Swingy days Enjoy! Open!! Swing!!!

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決定?? 「Swing図書館(仮)」の名前!!

 

これまでも事業やプロジェクトに付けるネーミングにはこだわってきた。

名前って当たり前に大事だよなとも思うが、どうやらそれ以上に僕たちは「ネーミング」という行為が好きらしい。

ブランディングとか難しげなそんなんじゃない、名前を付けることそのものが大好きなのだ。

 

そしてよくパクる。

 

ちょっとカッコをつけてうまいことを言えば、インスピレーションを受けまくったり、オマージュを捧げまくったりしている。

かのボブ・ディランもこう言っていた(ように思う)。「オリジナルなんてない。あれもこれも誰かの影響だし、オレの曲はツギハギだらけだ」みたいなことを(言っていたように思う)。



「オレたちひょうげん族」は「オレたちひょうきん族」、「OYSS!」は「オイ〜ッス!」(by いかりや長介)、そして「ゴミコロリ」の語源(?)は『ケムシコロリ』という名の殺虫剤だ。


昔、スウィングの庭に毛虫が大量発生したことがあってね、全員屋内退避!! して『ケムシコロリ』でやっつけたことがあるの。


ちょうど名前を欲しがっていたタイミングで、たまたま毛虫が大量発生してくれて、たまたま買ってきた殺虫剤の名前が『ケムシコロリ』で。

 

よく言われることであるが、本当にピンチはチャンスだと思う。

 

 

ちなみにネーミングは僕だけがしているわけではなく、他の誰かの場合も結構ある。

たとえば「オレたちひょうげん族」は西川君案で、僕の最終案は「ETOCA, SHITOCA」であった。

そして最終的には西川案が採用され今に至っているわけだが、昨年2月、「無印良品グランフロント大阪店 Open MUJI」で開催した展覧会タイトルは「ETOCA, SHITOCA. WE ARE HYOGENZOKU FROM KYOTO.」とした。

なるべく、コトバロスはしたくない。

「それ」のタイミングが必ずしも「今」とは限らない。

 

ところで先日、SILK(=Swing Ichibu Library Keikaku)について、誰に頼まれるわけでもなく、でも盛大な気分で発表した(→)。

この計画の実現によって、スウィングを気楽に利用できる人が増えたら本当にいいなと思う。まだ見ぬ誰かがホッと一息つくことができる場所になればいいなと思う。

 

一方でこの間、ず〜っと「Swing図書館(仮)」で通してきたことが気になっていた。

いつも頭の片隅で、正式名称を何にするか考え続けていた。

しかしこれはなかなか手強い相手だ。うっかりシャレオツに走って何をやっているのかわからない、近づきがたい感じにするのが一番ヤバい。じゃあ、まずもって「Library」はナシだ。やはり「図書館」だ。ああ安心する。誰でも行ける。おれでも行ける。でも図書館だけじゃわからないから「THE 図書館」は? いやいやシンプルに走りすぎてちょっと怖い。遠ざけてどうする。じゃ、「THE TOSYOKAN」は? だからなんでTHEにこだわんねん。

 

……こんな感じで小さな自分たちが頭ん中で静かな議論を繰り広げてきたのであるが、いつも最後は決まって、全員が口を揃えてこう言うのだ。

 

やっぱり「Swing図書館」でええんちゃう???

 

う〜ん、確かに。シンプルだしわかりやすいし。

ゆれる図書館、ブランコみたいな図書館、よくわからないけれど悪くはない。

何よりスウィングの図書館であることが誰にでも、ハッキリとわかる。

でも、なんかちょっと物足りないのだ。もう一歩な気がするし、この感じをないがしろにしたら、きっと後々まで引きずることになる。

説明臭くなりすぎず、カッコよすぎず、むしろほんのりダサく、でも過不足なくその場が持つ意味を伝えられるシンプルな名前……。

 

ふとテーブルの上の、1枚のチラシに目がゆく。

 

昨日、「誠光社」から持って帰ったある映画のチラシ。

ひと月ほど前だったか、東京の友人(のFacebook)から情報を得てその存在を知り、京都で上映していないか? と調べたけどまだやってなくって、こないだ京都シネマに『主戦場』を観に行ったら、6月末から上映されることを知った、ある映画の。

 

 

 

 

『ニューヨーク公共図書館』

 

 

 

……これ、最高ちゃう???


ああ、なぜ今まで気がつかなかったのか。

シャレオツなフォントに目が眩んでしまったのか。またもシャレオツにやられてしまっていたのか。 

素直に「観たい!」と思ったのと同時に、当初から「にしては、ちょっとダサいな」とも(もちろんいい意味で!)どこかで感じていたのに。


「ニューヨーク」と「公共」のバランスが絶妙。

潔いくらいに堅物な感じも一周回ってカッコよすぎる。

しかも、しかも、チラシの裏面には「名称に『パブリック(public)』と入っているが、運営母体は独立法人で、市や州からの公的資金と民間の寄付によって成り立ち、パブリックは『公立』の意味ではなく、『公共』(誰にでも開かれた)の意味である」ってわざわざ書いてあるよ!

ハンパなく深いポリシーを感じるよ!

こんなにニューヨークに惹かれたのは、『星の王子  ニューヨークへ行く』以来だよ!


頭の中で何度も反芻する。

 

スウィング公共図書館……スウィング公共図書館……スウィング公共図書館……。

 

恐らく実態とは反することになるだろう、重々しい、大袈裟な感じがいい。

そして「公共性」「公益性」といったテーマともよく合う……っちゅーか、そのまんま!!!

