきった。

 

彼女は素晴らしいセンスと感性、アイデア、そして優しさの持ち主だ。そして理不尽に怒り、周囲に当たり散らすQさんがつまずき転びかけた様を見て「天罰」と言い切るあたり、冷徹な厳しさも半端ない。

ちなみにはっちゃんを「はっちゃん」と呼んでいるのはどうやらスウィングでは僕だけみたいで、なおかつ今を時めくXLも、本名・服部光男ゆえ「はっちゃん」と呼んでいるのでややこしいけど、まあいいや。

 

 

こちらも2020年4月の本格稼働を目指しているが、実は内心、永遠に本格稼働なんかしなくってもいいと思っている。


それはもうこの場所を、この場所で過ごす時間を大切に感じている人たちが、既に、確かに、目の前にいるからだ。

 

それってすごいことだ。

 

 

つい先日こまりんは、粘土で作った「まるで肉のようなもの」を見せてくれた。

全然縫ってないし、まったく布(ぬの)ってないし、この場のコンセプトとまるで違う。

でも馬鹿げた、「まるで肉のようなもの」を皆に披露する彼女の嬉しそうな笑顔は、とてもとても眩しかった。

 

永遠にはじまらない、布のものづくりのアトリエ。


いいではないか。

 

でも、ま、そうは言っても「はじめる」ために作ったのだし、実際いつかは「はじまる」のだろう。

だが、それはむしろ二義的なモノ……ちゅーことを忘れないようにしたい。

ただ「在る」ということが、何より大事。

 

 

ここではお寺の住職がいいことを書いてそうな掲示板に、「どうでもいいこと」を掲示するという試みもはじめている。

その狙いは……狙いは……あるっちゃあるけど、まあ、ないみたいなものだ。

ちなみにこの掲示板を横目に見ながら登校する小学生たちの将来に責任を持つ気などまったくない。

 

 

「オレたちひょうげん族」アトリエ再整備は、キュレーターの宮下忠也さんと共に進めている。

一昨日、半月程前のミーティングをベースに宮下さんが描き出したプランを見せてもらったのだが、それがあんまりステキすぎて、僕とあやちゃんは思わずキャッキャッしてしまった。

 

近年、スウィングには「スウィングが好きだから働きたい!」ではなく、むしろ「スウィングで何かの表現をしたい!」という人たちが続々とやって来るようになり、これは非常に大きな変化だと感じている。

 

 

元々、(狭義の、「絵を描く」とかそうした)「表現」を仕事にするなんて想定せずにはじめたスウィングだから、今、そこそこ活躍しているXLだって、京一さんだって、アッキーだって、はじめは全然そんなんじゃなかった。そんなんじゃなかったけど、いつの間にかそんなんになりはじめて、そんなんになり切っている今がある。


でも最近の新人たちは元々絵を描いていたり、とにかく表現することが好き!! というタイプの人たちばかりだから、出発点が随分と違う。

 

そして表現を仕事にする利用者は現在29名。2006年、設立当初の約3倍の人数となった。

そりゃあ、諸々の環境を整え直す必要がある。

 

ひとりひとりのことを考え「すぎる」と、かえって身動きが取れなくなる。場を更新するにはもちろん繊細さも必要だが、もっと必要なのはそれを凌駕するダイナミズムだ。しかしながら、内部にいるとどうしても近視眼的になってしまい、2、3歩ひいた位置から物事を見る目が持ちにくい。だからこそ、外からの視点を持った宮下さんにこの仕事を依頼した。

 

いやあ、楽しみだ。

こちらは今年度中に粗方の整備を完了する予定である。

 

「投資」の目的はもちろん「資金を投入すること」そのものではなく、思い切って言えば、スウィングの皆が、スウィングに関わる人たちが、この社会に生きる人たちが、そして他ならぬ自分自身が「幸せに、心豊かに過ごせる場や時間を増やすこと」だ。

 

チバユウスケは歌っている。

 

お前が生を受けたその瞬間から

お前の旅ははじまってんのさ

世界なんてそこら中にあるし

宇宙はお前の手の中だ

 

