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第1回 恐怖のジェンガツンツン事件 〜しかも端っこのやつだった〜

 

カラダ強張る冬を越え、皆が楽しみに待ちわびていた「第9回 XLの夢主催 寄せ集めソフトボール大会」

 

けれど、やる気満々で迎えた3月14日(土)は朝から雨。

いつもはよ〜はずれる天気予報がよりにもよって、なんでこの日にピタリと的中するのか……。

 

 

開催は午後からだったが天候が回復する見込みもなく、朝10時の時点で沼田君と相談し、やむなく中止を決定する。

……が、そこで思いついた。悔しいし急に暇になったし新型コロナに振り回される今日この頃だし、スウィングに集まってなんかせーへん?? 

 

ゲームとか、ゲームとか、ゲームとか。

 

 

結果、子どもと大人がちょうど半分ずつくらい、十余名がスウィングに集合し、だらだらゲーム大会とあいなった。

人生ゲーム、トランプ、UNO、ぐらぐらゲーム、黒ひげ危機一発などなど。

 

「黒ひげ危機一発」なんてもう12、3年前からスウィングにあるよ? 

こんな感じで遊ぶ日が来るなんて分かんないもんだねー。

 

 

同じ建物の中で、「スウィング公共図書館(仮)」開設に向けた工事を黙々と進めてくださる安川さん(と助っ人の方)には申し訳ないくらいにはしゃぎながら、ちょっと小さな子どもには難易度が高いかな、でも、このいい感じの雰囲気ならなんとかなるやろ! と登場したのは「ジェンガ」である。

 


★「ジェンガ」とは??

イギリスで開発されたテーブルゲーム。直方体のブロックで組み上げたタワーから片手で1つずつブロックを抜き取って、最上段へ積み上げていくというもの。いかにタワーを倒さずに積み上げることができるかを競う、ハラハラドキドキ盛り上がるゲームである。「ジェンガ」の名称はスワヒリ語で「組み立てる」という意味の「クジェンガ」という言葉に由来。日本では1988年にタカラトミーから発売された。

 

 

チャレンジするのは京一さん、はるま君(小1)、とうま君(3歳)、あちゃみちゃん、僕の5人。

大人げなくジャンケンで勝利し、まあ、まず失敗することはないトップバッターの座を掴んだのはあちゃみちゃんだ。

彼女は「手が震える〜」だのワチャワチャ言いながらも、楽しそうに人差し指をタワーへと近づける。

 

 

― そんな彼女の姿をにこやかに見つめていた我々が、どうして直後に巻き起こる惨劇を想像できただろうか?

 

 

 

 

ふいに人差し指を、京一さんの目に突き刺した?

ふいに鼻クソをほじって、はるま君の服になすりつけた?

ふいに白目を剝いて、ブリッジをしながら素早く動き出した?

 

違う、違う。そうじゃ、そうじゃない。

そんな生やさしいものではない。

 

 

 

「いけるかな〜」

 

 

彼女が不安そうに、この上なく慎重に、震える人差し指でツンツンとブロックを押しはじめた瞬間、その場にいた誰もがカッと目を見開き、あまりの恐怖に声を失う。

なぜなら彼女がツンツンしていたのは、整然と積み上がったタワーの、「最上段」のひとつだったのだ。

 

木ノ戸

 

★お願い/視察・見学について★

・大変ありがたいことに、日々視察・見学の依頼をいただいております。

・が、その対応(連絡・調整)に担当者が追われまくっている、という状況があります。。。

・スウィングの見学日は毎月第3水曜日と第4金曜日となります。 

・時間、料金、定員、プログラム等の詳細については下記ブログをご覧ください。

 

2019.03.04 Monday

見学日を月2回(毎月第3水・第4金)とさせていただきます。

http://garden.swing-npo.com/?eid=1400635

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

NPO法人スウィング

木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 19:16 | comments(0) | -
「コロ休」ほか新型コロナウィルス(騒動)への対応策

 

個人的には「何をそんなに大騒ぎしているの!??」という思いが非常に強いが、そんなことを書くと不謹慎なのでここには書かないことにする。

 

さて、この騒動に対してスウィングが講じた現実的な対応策は大きく3つある。

 

1つ目はもっとも重要な「ジタバタしないこと」。

今の季節、風邪やインフルエンザの感染リスクが高まるのは当たり前。うがい、手洗い、マスク(咳・くしゃみがある場合)、アルコール消毒、換気などできることをできる範囲でやってゆくこと。