若干、敷居を高くした感はあるが、まあ、そのあたりはデザインの力でクリアできるんじゃないか。

 

オマージュを捧げようにも「ニューヨーク公共図書館」には行ったことがないし、まだ映画も観ていない。

インスピレーションを受けたという割にはあまりにも「まんま」である。

 

でも、とにかく、今日から「Swing図書館(仮)」は、「スウィング公共図書館(仮)」になったのである。


まだ(仮)だけれども。ね。 

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 21:48 | comments(0) | trackbacks(0)
月の庭にて、『ええじゃないか!!!』展に思う

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三重県亀山市にある「月の庭」に滞在している。

朝5時。隣にはQさん。いつ目覚めたのか知らないが、部屋の中をウロウロと歩いたり、ただ布団の上に座ったりしている。

ここにはテレビがないからとても静かだ。もしテレビがあったならQさんはとっくにテレビの真正面に陣取り、チャンネルサーフィンをしまくっていたはずだ。

だけどここには幸いなことにテレビがない。だからとても静かで、ほのかな風に揺らされて鳴るガラス戸の音しか聞こえない。

 

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僕たちが特に会話もせずにぼんやりと過ごしているのは、現在、ここ「月の庭」を舞台に開催中の『四至本恭兵の ええじゃないか!!!』展の、メイン展示スペースである。


趣ある、とても居心地のいい和室。


Ackeyや後藤さんや若林君の作品に囲まれながら寝るのはもちろん、Qさんと2人きりで寝るのもはじめてのことだった。

 

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彼のイビキはとても高らか……いや、非常に大胆……いや、メチャクチャうるさいので、「離れて寝てくれないかな?」とお願いしたのだけど、ニヤッとして聞き入れてはもらえず、真横に布団を敷かれてしまった。

とんでもない、とうにょうびょ…いや、さびしんぼうである。

 

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昨日の15時頃、僕はQさん、四至本君、そして美馬君と京都からここへやって来て、一通り展示を見たり、美味しいご飯をいただいたりビールを飲んだり、そして夕方からはトークイベント「ダメでもええじゃないか!」に出演した。

ありがたいことに会場は超満員、主役である四至本君がそわそわ落ち着かない様子でマイクやプロジェクターをセッティングしたり、それらを無意味にセッティングし直したりしている様子がおかしかった。


後で聞いて知ったのだが、僕が冒頭、(本当は3時間は欲しいところだったが)「スウィングってこんなところです」と必要最低限にまとめてお話しさせてもらった40分の間、四至本君は感極まってしまって、涙をこらえていたのだという。

そしてこう書きながら今、僕の目にも涙が溢れている(Qさんは布団の上に座ったままだ)。

 

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彼と出会ったのはおよそ15年前、そしてスウィングに迎え入れたのが2009年だから、彼これもう10年の月日が流れたことになる。

本当に、いろいろなことがあった。

スウィングという優しい環境に甘え倒してだらしなく働き、でもええカッコはしたがる彼という人間が、正直あまり好きではなかった(少なくとも最初の数年間は)。

でも、なぜか僕は、どんなことがあっても彼という人間を諦めることができなかった。

ムカつき、叱り、お!ええ顔になったと喜び、また裏切られて失望しても、なぜか諦めることができず、もがきながらも信じ続けた。

 

なんだかんだ、かわいかったのだと思う。

僕にはない、彼が持っているもの(素直さとか見事な手の抜き方とか)に対し、多少の羨望もあったのだと思う。


そして彼のあまりに明白なダメさや不完全さは、僕の中にも確実にあるそれらを、許し続けてくれているのかもしれない。

 

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トークイベントの後半は、四至本君と、そして「月の庭」の岡田桂織さんとざっくばらんに話をした。

もう彼の、ダメさの開きっぷりったら素晴らしかった。

「皆さんももっとダメでいいんじゃないですか」と、上手いこと言うわけでもなく、力強くどころか少し申し訳なさそうに、でも、真摯に、率直に訴える姿がそこにあった。


えらそうだが、成長したなあと思う。

何かをできるようになったり、現実的な強みや技術や器用さを手にしたわけではなく、ダメな自分をありのままに認め、手放し、見ず知らずの他者に向かってフルオープンできるってすごいことだ。

 

※ ありのままの、素っ裸の自分に帰ること。それこそが成長であると僕は考えており、これを「成長とは乾燥ワカメが水で戻る説」と呼んでおります!

 

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だからといって、否応なく訪れる人生のいろいろが消えてなくなるわけではないし、ときに大きな壁にぶち当たって砕け散りそうになることだってあるだろう。

でも彼が手にしたもの(あるいは手にしようとしているもの)、彼が僕に教えてくれたものは、僕たちがこれからを、それぞれの人生を生き続けてゆくための、微かな光となるに違いない。

 

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四至本君が、思いついて嬉しかったという「ええじゃないか!!!」。

とてもいい展覧会です。皆の作品が赴きある「月の庭」とう場に馴染んでいるし、特に昨日の深夜、Qさんのイビキを聞いているくらいなら……とうっかり聞いてしまった、スィスィ・モットによる「作品解説オーディオガイド」はかなりツボで、密かな宝物にしようと思っています。

 

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明日までです。

皆さまのご来場を心よりお待ちしております

 

★……誰??? 『四至本恭兵の ええじゃないか!!!』展を開催します!!!