生きている人の数だけ主語がある。

「アート」も「福祉」も「市民活動」も、何だって、どうだっていい。

僕に、スウィングにできることなどたかだか知れているが、それを軽んじたくはない。

主語をぶらさず、本質を求めて突き抜けるのみだ。

 

木ノ戸

 

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木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 16:08 | comments(0) | -
「現代 アウトサイダーアート リアル」とあのリアル

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先日、櫻本京一とXLが出展作家として参加した展覧会「現代  アウトサイダーアート  リアル ― 現代美術の先にあるもの ―」を鑑賞した。

個性溢れまくる作品群と、それぞれの個性を殺さないキュレーションは見事だったし、なんせ会場がね、田舎モンは無条件にビビってしまう東京・表参道のド真ん中、1階がCHANELの「GYRE」っていうのもやっぱすごかった。

 

 

櫻本とXLの2人はとても嬉しそうだったし、「笑ってしまうくらいに馬鹿デカい花束を渡す大作戦!」によって、この展覧会のキュレーターである「ACM Gallery」の杉本志乃さん、そして妹の華世さんを笑わすことにも成功した。

 

花束を運ぶ道すがら、すれ違う人たちが笑っていたのも嬉しかった。  

 

 

展覧会は10月27日で終了したが、杉本さんたちは休むことなく、今度は「アウトサイダー・アートフェア NY」への初出展を果たすべく、クラウドファウンディングに挑戦中だ。

 

リターンのひとつ、「現代  アウトサイダーアート  リアル ― 現代美術の先にあるもの ―」展カタログには僕も寄稿している。

 

昨今、障害者と芸術表現の親和性が注目されているが、いや、それ、ちょっと違うんじゃないか? という斬新な論旨(自分で言うよね〜)ゆえ、事務員の田村さんにめっちゃ客観的なアドバイスをもらいまくりながら書き上げたテキストだ。

 

気になる方は、クラウドファウンディングへGO!して、DO!してみてください! →

 

 

さて、展示を堪能してビルを出て、京都への帰路につこうとした矢先、突然、強烈な既視感に襲われる。

 

はじめて訪れた表参道なのに、なぜ??

 

 

「恵文社一乗寺店ギャラリーアンフェール」にてKAZUSHI個展「LOVE KILLS YOU.」を開催したのは1年半前のこと、そしてKAZUSHIが突然コラージュ制作をはじめたのは、もう3年以上前のことだ。

 

彼のモジモジとした恥ずかしげな様子とは裏腹に、その表現世界は大胆不適、奇妙奇天烈。

著作権とか肖像権とかプライバシー権とか、様々な権利に対する、「愛」を武器にした戦いは今も途絶えることなく続いている。

 

同時にその禁断の世界に触れた人たちの度肝を抜き、痛快に笑かし続けているわけであるが、個人的にはその最も初期の作品、あの「表参道の衝撃」を上回る感動(?)を味わうことは難しいんじゃないかと思ってきた。

 

 

そう! 今目の前にあるこの景色はワオワオ!! 

 まさにその、「表参道の衝撃」の現場ではないか!

「表参道ヒルズ」の前でベビーカー押したことないし、お洒落なワンピース着たことないのにそういうことにされて、無理やり既視感を感じさせられた、あの景色ではないか!!

 

 

なんという運命のいたずらだろうか。

今回の目的地「GYRE」は表参道ヒルズのほぼ真向かいにあったのだ。

 

「既視感の既視感」という未知のゾーンにぶち込まれた興奮に身を委ねつつ、僕は「あの場所を見つけたい!」という、強い欲求に駆られた。

この東京出張に同行し、またKAZUSHIのコラージュ制作を見つめ続けてきたあやちゃんもノリノリだった(櫻本とXLは「仕方ないなあ……」といった感じだった)。

 

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素早く彼女は例の画像をどこからか探し出し、僕たちは虚構とリアルを見比べながら、足を使って行きつ戻りつ、スマホの画面を何度も何度も見つめる。

 

何かヒントはないか??

あの場所を特定する手がかりはどこかにないか??

 

 

あった。これだ。

 

点字ブロックとマンホールと四角いヤツがギュッ! としてる場所。ここを探せばいいのだ!