 

2つ目は「コロ休」の導入。

「この騒ぎに伴い仕事を休む場合、休んだ分(時間単位でも日単位でも)の賃金を支払う」という休業・賃金保障。

 

「軽症でも風邪のような症状があったら休むこと」をオーダーしているので、とにかく気兼ねなく、安心して休める環境が肝心である。なのでネーミングを可愛らしく(言いやすく)し、「自分自身の体調面のみならず、家族の健康、家庭の生活状況等によって休む場合もオッケー」とした。

 

そんなことして現場が回らなくなったらどうすんの? という声が聞こえてきそうだが、そんときは潔く諦めるまで。まずはこのパニック状況に、いかに安心感を持って向き合えるかが重要なんじゃないだろうか。


休んでも誰かが何とかしてくれるとか、もし何とかならなければそれはそれで仕方ないのだという安心感が、他の誰かが困ったときに「よし、今はできるだけ私が頑張ろう! 明日は知らんけど!」という気持ちにさせてくれる……そんな気がするから、ハイ、コロ休!!

 

 

3つ目は子連れ出勤大歓迎!!

子どもたちの学校が休みになってしまったことにより、スタッフが出勤できにくくなったり、何かを遠慮してしまうとそれはいけない。いろんな意味で良くない。なので出勤日、又は出勤日以外でも希望があれば、遠慮なく子どもに(遊びに)来てもらうようにしている。

 

「必要な環境」として想定したのは創作(絵や工作)、カードゲーム、ボードゲーム、本、漫画、映画(DVD)、テレビゲームなど。……ほとんど既にあった。

 

僕はこの機に喜んで自宅から漫画を持ってきたが、これはそのまま「スウィング公共図書館(仮)」の蔵書にする予定だ。明日は「じゃリン子チエ」全巻(67巻)を納品しようと思っている。

 

 

最初にひとみさんのお子さんが来たとき、皆の遊ぶモードへの切り替えの早さには正直驚いた。絵を描く、詩を書く、コラージュをする等、普段から「別にやらなくてもいいこと」、つまり遊んでばかりいる我々にとって、この変わり身は容易だったのかもしれない。が、こうした準備を常日頃からしていた(らしい)ことがなんだか誇らしくも思える。


第一、遊んで楽しいのは子どもたちばかりではない。


「僕たちも」楽しいのだ。

 

騒ぎの収束を願うばかりだが、いつも「ピンチはチャンス」と心していたいものである。

 

木ノ戸

 

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木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 14:43 | comments(0) | -
いきなり井伊直弼

 

昨日(3/3)の朝礼でアッキーが。

 

 

 

「今日はなんの日でしょうか〜?」

 

 

 

って大きな声でクイズ出すもんだから。

「ひな祭り」が正解だと思いつつ、ちょっとふざけて。

 

 


「耳の日」

 

 

 

って答えたら。

 

 

 

「正解!」

 

 

 

だって!

 

分からないものだなあ。

 

 

午後の仕事がはじまって。

このことを事務員ズのひとみさんに話したら。

 

 

 

「うちの子は井伊直弼が暗殺された日って言ってました」

 

 

 

だって!!

 

まさか「井伊直弼」って、こんな形で聞く日が来るなんて。

 

 

今、「桜田門外の変!!」って思った人も。

まさかこんな形で思い出すとは思わなかったでしょう??

 

Facebookにだって、そんなの誰も書いてなかった。


分からないものだなあ。


今日も明日も明後日もコロナも。

 

木ノ戸

 

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木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 11:14 | comments(0) | -
仁義なき戦い 〜エディオン北山店死闘編〜

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半月ほど前のことだったろうか。

 

夜寝る前にスマホの充電をはじめて朝起きたらバッチリ! のはずが全然できていなくって焦った。コンセントに充電器のプラグを挿し込み直してみても、なんもはじまらない。コンセントを変えてみても状況は同じだ。こりゃ困る。これでは1日もたないぞ。ササっと(スマホで)調べた結果、「ケーブルの断線」が疑わしいと判断。そう言えば最近コンビニでもスマホ周りのモノよく見かけるなと思い、近くのコンビニに行くと、おお、売ってる売ってる、よかったよかった。そうしてめでたく充電復活! したはずだったのだが……。

 

 

今朝起きたら、また全然充電できていないのだ。う〜ん、そうか。じゃあ、今度はあれだね。きっとアダプターのほうに問題があるんだねと、またまたコンビニへ向かう。ちなみにアダプター探しの旅の同行者はゆみさんだ。そう、あの「事務員越え」のね! さらに越えてゆくために、今日2人で話をする約束だったのです(とてつもなく良い話ができた)。


一軒目。ない。なぜかiPhoneのヤツしかない。じゃあ、2軒目。またない。今度は売り切れてない。そんな売れるもんなの?? 