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 08:16 | comments(0) | trackbacks(0)
「これは怪文書ではなくラブレターです。」

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去年のいつ頃かだったか、ある団体から講演の依頼があった。が、お金があまりないらしく、交通費も謝礼も出せないという。

僕は依頼をしておいてそれはないだろうと、反射的に腹を立ててしまった。

ただでさえ忙しいのに、自腹を切って話に来いとは意味がわからない、と。

 

お金の問題に加えてスケジュール調整の難しさ等いろいろあって、結果的にこの話はポシャったのであるが、その後も僕はこの一件について考え続けた。

 

なぜその人たちは、お金もないのに話をしに来て欲しいと言ってくれたのだろう? 

なぜ僕はお金が出ないことに腹を立てたのだろう?

 

 「伝える」とは何だろうか?

 

求められたから、話してほしいと望まれたから伝えるのだろうか? 

 

違うんじゃないか。

 

そもそも、僕には伝えたいことがある。

恐らく必要以上に山ほどあり、それをいつも持て余している。

つまり、求められたからとか収入になるからとかそういうのはオマケみたいなもので、ただ「僕自身に」伝えたいことがあるから、伝えるのだ。

 

よく知らないけれど、かつて仏教やキリスト教を広めた人たちが、何か、具体的な見返りを求めただろうか? 

よく知らないけれど、見返りどころか無慈悲に石を投げつけられてもなお、伝え続けたのではないだろうか。

 

話をしに行く……イコール交通費も宿泊費も、おまけに謝礼ももらえる。

一体僕はいつから、こんなふうにクソ傲慢な、えらそうな態度を取るようになったのだろう?

 

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今年1月、Qさんに誘われ、『ラブライブ!サンシャイン‼』の映画を観に行った(→)。

そしてその流れで、『ラブライブ!サンシャイン‼』の舞台である静岡県沼津市(つまり聖地)にQさんが行きたがっていることを知った。

 

ぬぬぬ沼津? 聞いたことないが、でも静岡にはエシカファームとかレッツとかcocoreとか、スウィングと縁の深い場所も多い。

うおっほう。沼津をググるとエシカファームがすぐそばにあるではないか。

じゃあ、相談してみよう。頼まれてもいないけど、Qさんと沼津に行ってみたいから、話させてもらえませんか? と持ちかけてみよう。

 

そうしてトントン拍子に話は進み、先週末、僕とQさんとそして沼田君は、『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地巡りを主目的としつつ、静岡初講演を敢行したのである。

 

 

……にも関わらず、僕の傲慢は止まらない。

 

こっちは声を涸らしながら話しているのに、二度とは訪れないこの時間をわざわざここで過ごしているというのに、その無反応は何??? と、ひとりの男性を視線の端に捕らえながら、苛立ちを覚えていたのである。

 

僕はしばしば「怖い」と言われる。そう言われて当たり前な風体をしている。

しかし、見た目だけで「怖い」とか言ってるあんたのほうがよっぽど怖いとか思ったりしている。

 

でも、それは即ち自分のことなのだ。

 

人知れず、この人は何をしに来たんだろうと、「そのときの僕の主観的な見た目」だけで苛立ちを感じていた大橋さんの、何と豊かな思索、心模様であったことだろう。

興奮さめやらぬと深夜に送ってくれたメールに込められた思いの深さといったら……。

熱いラブレターに僕は感動した。そして己の傲慢、ケツの穴の小ささを恥じた(大橋さん、マジでお許しください)。

 

死ね、自分。

 

Qさんは「わお!」と一言言ったきりだったが、(当日、緊張しまくっていた)沼田君は同じような気持ちを抱いたに違いない。

静岡に行って良かった。沼津に『ラブライブ!サンシャイン!!』があって良かった。

(ご本人の了承を得た上で)ここに大橋正季さんの、深夜の感激メール全文を公開させていただく。

 

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先日は三島市でのトークショー、本当にありがとうございました。「うわ!生スウィングの人たちだ!」と舞い上がり、緊張と、持ち前の人見知り力でお話ししたくても立ちすくんでしまっていましたが、最後は握手までして頂き幸せな時間でした!浜松市の大橋です。ご記憶に残っていれば嬉しいです。木ノ戸さんとは同じ年ということもあり、本当はもっとお話ししたかったのですが、あの日ほど自分の性格を呪った日はありません。。

 

思いっきり興奮した僕は昂る気持ちを抑えることができず、今回メールを送らせて頂くことに致しました。ご容赦下さい。何分興奮していることもあり、乱文、長文お許し下さい。「愛」だとお受け取り下さい!25年ぶりの「読書感想文」でもあります。

 

帰り道、改めてお話し頂いた「ゆれる」「スウィング」「べき・ねば」「ギリギリアウトを狙う」などについて考えながら運転しておりました。(勝手な解釈になりますが…)

 

そもそも人間の生き方、個性は実に様々です。しかし、それを所謂「まとも」や「常識」は「これはこうするべき」「障害とはこう」「支援とはこう」と狭めていきます。それがまさに「ゆれる・揺れ幅」を小さくしていき、もっと言うと「揺れない」ことに価値をおくようにさえなっていきます。私たち社会福祉の分野で使う様々な指標、チェック表、マニュアル等も、「指針を明確に示し、揺れないようにする」ことを意図したものに思えます。

 