これは絶対に僕の足ではないのに、そうとしか思えないのが不思議だ。

 

 

彷徨い、探し続けること約1時間。

乗車予定の新幹線の時間はもう過ぎてしまったが、ああ、ここだ、ここで間違いない!

 

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ほら、点字ブロックとマンホールと四角いヤツが3つ並んでいるでしょう?

 

点字ブロック、あんときと比べるとだいぶ色が変わっちゃってるねー。

 

 

さあ、後はあんときの感じを再現すれば今回のミッションは完了だ。


……いや、う〜ん、「あんとき」って思い出せないっていうか、実際はなかった時間なんだけど、あったかのように感じているのがやっぱり気持ち悪いぞ。


この気持ち悪さを払拭するためにもね! 

踏んづけてるタイル(?)の数を慎重に数えてドンピシャなところでね!

 

 

そして遂に、遂に僕は帰ってきた。

まるで記憶の果ての生まれ故郷に帰ってきたような、ダライ・ラマの生まれ変わりを見つけたときのような(知らんけど)、そんな不思議な感慨に包まれる。

 

これで狂い続けてきた人生の辻褄が、ようやく合うに違いない。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 11:37 | comments(0) | trackbacks(0)
哀しきヒーローの定め Thank you Jesse, and Good bye.

 

9月30日(月)午後。

僕は京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」メンバーの一員として、歌舞伎公演で著名な「南座」(京都市東山区)のほぼ真ん前、「四条京阪前」バス停/Bのりばにいた。

 

 

14時46分。


そこから(もちろん全部、異国語で)「産寧坂に行きたいんだけど、どう行けばいいの?」と尋ねてきたのが彼だ。


彼こと、ジェシー(仮名)だ。


産寧坂に行きたいとは珍しいリクエストだが、ジェシーはくわえて清水寺に行けばいいのか、金閣寺に行けばいいのか迷っていたみたいなので、なるほど、産寧坂って言うかとにかく清水寺に行きたいのね、と察した僕は、Q&XLのヘンタイ知識により、通り向こうの「Aのりば」から207に乗るよう案内した(下車は「清水坂」バス停)。

 

 

丁寧に手を合わせて少し頭を下げ、片言の日本語で「アリガトウ」とジェシー。

僕たちは、無事に目的地にたどり着けるよう願いつつ、彼の背中を見送ったのだった。

 

 

その2日後。

 

 

 

10月1日(水)午後。

僕は清掃活動「プチコロリ」メンバーの一員として、名刹・嵐山にいた。この日は日本経済新聞の取材も入っていたので、ベタに盛り上がる超有名観光地に行くことにしたのだ。


15時12分。


約2時間に及んだゴミ退治の最終盤のことだ。

僕は「嵐山」バス停/Bのりばに、見覚えのある人物を発見する。

 

ああ、忘れてなるものか!

ああ、僕のジェシー(仮名)!!

 

たった3日間のうちに、この広い広い世界の片隅で(まあ京都市内やけど)、二度も偶然出会うことなんてある???

これはもう、なんかやで! 

おれたちはあの〜、その〜、運命的なアレに導かれて出会うべくして出会った、なんかやで!

思わず興奮して両手を広げて近寄るが、なぜだか彼は微妙な表情を浮かべている。

 

どしたん? ジェシー? おれやん? 

2日前の、南座の、バス停の、産寧坂の、清水寺のおれやん??? 

 

 

……って、絶対わかんないよね。

 

今日のおれ、真っ青やん。

真っ青っていうか、そもそも人間ちゃうやん。

ヒーローやん。ゴミブルーやん。

 

 

僕のジェシー。

礼儀正しい、素晴らしいジェシー。

観光客のお手本のようなコースを巡っているジェシー。

 

これほどまでに己を、いや、ヒーローとして生きる己の定めを呪ったことがあっただろうか。

マスクを脱いで、今すぐ強く彼を抱きしめたい。

でも、それはできない。決してできないことなのだ。 

バットマン先輩、スーパーマン先輩、スパイダーマン先輩、タイガーマスク先輩、仮面の忍者・赤影先輩ほか多数。

今ようやく、パイセンヒーローたちの苦悩が、身を切るような痛みを伴いながら我が事として感じられる。

 