 

アカン。スマホに翻弄されまくっている。まるで現代人代表みたいだ。ゆみさん、ゴメン。

最初から電器屋さんに行けば良かった……と激しく後悔しながら最寄りの電器店へと車を走らせる。スウィングからほど近い京都・北山には「マツヤデンキ北山店」と「エディオン北山店」が、北山通りを挟んでほぼ向かい合わせにある。だからどっちへ行っても良かったのだが、僕は「マツヤデンキ」のほうを選んだ。なぜならマツヤデンキのほうがエディオンよりも小さいし、品揃えもイマイチだし、いつもあんまりお客さんいないし、「ちょっとかわいそうな気がする」からだ。

 

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この優しさでも何でもない、傲慢な大きなお世話のしっぺ返しは、容赦なく我が身に襲い来る。

 

3度目の正直、失敗。二度あることは三度ある。つまりマツヤデンキにもアダプターはなかったのだ。正確には申し訳なさそうな店員さんに案内されて売り場に行くと、「なんか違うやつ」が1個だけあった。でも、なんか違うからいらない。「今はコンビニで買えますからね〜」と店員さん。いや、そのコンビニで2回しくじったからここに来たんだけど……。

 

くっそ〜!!! 最初からエディオン行っとけば良かった!!! 

コンビニもマツヤデンキ(←店員さんも親切だしコンパクトだし、いいお店です!)もすっ飛ばして手堅く!!!

ものの20分ほどの間に、おれは何回車の乗り降りをしているのだ???

 

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高速でエディオン北山店に入り、光速で店員さんを掴まえると、あら、まあ、なんてスムーズ! すぐに売り場へと案内され、(たぶん)ダメになったやつと同等の商品を教えてもらう。ああ、ようやく……。なんだか長い旅路だった……。なんか疲れた……。

 

しかし事件は、本当の事件は「お会計のとき」に起こったのだ。

 

なんと言うか、エディオン北山店の店員さんは、ほぼ全員が「おじさん」だ。おじさんって僕もおじさんだけれど、もっと年上、もう一世代上、つまりどちらかと言えば「おじいさん」に近い方々が多勢を占めていらっしゃる。

 

だからと言うわけではないのかもしれない。

それは関係ないのかもしれないけれど、とにかくそれは起こったのだ。

 

 

レジでお金と一緒に「Tカード」を差し出す。初老の店員さんがカードリーダーに通す。返してもらう。

すると店員さんがこう言う。

 

 

「Tカードはお持ちじゃないですか?」

 

 

軽くぶん殴れたような衝撃が走り、脳と時間と現実がショートする。

 

 

「いや、今、渡して返してもらいましたけど……」

 

「ああ、そうですか。エディオンのカードはお持ちじゃないですか?」

 

 

……ああ、そうですか??? ……動揺ゼロ??? ……すげー。

落ち着きと貫禄(と記憶力)がまるで違う。格が違う。

あ、エディオンのカード? ないです。車ん中にあるけど面倒臭いので「ないです」でいいです。

すると「エディオンのカード」に反応するかのように、今度は隣のレジから声が聞こえる。聞いてはいけない声が聞こえる。店員さん達と同世代くらい、即ち初老の男性(お客さん)が、残念そうな調子でこう言っている。

 

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「エディオンのカードが見当たらへんのよなあ……」

 

 

あるはずのカードがなかったなら、それは確かに残念だ。何を買ったのかは知らないが、もし高い買い物をしたのなら尚更だろう。

しかし、僕は思わず目を見開き、再び衝撃を受ける。二発目のダメージは信じ難くデカい。

なぜならその男性は、悔しそうな様子で店員さんに向かって、思い切り「エディオンのカード」を差し出していたのだ。

 

木ノ戸

 

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| スウィンギン・ドキュメント | 16:28 | comments(0) | -
雑な晩ご飯

 

「本当にどうでもいいこと」が飛び交う朝礼で、今日もアッキーは昨日の晩ご飯を発表する。

ヘルパーさんと一緒に作る晩ご飯が楽しくって仕方ないようだ。

 

 

「レタスとベーコンのシーザーサラダと〜、豆腐と油揚げのお味噌汁を食べました〜!」

 

 

……ん? あれ? なんやその痩せ過ぎのモデルみたいなメニューは?? 