それはそれで完全に否定するものでもないのですが、本来人間は、実に多様です。本来多様なもの、揺れ幅のあるものを、単一の価値観や狭い常識に抑え込もうとするのだから「生きにくくなる」のは当然なのかも知れません。それは所謂障害を持った方々でも、所謂健常と言われる人たちにとっても。本来「スウィング」しているものを「止まっていろ・ゆれるなんてけしからん!」と言われているようなものなのですから。。トークイベントの中でのQさんのお話(乾燥ワカメ)が印象的でした。バキバキに乾いたワカメが、ゆらゆらゆれるワカメに戻っていくという。ゆらゆらゆれているのが自然な状態というか。

 

長々とすいません。何が書きたかったかと言うと、木ノ戸さんのお話を聞いていて、木ノ戸さんが仰る「ゆれる・スウィング」や、よく他で言われる言葉「多様性」というようなことも、実はそれが「目指すもの」であると同時に、ある意味では「本来既に在るもの」でもあるような気がしてきたのです。木ノ戸さんの仰る「スウィング」の意味が、ひとつは「揺れましょう!」という動詞的なものであると同時に、人は本来「ゆれているもの」だというご示唆があるような気がしています。doingとしてのスウィングと、being(存在)としてのスウィングというか。両面あるような。(自分でも何を言っているのか分かりませんが。。)

 

本当に勝手な解釈で申し訳ありませんが、スウィングさんの活動は、日々の様々な「ゆれる」を様々な取り組みを通して「見せる・魅せる」ことで、見た人の心の中にある元来ゆれているものを呼び起こしたり、共振・共鳴させていっているような気がします。他者の何かの表現に「心が揺らされる」という体験も、共鳴・共振するための受動体・受動板みたいなものがないと起こらないとも思うので。その本来ある受動体に何かを投げてみるということを、ものすごく巧みにされている。それは固くいうと「アート」なのかも知れませんが、もっと別な表現がいいのでしょうか。

 

色々長々と勝手なことを書いてしまいましたが、とにかく、僕の心はものすごく揺らされました。感動しています。20年もこの仕事をしてきたのですが、いつの間にか所謂障害福祉の常識に、〇〇するべき、〇〇せねば発想に、知らず知らず「スウィング」すること、本来していることを忘れてしまっていた部分を揺り動かされました。スウィング大好きです。生Qさん、生沼田さんにもお会いできて本当に嬉しかったです。

 

申し遅れましたが、これは怪文書ではなくラブレターです。

 

まだ一度しかお会いしたことがないのにこの厚かましさ、怪文書。これはギリギリアウトなのでしょうか。。是非、セーフでお願いしたいです。

 

この度は本当にありがとうございました。スウィングさんにも、御本にも出会えて良かったです。大げさではなくて、何か希望のようなものを戴いたような気がしています。長くなり申し訳ありません。またお会いできることを祈っております。(三重県にも行きたい…)

 

そしてこの場をお借りして、沼津にラブライブ?があってよかった。感謝です。  

           

大橋正季

| スウィンギン・ドキュメント | 02:41 | comments(0) | trackbacks(0)
春の証明(強め2発)

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春だ。春だと思う。

でも朝晩はまだ冷えこむことも多いし、疑り深いひとは、ひょっとしてまだ冬なんじゃないの? と思っているかもしれない。

でも信じて欲しい。確かにもう、春なのだ。

なぜならミサさんが、こんなふうに証明しているからだ。

 

4月のある日、ミサさんが珍しく、急ぎ足で駆けている。

どうしました? そんなに急ぐと危ないよ?

 

 

 

 

 

「トイレ!! トイレ!!」

 

 

 

 

 

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違う!!!

そっちはトイレと真逆!!!

あんたスウィング13年目!!!

 

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春だ。春だと思う。

でも4月に入ってからも雪が降ったりしたし、用心深いひとは、もう日本に春はなくなったんじゃないの? と不安がっているかもしれない。

でも安心して欲しい。確かにもう、春なのだ。

なぜなら武司さんが、こんなふうに証明しているからだ。

 

4月のある日、武司さんが珍しく、ひとりノリノリで盛り上がっている。

どうしました? なんかいいことあったんですか?

 

 

 

 

「オバマ!! オバマ!!」

 

 

 

 

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今!??

今そのフィーバー!??

それ、10年以上前!!!

 

だからね、もうね。

間違いなく、春なんです。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 14:22 | comments(0) | trackbacks(0)
「ちゃぶ台返し」のススメ

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我々は「ただ面と向かって話し合うこと」が苦手な種族だ。だからミーティングなり会議なり話し合いなり、何かしら堅苦しさの漂うそんな時間には、その雰囲気をゆるめる仕掛けがあったほうがよいように思う。

月曜日。Qさんは、連日の休日出勤の疲れからだろう、朝からデカい声を出し、理不尽な不機嫌と怒りを露わにし、苦しんでいたようだ。いや、周囲の人間のほうがたまったものではない。僕は午前中、休みを取っていたので詳しい様子は分からなかったのだが、お昼過ぎにスウィングに行くと、彼はベットでグーグーと寝ていた。ナイスだ。調子悪いときに寝るのはとてもいいことだ。「ふて寝をかます」という言葉があるが、現代社会に生きる我々に不足していることのひとつに「ふて寝」があるような気がしている。

 