「Picture ok?」と、さらに近づく真っ青野郎を快く受け入れてくれたジェシー(いや普通、逆やで)。

そうして記念撮影を終えた別れ際、彼は僕たちに向かって手を合わせ少し頭を下げ、再び静かにこう言ったのである。

 

 

「アリガトウ」

 


ひょっとすると彼は、全てを分かっていたのかもしれない(んなわけ、あるかい)。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 15:50 | comments(0) | trackbacks(0)
なんとも言えない残念な空気

 

先日、オランダのアウトサイダーアート美術館『Museum het Dolhuys』の館長である、ハンスさんとジェシカさんがスウィングを訪ねてきてくれた。ICOM(International Council of Museums/=国際博物館会議)に参加するため来日していたのだ。


しかしながら、英語が話せない僕は困ってしまった。

これまでの経験上、てっきり通訳……とまではいかないまでも、日本語が話せる方の同行があるものとばかり思っていたのが、お2人は「Nice to meet you」と、2人だけでやって来たからだ。

 

カタコトにも満たない英語で会話にのぞんでみるが、やっぱりうまく通じない。

わかった! めっちゃ集中して本気出せばいけるんじゃないか?? と思って、気合いを入れてモードを替えてみたけど全然意味なし! 無理なもんは無理!


一方、ハンスさんもジェシカさんも日本語はまるで話せない。

作品の力は言葉を越えるわけだけれど、スウィングではその言葉が作品になっていたりするし、作品だけを作っているわけでもないので、そのへんはやっぱり言葉を交わさないと伝わらない。


(もちろんGoogle翻訳などを駆使して、伝え合う努力はし続けたのだが)なかなか噛み合わない、互いにもどかしい時間を過ごすうち、僕たちの間に流れはじめたのは「なんとも言えない残念な空気」だ。

2人のオランダ人は、わざわざスウィングにやって来てくれた。

ひとりの日本人は、それなりに時間を作り、準備をして待っていた。

……にもかかわらず、残念!

 

 そのとき僕は思った。

 

あ、まったく言葉は通じないけど僕たちは今、まさに言葉を越え、国籍もその他いろんなものも全部越え、「なんとも言えない残念な空気」を確かにshareしているぞ!!! と。

 

これはなかなか稀有なことなんじゃないか。

いいか悪いかで言えば、100パー悪い部類に入る気がするが、とにかく、なかなか立ち会いたくても立ち会えない、稀有な時間なんじゃないか。

むしろうっかり僕が英語を話せていたら、無難なart談義に花を咲かせたりして、こんなshareな感じは絶対に味わえなかっただろう(いや、本当は味わいたくなかったのだ)。

実はこういうのをこそ、artisticって言うんじゃないか(いや、それは絶対違うと思う)。

 

ICOMの会場である京都国際会館へは、スウィングから車で行けば15分程度、すぐ近くだ。

僕はさっと車を走らせ、2人と、そして「なんとも言えない残念な空気」に別れを告げた。

 

次の日、スウィングに出勤すると、僕のデスクの上にそっと小包が置かれている。発送元は「京都国際会館」。

まさかと思いながら封を開けてみると、ああ、やっぱりあの2人からの贈り物だ。丁寧にメッセージまで添えてある。

なんてスマートなことをやってのける人たちなんだろう。これは全然残念なんかではないぞ。


海外旅行に行ったことは一度もないが、またひとつ行ってみたい国ができた。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0)
赤だし地獄

 

疲れが溜まると腸を悪くしてしまいがちだ。

 

最近、そんなときに頼りにしているのが「味噌汁」で、固形物を一切摂らずにひたすら味噌汁だけを飲み、数週間を過ごしたこともある。この年になって、まさか味噌汁にハマるとは思ってもみなかったことだ。

さらに以前どなたかが「味噌汁にトマトジュースを入れて飲んでみてください」と勧めてくれたような……いや、でも、夢だったのかもしれないな……と思いつつ、まあ一度試してみようとやってみたのが確か4月のことであった。

 

その結果……。

 

もう信じられない!! 「うそぉ!!!」と、思わず大きめの声が出てしまうくらいに、メチャクチャ美味しかったのである。

 