あ、アッキー、メインディッシュ忘れてるで。毎度ご自慢の、肝心のやつを。

メインとばすなんてらしくないよ! メインなくして、そんないいガタイにならへんよ!

 

 

「あ、思い出した。メインは〜……」

 

 

あ〜よかった。はい、いつものように高カロリーな感じのん、放り込んで!

 

 

 

 

「メインは〜……肉類!!」

 

 

 

 

わかるか!!

括り方がデカい!!!

 

 

「本当にどうでもいいこと」が飛び交う朝礼で、今日もミサさんは昨日の晩ご飯を発表する。お母さんの手料理がいつも美味しくって仕方ないようだ。

 

「我が家の今日の晩ご飯は〜、クリームシチューです!」

 

……ん? あれ? 「今日」の晩ご飯??

ああ、お母さんが作り置きしてくれてるのね。でも、その、いつもみたいに昨日の晩ご飯も教えてくれへん?

まあ、それほど興味ないんやけど一応。なんかモヤモヤするから。

 

「えっと〜、昨日の晩ご飯は〜……」

 

毎度のことながら家庭的なやつなんやろな〜。ええな〜。なになに?

 

 

 

 

「昨日の晩ご飯は〜……おでん風です!」

 

 

 

 

 

わかるか!!

そこで止めるな!!!

 

木ノ戸

 

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木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 16:44 | comments(0) | -
僕はもちろん気づいてる

 

小さな女のコが 

ゴミブルー大好き!!! って

トトトと 駆けてきて

 

興奮したメイがさ 

トトロにそうしたみたいに

僕の胸に 思い切り飛び込んできたのさ

 

でも もちろん僕は気づいてた

 

彼女が見ていたのは 僕の外側で

僕自身じゃないってことに

 

 

あちゃみちゃんが

小さな小さな失敗を

クヨクヨと グチってて

 

笑顔の京一さんがさ

「心の声が漏れ出てるのか?」って

手を当てながら 優しく言っていたのさ

 

でも もちろん僕は気づいてた

 

彼が手を当てたのは 思い切り腸のあたり

胸じゃなく「下腹部」だってことに

 

木ノ戸

 

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木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 17:39 | comments(0) | -
フリーズして人間味

 

2020年1月6日、仕事はじめの日。

仕事は別にどうでもいいんだけど、それ以外の(お金にまつわる)大事な用件が2つもあるキノティが来ないんだから、そりゃ心配だ。 朝、彼からスウィングに電話がかかってきて、でも出たのはミサさんで、「絶対に会話が噛み合っていないこと」を確信してから代わろうとすると、なぜか電話は切れてしまっていた。もちろんかけ直したが繋がらない。何度かけても繋がらない。

 

はい、キノティ、音信不通&行方不明。

 

少々困ったことになったけれど、ミサさんが「病院」というワードを聞き取っていたので、シラミツブシに彼が通う病院にあたってみる(つまり、彼はいろいろな病院にかかっている)。 でも、どこも来ていないし、来る予定もないと言う。

 

残る1つ。ある京都府立の、ある医大病院にはさすがに行ってないんじゃないかと思ったのは、そこへの通院ペースが3ヶ月に1回だからだ。つまり、そこを受診しているとなると、キノティはこの日に3つも、それもかなりの大ネタを放り込んでいることになるわけで、でもだからこそ来てないんじゃないかとも考え、一応は確認しようと電話する。すると想定を超えて、とてつもなく抑揚のない喋り方をする女性に応対されて、ああ、ヤダヤダ、早く終わらせたいよお……。

 

キノティの名や僕と彼との関係、困っている今の状況を伝えると、その女性は「しばらくお待ち下さい」と、やはりとてつもなく起伏のない調子で言い、僕はとにかく回答を待つことになった。巨大病院の超機械的なやり取りに生気を吸い取られまいと気構えながら結構な時間を待った後、保留のメロディを途絶えさせて、ロボッ……いや、その女性が投げかけてくれたのはこんなメッセージだ。

 

 

「申し訳ありませんが、患者様の受診状況は個人情報に当たりますのでお伝えできません」 

 

 

しばらくお待ち下さい……続く数分の空白……そしてコレ。

僕は次の瞬間、ほとんど反射的にこう言っていた。

 

 

「ということは受診してるということですね?」

 

 

するとどうでしょう! アンドロ……いや、その女性はふいに沈黙し、ウソみたいにフリーズしてしまったのである。

もう全部がバレバレ! ロボットどころか逆にとっても愛くるしいよお!