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やがてムクリと起き出したQさんと目が合う。我々の間には明らかにモヤモヤ(=話し合うべきこと)がある。これをスルーしてはいけない。即、話し合いだ。京一さん、こっちこっち。ちょっと3人で話をしよう。冒頭、「出したくないのに大きい声を出してしまう」とQさんは素直に語った。でも、いかん。それは今この瞬間も! ということではないか。大声を出されるのは普通にイヤだ。僕はおもむろに可愛らしいBICのボールペンの黒いキャップを鼻の穴に詰めこんでみた。京一さんが笑い、最初は見ないふりをしていたQさんもやがて、堪えきれずに笑った。おお、こんな簡単なことで場がゆるんだではないか。(バクチ的な要素もまあまあ強いが)こんなことで笑い合えるなら、これを我がデフォルトにしてもいいのではないか。結果、Qさんの心身に負担のない出勤リズムについて、建設的な話し合いをすることができた。

 

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同じ日の夜、「第42回これから会議」を行った。これは会議がほとんどないスウィングに唯一残されている会議で、文字通りスウィングの「これから」を考えるための時間だ。この不定期開催の会議の参加者はその時々によって違うが、また分けないことを信条としているスウィングではあるが、今回の参加者は、僕と西川君と沼田君とあやちゃんと四至本君とかめちゃん、つまり職員一同であった。

 

新年度からスウィングはその在り方を更新する。更新することだけは決まっているのだが、じゃあどう更新するのか? まだまだ話し合わなけばいけない。現所在地から徒歩1分程度の距離にある、いい感じの(築年数不詳の)町家はもう借りたし、先週の会議で方針の大枠は決まっている。 さあ、今夜はもっと、具体的なところまで詰めるぞ。

 

ボールペンキャップ in 鼻ブームは一瞬で過ぎ去っていたが、とりあえずお菓子をくばり、これからはじまる時間が固く、重くならないように努める。そしてもっとも大事なこと、「いつでもちゃぶ台返しOK!」を何度も何度も繰り返し皆に伝える。

 

 

僕は何だかんだスウィングでは権力者だ。どれだけ綺麗事を言ったとしても、名刺から「リジチョー」の肩書きを消してみたとしても、いつだって圧倒的なパワーを持ちえる、いや既に持っている危険分子だ。 僕の言うことがいつだって正しいわけではないし、僕の考えをベースに進んでゆく話し合いが決して正しいわけではない。誰も未来を、正解を、ベターな選択を知らないからこそ話し合うのだ。だからいつだって、話し合いが、つまり未来が一方向に流れてしまわないために、「ちゃぶ台返しOK!」な雰囲気を作っておかなければならない。何もかもが過剰なこの世界に足りないもの。それは「ふて寝」と、恐らく「ちゃぶ台返し」だ。

 

そして、それは本当に起こったのである。

 

先週も合わせて数時間に渡って話し合い、そろそろ議論も煮詰まったかに思えたそんなタイミングで、見事にちゃぶ台はひっくり返ったのだ。誰が? と言えばかめちゃんがその口火を切ったのだが、当の本人はそのことをあまり自覚していない様子だった。が、95%まで確定していた我々の未来は、確実に、ほぼ一瞬にしてゼロ地点に戻された。僕はこの事態に戸惑い、そして興奮した。いつでもOKとは言っていたものの、それが実際に起こってみると、文字通りちゃぶ台がひっくり返るような衝撃が走る。ワオ! これまでのん、台無し! でも、いつだって後戻りできるってこと、今まさに証明されたよね! 

 

さて、興奮も衝撃も証明もそれはそれとして、僕たちが直面しなければいけないのは目の前の現実と、少し先の未来である。

ちゃぶ台がひっくり返って皆シュンとなったか? 議論が白紙に戻されてオーマイガー! と天を仰いだか? 

全然そんなことはない。ちゃぶ台返しの強烈なダイナミズムはその場を果敢に刺激し、話し合いはより活発に、よりテンポよく、よりダイナミックに進んでゆき、さらにはひっくり返るまでに蓄積されたモロモロもちゃんと、いや、むしろより良くスウィングの未来に反映されたのである。

 

ちゃぶ台がひっくり返ってからおよそ10分後。

事の次第は全て端折るが、スウィングはその一部を「図書館」にすることが決まった。

ちなみに「図書館」なんて言葉は、ちゃぶ台返し以前には誰も、一言も口にしていなかったのである。

 

※ ただし再びちゃぶ台返しの可能性あり。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0)
そのマリオの弟は違う

 

僕はゴルゴがまあまあ好きだが、自己アピールの度が過ぎるところなど、あまり好きではないポイントも多い。同じく僕はアッキーがまあまあ好きだが、ああ今日も声がデカい! ああ今日もそうちゃんに過干渉している! とかイヤだなあと感じること、頻繁である。誰かを好きということは、イコールその人の全てが好き! ということではないのだと思う。(付き合いが深くなればなるほど)嫌だなとか、苦手だなとか感じるところが1つもないことのほうが不自然だし、「この人の全てが好き!」なんて言葉の中にはウソや偽善の匂いを感じてしまう。即ち、無理して人の全てを好きになる必要なんてない。たとえば僕はゴルゴとアッキーがまあまあ好き。

 

そしてゴルゴとアッキーも客観的に見て、それほど仲が良いというわけでもなく、まあ、ほどほどの付き合いをしているように見える。いや、ゴルゴはアッキーのことが大好きなようだが、アッキーはそれほどでもないらしく、以前にはこんなエピソードもあった。

 

2018.04.27 Friday:図々しさと正直さと傷つきやすさと

 

 

さて、ある日の昼休み。ゴルゴがアッキーに「知らんやんな〜?」というちょっと意地悪な雰囲気を漂わせながら、ある質問をする。

 

 

「アッキー、スーパーマリオって知ってる?」

 

 

……ダサい質問やなあ、おい。しかしゴルゴのいやらしい雰囲気を敏感に感じ取ったらしいアッキー。いつもよりも一層デカい声で「知ってるよ」と答える。そんなん常識やん。何? 僕が知らんとでも思ってたん?