 

さて、ある日の昼休み。

最近、新たにスウィングの一員となった、よしき君とあふる君が「自炊頑張ってる」談義に花を咲かせている。

僕は「これはチャンス!」とすかさず話の輪に入り込み、ふたりに向かって味噌汁&トマトジュースの美味しさを力説し、「ぜひ試してみてくれ!」と猛プッシュした。

あ、でも、これだけでは足りない、足りない。例の大事な情報を付け加えなければ。

あんな、ちなみにおれの場合、味噌汁はいつも「赤だし」やねん。なんか昔から好きやねん。だから赤だしにトマトジュースね。普通の味噌汁でもたぶん美味しいと思うんやけど、それはまだ試してないねん。だからやってみて逆に感想聞かせてよ。


すると、よしき君が言う。

 

 

「あ、うちも赤だしです」

 

 

お、マジか。それは話が早いね。

やっぱ赤には赤が合うよね。

続けざまに今度はあふる君が言う。

 

 

 

「あ、僕も赤だしです」

 

 

ママ、マジで!??  こんな赤だし野郎が勢揃いすることってある???

ちょっとした奇跡のような邂逅に驚き、赤だしについて熱く語り合う僕たちの前に、颯爽と姿を現したのはアッキーだ。

意外とお堅いアッキーが味噌汁&トマトジュースにチャレンジするとは思えへんけど、一応聞いてみよ。まずはここから。

アッキー、味噌汁は好き?

 

 

「だいじょーぶ!」

 

 

「だいじょーぶ!」か……。好きかどうかで「だいじょーぶ!」ということは、それほど好きというわけではないけど、嫌いでもないくらいか。

よし、では本題に入る。じゃあ、どんな味噌使ってる???

 

 

 

 

 

「赤〜!!!!」

 

 

 

 

世界は赤だしでできている。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 20:35 | comments(0) | trackbacks(0)
月の庭にて、『ええじゃないか!!!』展に思う

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三重県亀山市にある「月の庭」に滞在している。

朝5時。隣にはQさん。いつ目覚めたのか知らないが、部屋の中をウロウロと歩いたり、ただ布団の上に座ったりしている。

ここにはテレビがないからとても静かだ。もしテレビがあったならQさんはとっくにテレビの真正面に陣取り、チャンネルサーフィンをしまくっていたはずだ。

だけどここには幸いなことにテレビがない。だからとても静かで、ほのかな風に揺らされて鳴るガラス戸の音しか聞こえない。

 

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僕たちが特に会話もせずにぼんやりと過ごしているのは、現在、ここ「月の庭」を舞台に開催中の『四至本恭兵の ええじゃないか!!!』展の、メイン展示スペースである。


趣ある、とても居心地のいい和室。


Ackeyや後藤さんや若林君の作品に囲まれながら寝るのはもちろん、Qさんと2人きりで寝るのもはじめてのことだった。

 

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彼のイビキはとても高らか……いや、非常に大胆……いや、メチャクチャうるさいので、「離れて寝てくれないかな?」とお願いしたのだけど、ニヤッとして聞き入れてはもらえず、真横に布団を敷かれてしまった。

とんでもない、とうにょうびょ…いや、さびしんぼうである。

 

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昨日の15時頃、僕はQさん、四至本君、そして美馬君と京都からここへやって来て、一通り展示を見たり、美味しいご飯をいただいたりビールを飲んだり、そして夕方からはトークイベント「ダメでもええじゃないか!」に出演した。

ありがたいことに会場は超満員、主役である四至本君がそわそわ落ち着かない様子でマイクやプロジェクターをセッティングしたり、それらを無意味にセッティングし直したりしている様子がおかしかった。


後で聞いて知ったのだが、僕が冒頭、(本当は3時間は欲しいところだったが)「スウィングってこんなところです」と必要最低限にまとめてお話しさせてもらった40分の間、四至本君は感極まってしまって、涙をこらえていたのだという。

そしてこう書きながら今、僕の目にも涙が溢れている(Qさんは布団の上に座ったままだ)。

 