 

 

「もう来てますか? 彼も困ってると思うんで教えてもらえますか?」 

 

 

うっかり素の自分をモロ出ししてしまった女性が態勢を整える前に続けざまに言うと、恐らく彼女が本来持っているに違いない親切心はもう止まらない。

 

 

「11時のご予約ですけど、まだお見えにはなってません」 

 

 

 

なんて懇切丁寧な! 個人情報は見え見えやけどね! いや、バカにしてるんじゃない。うお、出たよ、大病院のアンドロイド攻撃!! と緊張していたところに、思いもかけず人間味溢れる(しかもとっても有益な)やり取りが生まれたことがおかしく、そして嬉しかったのだ。


その後、(彼女のお陰もあって)無事にキノティとは連絡がとれ、大事な2つの用件もまあ何とかなった。

 

しかしまあ、あんなふうに機械的に喋る仕事っていうのも、相当疲れるんじゃなかろうか。でも機械的がゆえに見えた人間性って逆説的でおもしろい。個人情報保護もまあ大事なのかもしれないが、「自分自身」まで保護して眠らせたらおしまいよね。

 

木ノ戸

 

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木ノ戸昌幸

| スウィンギン・ドキュメント | 15:32 | comments(0) | -
「投資」の目的

 

間もなく14年目(……合ってるかな?)を迎えるスウィングに、史上はじめて「投資の季節」が訪れている。

 

いや、実際手堅くやってきたのだ。

現在まで借金ゼロ。予算決算はほぼ毎年ドンピシャ。「まともがゆれる」(著書のタイトルです。読んでね♡)だの「常識をやめる」だの言うてる割にはマジメが思い切り出ててちょっと恥ずかしいが、これは同時に密かな自慢でもある……とか言ってると足元をすくわれそうだが。

 

でも人も増え、場も少しずつ変容し、いろ〜んなタイミングが重なり、スウィングの「これから」を考えて考えて思い描いた結果、「そういう季節があってもいいんじゃない??」と、これまで経験したことのない方向にはじめてケツの穴を広げ、実際に舵を切った。

 

とは言え僕に何千万円とか何億円とかを扱う器量はないので、大きなことをするのに長けている人たちからしたらホント、可愛いもんだと思う(でも「可愛い」っていいよね!)。


ともあれ、スウィングなりの「投資の季節」は現在その真っ只中。具体的には「SILK」(Swing Ichibu Library Keikaku)と、布のものづくりのアトリエ「coco de emo nu」稼働準備と、「オレたちひょうげん族」アトリエ再整備という、3つのプロジェクトが同時進行している。

 

 

SILKについては「RAD」(Research for Architectural Domain)、そして安川雄基さん(アトリエカフェ)と長い時間をかけてミーティングを重ね、先日、第一期工事が無事に完了、受付&事務員ズ(スウィングのナイスな事務員さんたち)の事務スペースが完成した。2020年4月のオープンを目指し、年明け1月〜2月、第二期工事に着工する予定だ。

 

まさか、今世で、自らの手(というかアイデア)で図書館を作ることになるとは想像だにしなかった。

図書館にあるのは本だ。悲しいかな、読むのはとても遅いけれど、物心ついてから、どんな時もずっと僕を支え続けてくれた大好きな本だ。

つまり「スウィング公共図書館(仮)」の開設は、僕にとってはひとつの夢であり、着々と進む現実でもある。

 

 

だから少し怖い。

 

第一期工事の最中、早くも感無量になりながら、安川さんにそんな心持ちを語ると、彼は「木ノ戸さんの夢の実現に関われて光栄です」と言ってくれた。


彼には別途5兆円か、それが無理ならビックル2日分を手渡したい。

 

2019.06.07 Friday

【Swing図書館(仮)を開設します!!!】

http://garden.swing-npo.com/?eid=1400665 

 

 