 

 

するとゴルゴ、疑いの眼差しを露骨に向けながら「ホンマに知ってる?」としつこくもう一度聞く。少し腹が立ってきたらしいアッキーは「知ってるよ!」 とさらに強い調子で立ち向かう。

 

 

「じゃあ、マリオに弟がいるの知ってる?」 

 

 

ホントにしつこいな。勝ち負けで会話するのはやめてくれへんかな。さらに強い語気で「知ってますよ!」と返すアッキーに対し、ますますゴルゴも臨戦態勢を崩さない。 

 

 

「じゃあ弟の名前、誰か知ってる?」

 

 

……え? ……名前? ……弟がいるのは何となくおぼえてるんだけど、名前となるとちょっと。……痛いとこついて来ますね、あなた。

癪にさわるけれど(何かに)負けたわ。正直に言うわ。

 

 

「う〜ん、ちょっと分からへん……」

 

 

さあ、遂に(何かに)勝利したゴルゴ。

その態度を一気に尊大に膨れ上がらせながら、厳しいひと言をアッキーに突きつける。

 

 

 

「アッキー、知ったかぶりはあかんよ! マリオとメルー」

 

「ああ! そうか!」

 

 

誰や、そいつは!!!!! 

どこのマリオで、どこのメルーじゃ!!!!!

 

全くもって意味不明だが、なぜだかさっきよりも仲良くなった感じのふたり。「よく知っている」ゴルゴにアッキーは敬意を表し、ゴルゴもまた、「知らない」を素直に告げたアッキーに(優越感を存分に匂わせつつ)敬意を抱いているようだ。

 

どうやら必要なのは「正解」ではないらしい。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 16:28 | comments(0) | trackbacks(0)
未知との遭遇/「ラブライブ!サンシャイン!!」を観る!

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数日前、Qさんから電話がかかってきて、「突然なんやけど、『ラブライブ!サンシャイン‼』の映画、観に行かへん? 土曜日か日曜日に」と誘われた。「突然なんやけど」の時点では、また何かの不満か怒りが爆発するのかと身構えてしまったのだが、まさか映画の誘いだったとは。Qさんと2人、「ラブライブ!サンシャイン‼」を観る。今年は「未知との遭遇」の年。何か予定がない限り、行かないわけにはいかぬ。土曜日は無理だからぜひ日曜日に! 

 

 

ふたりで相談し、午前11時45分上映の回を選んだのだが、指定された集合時間は10時だった。もちろん「……早すぎへんか?」と思ったが、Qさんの時間感覚は心得てもいるし、なんと映画は彼の「おごり」。QさんはCD付きの特別鑑賞券を3枚買ったらしく、その1枚を気前よく僕に提供してくれるというのだ。彼の人柄を良く知る人ならば、この平成最後の奇跡に驚かぬ人はいないだろう。ちなみにQさんが3枚も券を買った理由は、CDが3パターンあったからだそうだ。今、「思う壺……」と心の中で呟いたあなたはとても失礼だと思う(僕もそのひとりです)。

 

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前日の晩の「やっぱり9時にしよか?」という不可解な提案を何とかかいくぐり、当初の予定通り10時に待ち合わせ場所である「MOVIX京都」に着くと、怪しいひとりの男が座り込んでゴソゴソしている。初っ端からすごい。人の目なんか気にしない、自立した1人の人間の姿。Qさんの街中での目撃情報は頻繁に寄せられるのだが、改めて納得である。でもね、そんな急にどこででもしゃがみ込んだら当たられるんも無理ないで……。

 

 

おごりのチケットで座席指定し、それからのおよそ2時間を果たしてどう過ごすか。Qさんは速攻で「ラブライブ!サンシャイン‼」コンボセット(ポップコーン&ドリンク&クリアファイル&コースター)を購入、待合スペースでムシャムシャ食べはじめる。「それって普通は映画を観ながら食べるよね……」なんて野暮なことを言ってはいけない。僕も負けじと(?)ビールとポテトのセット(高い!)を買い、並んで食べる。

 

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映画を観る前に少しでも「ラブライブ!サンシャイン‼」のことを知っておこうとQさんに色々と聞く。なるほど。このアニメはスクールアイドルの物語で、3人ずつ、3学年に分かれているから9人のメンバー編成なのか。だからCDも学年ずつ3種類あったのか(=思う壺)。なるほど。ラブライブ!はグループ名ではなくスクールアイドルの甲子園的なイベントの名前で、主人公たちが結成しているグループの名前は「Aqours」というのか。だからQさんはいつも「Aqours」と書かれた服や帽子を身に着ているのか(どこかの水族館グッズではなかったのか)。なるほど。このアニメは静岡県沼津市を舞台にしていて、だからQさんは「沼津に行きたい」としきりに言っているのか。 

 

 

そんなこんなで長いと思っていた待ち時間もあっという間。上映約15分前にシアター11に行くと、もうズラリと人が並んでいる。すごい人気だ。カードのようなものが入った中身の見えない特典を受け取り入場、席に着き、さっそく封を開ける。わお! 曜ちゃんじゃないか。さっきQさんにパンフレットを見せてもらいながら「誰が好きか?」をやったとき、一番好きだと思った曜ちゃんじゃないか! Qさんは? ん? なんで固まってるの? わお! 「嫌い」って言ってた千歌ちゃん、当たってもうてるやん! さすがでんな! おれ、「好き」って言ったけど「本当に好き」という意味ではないので替えますか? 替えましょう! はい、Qさんニッコリ!  