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彼と出会ったのはおよそ15年前、そしてスウィングに迎え入れたのが2009年だから、彼これもう10年の月日が流れたことになる。

本当に、いろいろなことがあった。

スウィングという優しい環境に甘え倒してだらしなく働き、でもええカッコはしたがる彼という人間が、正直あまり好きではなかった(少なくとも最初の数年間は)。

でも、なぜか僕は、どんなことがあっても彼という人間を諦めることができなかった。

ムカつき、叱り、お!ええ顔になったと喜び、また裏切られて失望しても、なぜか諦めることができず、もがきながらも信じ続けた。

 

なんだかんだ、かわいかったのだと思う。

僕にはない、彼が持っているもの(素直さとか見事な手の抜き方とか)に対し、多少の羨望もあったのだと思う。


そして彼のあまりに明白なダメさや不完全さは、僕の中にも確実にあるそれらを、許し続けてくれているのかもしれない。

 

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トークイベントの後半は、四至本君と、そして「月の庭」の岡田桂織さんとざっくばらんに話をした。

もう彼の、ダメさの開きっぷりったら素晴らしかった。

「皆さんももっとダメでいいんじゃないですか」と、上手いこと言うわけでもなく、力強くどころか少し申し訳なさそうに、でも、真摯に、率直に訴える姿がそこにあった。


えらそうだが、成長したなあと思う。

何かをできるようになったり、現実的な強みや技術や器用さを手にしたわけではなく、ダメな自分をありのままに認め、手放し、見ず知らずの他者に向かってフルオープンできるってすごいことだ。

 

※ ありのままの、素っ裸の自分に帰ること。それこそが成長であると僕は考えており、これを「成長とは乾燥ワカメが水で戻る説」と呼んでおります!

 

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だからといって、否応なく訪れる人生のいろいろが消えてなくなるわけではないし、ときに大きな壁にぶち当たって砕け散りそうになることだってあるだろう。

でも彼が手にしたもの(あるいは手にしようとしているもの)、彼が僕に教えてくれたものは、僕たちがこれからを、それぞれの人生を生き続けてゆくための、微かな光となるに違いない。

 

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四至本君が、思いついて嬉しかったという「ええじゃないか!!!」。

とてもいい展覧会です。皆の作品が赴きある「月の庭」とう場に馴染んでいるし、特に昨日の深夜、Qさんのイビキを聞いているくらいなら……とうっかり聞いてしまった、スィスィ・モットによる「作品解説オーディオガイド」はかなりツボで、密かな宝物にしようと思っています。

 

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明日までです。

皆さまのご来場を心よりお待ちしております

 

★……誰??? 『四至本恭兵の ええじゃないか!!!』展を開催します!!!

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 08:16 | comments(0) | trackbacks(0)
「これは怪文書ではなくラブレターです。」

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去年のいつ頃かだったか、ある団体から講演の依頼があった。が、お金があまりないらしく、交通費も謝礼も出せないという。

僕は依頼をしておいてそれはないだろうと、反射的に腹を立ててしまった。

ただでさえ忙しいのに、自腹を切って話に来いとは意味がわからない、と。

 

お金の問題に加えてスケジュール調整の難しさ等いろいろあって、結果的にこの話はポシャったのであるが、その後も僕はこの一件について考え続けた。

 

なぜその人たちは、お金もないのに話をしに来て欲しいと言ってくれたのだろう? 

なぜ僕はお金が出ないことに腹を立てたのだろう?

 

 「伝える」とは何だろうか?

 

求められたから、話してほしいと望まれたから伝えるのだろうか? 

 

違うんじゃないか。

 

そもそも、僕には伝えたいことがある。

恐らく必要以上に山ほどあり、それをいつも持て余している。

つまり、求められたからとか収入になるからとかそういうのはオマケみたいなもので、ただ「僕自身に」伝えたいことがあるから、伝えるのだ。

 

よく知らないけれど、かつて仏教やキリスト教を広めた人たちが、何か、具体的な見返りを求めただろうか。

よく知らないけれど、見返りどころか無慈悲に石を投げつけられてもなお、伝え続けたのではないだろうか。

 