スウィングから徒歩1分。上賀茂小学校正門前。

古い町家を改装した布のものづくりのアトリエ「coco de emo nu」は、場としてはほぼ完成している。

洒落たフランス語(ウソばっかり!)の名前は僕の発案だが、場づくりそのものに関しては今年4月にやって来た新スタッフ・はっちゃん(本名:トモダハツネ)にほぼ任せきった。

 

彼女は素晴らしいセンスと感性、アイデア、そして優しさの持ち主だ。そして理不尽に怒り、周囲に当たり散らすQさんがつまずき転びかけた様を見て「天罰」と言い切るあたり、冷徹な厳しさも半端ない。

ちなみにはっちゃんを「はっちゃん」と呼んでいるのはどうやらスウィングでは僕だけみたいで、なおかつ今を時めくXLも、本名・服部光男ゆえ「はっちゃん」と呼んでいるのでややこしいけど、まあいいや。

 

 

こちらも2020年4月の本格稼働を目指しているが、実は内心、永遠に本格稼働なんかしなくってもいいと思っている。


それはもうこの場所を、この場所で過ごす時間を大切に感じている人たちが、既に、確かに、目の前にいるからだ。

 

それってすごいことだ。

 

 

つい先日こまりんは、粘土で作った「まるで肉のようなもの」を見せてくれた。

全然縫ってないし、まったく布(ぬの)ってないし、この場のコンセプトとまるで違う。

でも馬鹿げた、「まるで肉のようなもの」を皆に披露する彼女の嬉しそうな笑顔は、とてもとても眩しかった。

 

永遠にはじまらない、布のものづくりのアトリエ。


いいではないか。

 

でも、ま、そうは言っても「はじめる」ために作ったのだし、実際いつかは「はじまる」のだろう。

だが、それはむしろ二義的なモノ……ちゅーことを忘れないようにしたい。

ただ「在る」ということが、何より大事。

 

 

ここではお寺の住職がいいことを書いてそうな掲示板に、「どうでもいいこと」を掲示するという試みもはじめている。

その狙いは……狙いは……あるっちゃあるけど、まあ、ないみたいなものだ。

ちなみにこの掲示板を横目に見ながら登校する小学生たちの将来に責任を持つ気などまったくない。

 

 

「オレたちひょうげん族」アトリエ再整備は、キュレーターの宮下忠也さんと共に進めている。

一昨日、半月程前のミーティングをベースに宮下さんが描き出したプランを見せてもらったのだが、それがあんまりステキすぎて、僕とあやちゃんは思わずキャッキャッしてしまった。

 

近年、スウィングには「スウィングが好きだから働きたい!」ではなく、むしろ「スウィングで何かの表現をしたい!」という人たちが続々とやって来るようになり、これは非常に大きな変化だと感じている。

 

 

元々、(狭義の、「絵を描く」とかそうした)「表現」を仕事にするなんて想定せずにはじめたスウィングだから、今、そこそこ活躍しているXLだって、京一さんだって、アッキーだって、はじめは全然そんなんじゃなかった。そんなんじゃなかったけど、いつの間にかそんなんになりはじめて、そんなんになり切っている今がある。


でも最近の新人たちは元々絵を描いていたり、とにかく表現することが好き!! というタイプの人たちばかりだから、出発点が随分と違う。

 

そして表現を仕事にする利用者は現在29名。2006年、設立当初の約3倍の人数となった。

そりゃあ、諸々の環境を整え直す必要がある。

 

ひとりひとりのことを考え「すぎる」と、かえって身動きが取れなくなる。場を更新するにはもちろん繊細さも必要だが、もっと必要なのはそれを凌駕するダイナミズムだ。しかしながら、内部にいるとどうしても近視眼的になってしまい、2、3歩ひいた位置から物事を見る目が持ちにくい。だからこそ、外からの視点を持った宮下さんにこの仕事を依頼した。

 

いやあ、楽しみだ。

こちらは今年度中に粗方の整備を完了する予定である。

 

「投資」の目的はもちろん「資金を投入すること」そのものではなく、思い切って言えば、スウィングの皆が、スウィングに関わる人たちが、この社会に生きる人たちが、そして他ならぬ自分自身が「幸せに、心豊かに過ごせる場や時間を増やすこと」だ。

 

チバユウスケは歌っている。

 

お前が生を受けたその瞬間から

お前の旅ははじまってんのさ

世界なんてそこら中にあるし

宇宙はお前の手の中だ

 