 

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何と言うか、その空間にいたのは、本当にこのアニメが好きで、本当にこの映画が観たくて来た人たちだったのだと思う―意外にも男性ばかりでなく、若い女性の姿もチラホラ見られ、その人気の幅広さが伺えた―。それにしてもこの一体感のようなものは、かつてQさんと一緒にアイドルグループ、スマイレージのライブを観に行ったときの雰囲気に似ている。映画はよく観に行くが、こんなふうに強烈な「好き!」が集まった、優しい一体感を感じることはまずない。アニメ好きの人やオタクっぽい人を馬鹿にして上から見ているのだろうか。そうではないと思う。僕は単純にこの「好き!」の純度の高さを羨ましいと感じる。こんなふうにワクワクすること、自分にも欲しいなと思う。

 

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そんな気持ちが高じて一瞬、「ここにいる人はみ〜んないい人!」みたいなことも思いかけたが、そうした短絡的思考には気をつけなければならない。それは恐らく「犬好きに悪い人はいない」とか「障害者は純粋」とか「アメリカ人は陽気」とかいう、根拠なき十把一絡げシリーズだ。隣にいるQさんをよく見ながら今一度「ここにいる人はみ〜んないい人!」とか思ってみなさい。一気に白けて、シビアな現実が見えてくるだろう? 

 

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ところで肝心の映画はというと……ん〜っと、主役も脇役も悪役も登場人物みんなが可愛くって、花沢さんみたいな人はひとりもいなくって(これは語弊があるな)、観る前は曜ちゃんが一番と思ってたけど、キャラクターを知ったら鞠莉ちゃんに変わって、沼津市とのタイアップが想像以上で、いろいろありながらも最後は「Aqours」の新たなはじまりを予感させる華々しいライブで終わりました! 

 

 

映画を観終わり、河原町三条にある「王将」へと向かう。そりゃあもう、3連休ド真ん中の河原町は人、人、人で人口密度がえげつない。クラクラしながら「こんなん平気なん?」とQさんに尋ねると「まあ、当たられたりもするけど慣れる」と、超自分本位のような、世慣れた大人のような回答をぶち込まれる。続けて「まあ、マサヤは無理やろうけど」と、人混みが(というより根本的に人が)苦手な西川君を思い浮かべながらニヤリと言う。確かに。西川君は無理だろう。でもQさん、おれも無理やで。もう今現在、限界を迎えつつありまっせ……と、理解されている西川君を少し羨ましく思う。

 

午後2時過ぎの王将はまだまだ大混雑中であったが、映画を振り返りながら遅めの昼食を食べる。「あれ? お金あるかな?」とわざとらしく財布を探るQさん。何枚かある千円札が見え見えだったが、「映画おごってもらったし、ここはおれが払います」とおごらせてもらう。 ふたりガツガツ食べてお腹も落ち着いた頃、Qさんがニッコリ笑って言う。 

 

「映画に人、誘ったんはじめてや」 

 

これは不意打ちの感動ポルノだ。だが不覚にもグッと来てしまう。あなた自立した行動力溢れる人だけど、そりゃあ、たまには誰かといっしょに映画観たいときだってあるよね。

 

 ……ああ、そうか。今日のこの試みは、Qさんにとっても「未知との遭遇」だったのか。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 18:08 | comments(0) | trackbacks(0)
ヘルパーのヘルパー

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「親の年金をつかってキャバクラ SWING EXPO」の象徴的人物でもある増田さんは、およそ4年前からとあるマンションの一室でひとり暮らしをしている。いろいろあって、ありすぎるくらいに本当にいろいろあって、ようやく辿り着いた穏やかなひとり暮らしである。とは言え彼のひとり暮らしには多くの他者が関与している。増田さんは繊細すぎて「ちょっとしたつまずきにもド凹みして長期に渡って引きこもる」という性質があるため、スウィングには「即座に救出する用」のカギが、元気な時の彼の意思によって常時預けられているし、あればあるだけ使ってしまうお金の管理を委ねている居住区の社会福祉協議会には、週に1回、1週間分の生活費を受け取りに行っている(正確には支援者といっしょに銀行口座のお金を下ろしに行っている)。

 

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そして調理と掃除のサポートのため、週に2回ホームヘルパーもやって来るのだが、その際の彼の行動がちょっと、いや、随分と変わっているのである。ヘルパーさんの来訪前、決まって彼は部屋を片づけ綺麗にし、そして時には料理の下ごしらえも済ませ、空調もバッチリ快適! の状態でヘルパーさんを迎え入れ、さらにはヘルパーさんが買い物に出かける隙間時間を縫ってお風呂とトイレの掃除までしてしまうというのだ。増田さん曰く、「ヘルパーさん大変なんで、できるだけ仕事減らしたいんですよ」。対して「助かってます」とヘルパーさん。どどど、どっちがヘルパーやねん! けれどこうした彼の振る舞いからは、どこかお堅い「サービス」という名のもとに【助ける側/助けられる側】とに一刀両断、二分化してしまった関係性を解きほぐす、温かな人間臭さのようなものが感じられやしないだろうか ー僕は猛烈に感じるー 。そんなわけで僕はいつの頃からか増田さんのことを、敬意を込めて「ヘルパーのヘルパー」と呼ばせてもらっている。