話をしに行く……イコール交通費も宿泊費も、おまけに謝礼ももらえる。

一体僕はいつから、こんなふうにクソ傲慢な、えらそうな態度を取るようになったのだろう。

 

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今年1月、Qさんに誘われ、『ラブライブ!サンシャイン‼』の映画を観に行った(→)。

そしてその流れで、『ラブライブ!サンシャイン‼』の舞台である静岡県沼津市(つまり聖地)にQさんが行きたがっていることを知った。

 

ぬぬぬ沼津? 聞いたことないが、でも静岡にはエシカファームとかレッツとかcocoreとか、スウィングと縁の深い場所も多い。

うおっほう。沼津をググるとエシカファームがすぐそばにあるではないか。

じゃあ、相談してみよう。頼まれてもいないけど、Qさんと沼津に行ってみたいから、話させてもらえませんか? と持ちかけてみよう。

 

そうしてトントン拍子に話は進み、先週末、僕とQさんとそして沼田君は、『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地巡りを主目的としつつ、静岡初講演を敢行したのである。

 

 

……にも関わらず、僕の傲慢は止まらない。

 

こっちは声を涸らしながら話しているのに、二度とは訪れないこの時間をわざわざここで過ごしているというのに、その無反応は何??? と、ひとりの男性を視線の端に捕らえながら、苛立ちを覚えていたのである。

 

僕はしばしば「怖い」と言われる。そう言われて当たり前な風体をしている。

しかし、見た目だけで「怖い」とか言ってるあんたのほうがよっぽど怖いとか思ったりしている。

 

でも、それは即ち自分のことなのだ。

 

人知れず、この人は何をしに来たんだろうと、「そのときの僕の主観的な見た目」だけで苛立ちを感じていたその男性、大橋正季さんの、何と豊かな思索、心模様であったことだろう。

興奮さめやらぬと深夜に送ってくれたメールに込められた思いの深さといったら……。

熱いラブレターに僕は感動した。そして己の傲慢、ケツの穴の小ささを恥じた(大橋さん、マジでお許しください)。

 

死ね、自分。

 

Qさんは「わお!」と一言言ったきりだったが、(当日、緊張しまくっていた)沼田君は同じような気持ちを抱いたに違いない。

静岡に行って良かった。沼津に『ラブライブ!サンシャイン!!』があって良かった。

(ご本人の了承を得た上で)ここに大橋正季さんの、深夜の感激メール全文を公開させていただく。

 

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先日は三島市でのトークショー、本当にありがとうございました。「うわ!生スウィングの人たちだ!」と舞い上がり、緊張と、持ち前の人見知り力でお話ししたくても立ちすくんでしまっていましたが、最後は握手までして頂き幸せな時間でした!浜松市の大橋です。ご記憶に残っていれば嬉しいです。木ノ戸さんとは同じ年ということもあり、本当はもっとお話ししたかったのですが、あの日ほど自分の性格を呪った日はありません。。

 

思いっきり興奮した僕は昂る気持ちを抑えることができず、今回メールを送らせて頂くことに致しました。ご容赦下さい。何分興奮していることもあり、乱文、長文お許し下さい。「愛」だとお受け取り下さい!25年ぶりの「読書感想文」でもあります。

 

帰り道、改めてお話し頂いた「ゆれる」「スウィング」「べき・ねば」「ギリギリアウトを狙う」などについて考えながら運転しておりました。(勝手な解釈になりますが…)

 

そもそも人間の生き方、個性は実に様々です。しかし、それを所謂「まとも」や「常識」は「これはこうするべき」「障害とはこう」「支援とはこう」と狭めていきます。それがまさに「ゆれる・揺れ幅」を小さくしていき、もっと言うと「揺れない」ことに価値をおくようにさえなっていきます。私たち社会福祉の分野で使う様々な指標、チェック表、マニュアル等も、「指針を明確に示し、揺れないようにする」ことを意図したものに思えます。

 