生きている人の数だけ主語がある。

「アート」も「福祉」も「市民活動」も、何だって、どうだっていい。

僕に、スウィングにできることなどたかだか知れているが、それを軽んじたくはない。

主語をぶらさず、本質を求めて突き抜けるのみだ。

 

木ノ戸

 

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| スウィンギン・ドキュメント | 16:08 | comments(0) | -
「現代 アウトサイダーアート リアル」とあのリアル

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先日、櫻本京一とXLが出展作家として参加した展覧会「現代  アウトサイダーアート  リアル ― 現代美術の先にあるもの ―」を鑑賞した。

個性溢れまくる作品群と、それぞれの個性を殺さないキュレーションは見事だったし、なんせ会場がね、田舎モンは無条件にビビってしまう東京・表参道のド真ん中、1階がCHANELの「GYRE」っていうのもやっぱすごかった。

 

 

櫻本とXLの2人はとても嬉しそうだったし、「笑ってしまうくらいに馬鹿デカい花束を渡す大作戦!」によって、この展覧会のキュレーターである「ACM Gallery」の杉本志乃さん、そして妹の華世さんを笑わすことにも成功した。

 

花束を運ぶ道すがら、すれ違う人たちが笑っていたのも嬉しかった。  

 

 

展覧会は10月27日で終了したが、杉本さんたちは休むことなく、今度は「アウトサイダー・アートフェア NY」への初出展を果たすべく、クラウドファウンディングに挑戦中だ。

 

リターンのひとつ、「現代  アウトサイダーアート  リアル ― 現代美術の先にあるもの ―」展カタログには僕も寄稿している。

 

昨今、障害者と芸術表現の親和性が注目されているが、いや、それ、ちょっと違うんじゃないか? という斬新な論旨(自分で言うよね〜)ゆえ、事務員の田村さんにめっちゃ客観的なアドバイスをもらいまくりながら書き上げたテキストだ。

 

気になる方は、クラウドファウンディングへGO!して、DO!してみてください! →

 

 

さて、展示を堪能してビルを出て、京都への帰路につこうとした矢先、突然、強烈な既視感に襲われる。

 

はじめて訪れた表参道なのに、なぜ??

 

 

「恵文社一乗寺店ギャラリーアンフェール」にてKAZUSHI個展「LOVE KILLS YOU.」を開催したのは1年半前のこと、そしてKAZUSHIが突然コラージュ制作をはじめたのは、もう3年以上前のことだ。

 

彼のモジモジとした恥ずかしげな様子とは裏腹に、その表現世界は大胆不適、奇妙奇天烈。

著作権とか肖像権とかプライバシー権とか、様々な権利に対する、「愛」を武器にした戦いは今も途絶えることなく続いている。

 

同時にその禁断の世界に触れた人たちの度肝を抜き、痛快に笑かし続けているわけであるが、個人的にはその最も初期の作品、あの「表参道の衝撃」を上回る感動(?)を味わうことは難しいんじゃないかと思ってきた。

 

 

そう! 今目の前にあるこの景色はワオワオ!! 

 まさにその、「表参道の衝撃」の現場ではないか!

「表参道ヒルズ」の前でベビーカー押したことないし、お洒落なワンピース着たことないのにそういうことにされて、無理やり既視感を感じさせられた、あの景色ではないか!!

 

 

なんという運命のいたずらだろうか。

今回の目的地「GYRE」は表参道ヒルズのほぼ真向かいにあったのだ。

 

「既視感の既視感」という未知のゾーンにぶち込まれた興奮に身を委ねつつ、僕は「あの場所を見つけたい!」という、強い欲求に駆られた。

この東京出張に同行し、またKAZUSHIのコラージュ制作を見つめ続けてきたあやちゃんもノリノリだった(櫻本とXLは「仕方ないなあ……」といった感じだった)。

 

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素早く彼女は例の画像をどこからか探し出し、僕たちは虚構とリアルを見比べながら、足を使って行きつ戻りつ、スマホの画面を何度も何度も見つめる。

 

何かヒントはないか??

あの場所を特定する手がかりはどこかにないか??

 

 

あった。これだ。

 

点字ブロックとマンホールと四角いヤツがギュッ! としてる場所。ここを探せばいいのだ!


これは絶対に僕の足ではないのに、そうとしか思えないのが不思議だ。

 

 

彷徨い、探し続けること約1時間。

乗車予定の新幹線の時間はもう過ぎてしまったが、ああ、ここだ、ここで間違いない!

 

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ほら、点字ブロックとマンホールと四角いヤツが3つ並んでいるでしょう?