 

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「いやいや、そんなことならヘルパー要らへんやん!」と思う人もいるかもしれない。しかしながら増田さんは、ヘルパーが来るからこそ、そしてヘルパーが大変だと思うからこそ「ヘルパーのヘルパー」に身を転じ、自分ができることを、できる範囲で(けれどMAXで)しているのであり、仮にもしこうしたきっかけがなかったならば、手が付けられないほどに住処を埃まみれにし、心を内へ内へと閉ざして生気を失ってしまう増田さんという人を、僕たちは、そして彼自身も痛いほどによく知っている。彼に2人の後見人がいるという事実がその証左になるかどうかは分からないが、少なくとも増田政男という人の、非常に見えにくい「生きづらさ」を知る手掛かりにはなるだろう。恐らく増田さんにとっては、「定期的に他者が訪れること/関わること」がこの上なく大切なのであり、そしてその他者が「家族」でも「友人」でもなく ― つまり近すぎる関係性にある他者ではなく ― 、接する時間も距離感も絶妙にちょうどいい「ヘルパー」という他者であることも重要なポイントなのだと思う。

 

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良い悪いの話ではないし、先のことは分からない。ただ、決まって毎週2回、とある小さなマンションの一室で繰り広げられるちょっと奇妙な助け合いの風景と、そこに漂う増田さんの弱さと優しさと美徳を思うとき、僕の心はいつもほんの少し、ニンマリにやけてしまうのである。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 14:59 | comments(3) | trackbacks(0)
わたしはマネキン

 

「親の年金をつかってキャバクラ SWING EXPO」京都展に向け、バタバタとした日々を送るスウィング。今日は昨晩から7教室にドン! と置かれたゴミブルーマネキンが、1日中ちょっとした波乱を巻き起こし続ける。

 

 

いつも早くに出勤してくるミサさん、ゴミブルーマネキンに向かって元気よく言う。

 

 

 

「おはようございま〜す!」

 

 

 

…何かがおかしいとは思わんかったんか!!!

 

 

毎日「岩木紙」(主に見学者へのお土産の包装紙として使用されるスウィング原産の紙。EXPOでは来場者全員にこの「岩木紙」に包まれたお土産を用意しております!)の制作に忙しいそうちゃん。インクの「出」が悪くなったので、近くにいた人の肩をちょんと叩いて「ペンの交換」を依頼しようとする。しかしその人はゴロンと横転してしまい、そして首がポキッと折れてしまう。そうちゃん、驚いて目を丸くする。

 

 

 

…そうちゃん、その件、次から人間に頼も!!!

 

 

 

毎日、お世辞やあいさつが「くどい」アッキーは、マネキンに対しても分け隔てなく「くどい」。

 

 

 

「沼田さん、よく似合ってますねー!」

 

 

 

…沼田さんちゃうよ、よー見て。…マジでよー見て。こんな微動だにしない人、基本おらんよ。

しばらく後、再びゴミブルーマネキンのかたわらを行きすぎるアッキーが言う。

 

 

 

 

「沼田さん、よく似合ってますねー!」

 

 

 

マジか!!! どんな節穴!??

 

 

今日は京都新聞さんの取材もあり、いよいよ盛り上がってきた「親の年金をつかってキャバクラ SWING EXPO」

来る7月31日(火)より、京都「同時代ギャラリー」にて開幕する。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 18:31 | comments(0) | trackbacks(0)
初夏のスウィングは狂いそう。

 

たいとくんが言う。

美味しそうにコッペパンを頬張るゴルゴの様子に触発されたのか、たいとくんが言う。

 

 

「西川さん、コッペパン好き?」

 

 

西川くん、好きかどうかよりもコッペパンの響きにじんわりと懐かしさがこみ上げる。

 

 

「コッペパンかあ、懐かしいなあ」

 

 

するとその思いに共感したのか、たいとくんがこう言う。

 

 

 

「コッペパン、どうしてるかな〜」

 

 

 

旧友か!!! 懐かしい友か!!!

 

 

 

四至本くんが言う。

仕事終わりの送迎車内、何気なくちなさんに言う。

 

 

「ちなさん、好きな食べ物ってなんなん?」

 

 

するとちなさん、間髪を入れずにこう答える。

 

 

「トマトやな!」

 

 

ウソつけ! トマト大嫌いやないか!

じゃあ、逆にこの質問はどうや?

 

 

「じゃあ、嫌いな食べ物は?」

 

 

するとちなさん、少し間をおいてからこう答える。

 

 

 

「ミニトマトやな!」

 

 

 

むふ〜!!! なんかスッキリせん!!!

 

 

かなえさんが言う。

何を言っても言わなくてもいい朝礼で、嬉しそうに言う。

 

 

「今日、本買いに行きます!」

 

 

お、いいね、いいね。でももう少し詳しく聞かせて〜な。

 

 

「何の本買うの?」

 

 

するとかなえさん、「当たり前やん」みたいな感じでこう言う。

 

 

 

「読む本」

 

 

 

誰か!!! もう助けて!!!

 

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 17:29 | comments(0) | trackbacks(0)
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