それはそれで完全に否定するものでもないのですが、本来人間は、実に多様です。本来多様なもの、揺れ幅のあるものを、単一の価値観や狭い常識に抑え込もうとするのだから「生きにくくなる」のは当然なのかも知れません。それは所謂障害を持った方々でも、所謂健常と言われる人たちにとっても。本来「スウィング」しているものを「止まっていろ・ゆれるなんてけしからん!」と言われているようなものなのですから。。トークイベントの中でのQさんのお話(乾燥ワカメ)が印象的でした。バキバキに乾いたワカメが、ゆらゆらゆれるワカメに戻っていくという。ゆらゆらゆれているのが自然な状態というか。

 

長々とすいません。何が書きたかったかと言うと、木ノ戸さんのお話を聞いていて、木ノ戸さんが仰る「ゆれる・スウィング」や、よく他で言われる言葉「多様性」というようなことも、実はそれが「目指すもの」であると同時に、ある意味では「本来既に在るもの」でもあるような気がしてきたのです。木ノ戸さんの仰る「スウィング」の意味が、ひとつは「揺れましょう!」という動詞的なものであると同時に、人は本来「ゆれているもの」だというご示唆があるような気がしています。doingとしてのスウィングと、being(存在)としてのスウィングというか。両面あるような。(自分でも何を言っているのか分かりませんが。。)

 

本当に勝手な解釈で申し訳ありませんが、スウィングさんの活動は、日々の様々な「ゆれる」を様々な取り組みを通して「見せる・魅せる」ことで、見た人の心の中にある元来ゆれているものを呼び起こしたり、共振・共鳴させていっているような気がします。他者の何かの表現に「心が揺らされる」という体験も、共鳴・共振するための受動体・受動板みたいなものがないと起こらないとも思うので。その本来ある受動体に何かを投げてみるということを、ものすごく巧みにされている。それは固くいうと「アート」なのかも知れませんが、もっと別な表現がいいのでしょうか。

 

色々長々と勝手なことを書いてしまいましたが、とにかく、僕の心はものすごく揺らされました。感動しています。20年もこの仕事をしてきたのですが、いつの間にか所謂障害福祉の常識に、〇〇するべき、〇〇せねば発想に、知らず知らず「スウィング」すること、本来していることを忘れてしまっていた部分を揺り動かされました。スウィング大好きです。生Qさん、生沼田さんにもお会いできて本当に嬉しかったです。

 

申し遅れましたが、これは怪文書ではなくラブレターです。

 

まだ一度しかお会いしたことがないのにこの厚かましさ、怪文書。これはギリギリアウトなのでしょうか。。是非、セーフでお願いしたいです。

 

この度は本当にありがとうございました。スウィングさんにも、御本にも出会えて良かったです。大げさではなくて、何か希望のようなものを戴いたような気がしています。長くなり申し訳ありません。またお会いできることを祈っております。(三重県にも行きたい…)

 

そしてこの場をお借りして、沼津にラブライブ?があってよかった。感謝です。  

           

大橋正季

| スウィンギン・ドキュメント | 02:41 | comments(0) | trackbacks(0)
春の証明(強め2発)

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春だ。春だと思う。

でも朝晩はまだ冷えこむことも多いし、疑り深いひとは、ひょっとしてまだ冬なんじゃないの? と思っているかもしれない。

でも信じて欲しい。確かにもう、春なのだ。

なぜならミサさんが、こんなふうに証明しているからだ。

 

4月のある日、ミサさんが珍しく、急ぎ足で駆けている。

どうしました? そんなに急ぐと危ないよ?

 

 

 

 

 

「トイレ!! トイレ!!」

 

 

 

 

 

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違う!!!

そっちはトイレと真逆!!!

あんたスウィング13年目!!!

 

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春だ。春だと思う。

でも4月に入ってからも雪が降ったりしたし、用心深いひとは、もう日本に春はなくなったんじゃないの? と不安がっているかもしれない。

でも安心して欲しい。確かにもう、春なのだ。

なぜなら武司さんが、こんなふうに証明しているからだ。

 

4月のある日、武司さんが珍しく、ひとりノリノリで盛り上がっている。

どうしました? なんかいいことあったんですか?

 

 

 

 

「オバマ!! オバマ!!」

 

 

 

 

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今!??

今そのフィーバー!??

それ、10年以上前!!!

 

だからね、もうね。

間違いなく、春なんです。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 14:22 | comments(0) | trackbacks(0)
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