 

点字ブロック、あんときと比べるとだいぶ色が変わっちゃってるねー。

 

 

さあ、後はあんときの感じを再現すれば今回のミッションは完了だ。


……いや、う〜ん、「あんとき」って思い出せないっていうか、実際はなかった時間なんだけど、あったかのように感じているのがやっぱり気持ち悪いぞ。


この気持ち悪さを払拭するためにもね! 

踏んづけてるタイル(?)の数を慎重に数えてドンピシャなところでね!

 

 

そして遂に、遂に僕は帰ってきた。

まるで記憶の果ての生まれ故郷に帰ってきたような、ダライ・ラマの生まれ変わりを見つけたときのような(知らんけど)、そんな不思議な感慨に包まれる。

 

これで狂い続けてきた人生の辻褄が、ようやく合うに違いない。

 

木ノ戸

| スウィンギン・ドキュメント | 11:37 | comments(0) | trackbacks(0)
哀しきヒーローの定め Thank you Jesse, and Good bye.

 

9月30日(月)午後。

僕は京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます。」メンバーの一員として、歌舞伎公演で著名な「南座」(京都市東山区)のほぼ真ん前、「四条京阪前」バス停/Bのりばにいた。

 

 

14時46分。


そこから(もちろん全部、異国語で)「産寧坂に行きたいんだけど、どう行けばいいの?」と尋ねてきたのが彼だ。


彼こと、ジェシー(仮名)だ。


産寧坂に行きたいとは珍しいリクエストだが、ジェシーはくわえて清水寺に行けばいいのか、金閣寺に行けばいいのか迷っていたみたいなので、なるほど、産寧坂って言うかとにかく清水寺に行きたいのね、と察した僕は、Q&XLのヘンタイ知識により、通り向こうの「Aのりば」から207に乗るよう案内した(下車は「清水坂」バス停)。

 

 

丁寧に手を合わせて少し頭を下げ、片言の日本語で「アリガトウ」とジェシー。

僕たちは、無事に目的地にたどり着けるよう願いつつ、彼の背中を見送ったのだった。

 

 

その2日後。

 

 

 

10月1日(水)午後。

僕は清掃活動「プチコロリ」メンバーの一員として、名刹・嵐山にいた。この日は日本経済新聞の取材も入っていたので、ベタに盛り上がる超有名観光地に行くことにしたのだ。


15時12分。


約2時間に及んだゴミ退治の最終盤のことだ。

僕は「嵐山」バス停/Bのりばに、見覚えのある人物を発見する。

 

ああ、忘れてなるものか!

ああ、僕のジェシー(仮名)!!

 

たった3日間のうちに、この広い広い世界の片隅で(まあ京都市内やけど)、二度も偶然出会うことなんてある???

これはもう、なんかやで! 

おれたちはあの〜、その〜、運命的なアレに導かれて出会うべくして出会った、なんかやで!

思わず興奮して両手を広げて近寄るが、なぜだか彼は微妙な表情を浮かべている。

 

どしたん? ジェシー? おれやん? 

2日前の、南座の、バス停の、産寧坂の、清水寺のおれやん??? 

 

 

……って、絶対わかんないよね。

 

今日のおれ、真っ青やん。

真っ青っていうか、そもそも人間ちゃうやん。

ヒーローやん。ゴミブルーやん。

 

 

僕のジェシー。

礼儀正しい、素晴らしいジェシー。

観光客のお手本のようなコースを巡っているジェシー。

 

これほどまでに己を、いや、ヒーローとして生きる己の定めを呪ったことがあっただろうか。

マスクを脱いで、今すぐ強く彼を抱きしめたい。

でも、それはできない。決してできないことなのだ。 

バットマン先輩、スーパーマン先輩、スパイダーマン先輩、タイガーマスク先輩、仮面の忍者・赤影先輩ほか多数。

今ようやく、パイセンヒーローたちの苦悩が、身を切るような痛みを伴いながら我が事として感じられる。

 

「Picture ok?」と、さらに近づく真っ青野郎を快く受け入れてくれたジェシー(いや普通、逆やで)。

そうして記念撮影を終えた別れ際、彼は僕たちに向かって手を合わせ少し頭を下げ、再び静かにこう言ったのである。

 

 

「アリガトウ」

 


ひょっとすると彼は、全てを分かっていたのかもしれない(んなわけ、あるかい)。

 

木ノ戸

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