男・そうたろう。 「マクドナルド」が大好きである。
「調子いいときはジャンクフードガンガンいっとけ!!」という有名な格言があるが(あるの?)、身体にええとか悪いとかの理屈を超えて、確かにジャンクなもんをガンガン食いたくなるときはある。 というわけで、たまにはええやんな〜と時々、「どこのマクドにする?」とか言い合いながら、男ふたりでルンルン出かけるのが僕らの楽しみのひとつだったりするのだ。
優柔不断は恐らく僕の血ではないが、そうたろうはとにかく迷う。
なぜだか特にマクドは迷う。そしてマクドのカウンターは高い。
つまり小さな子どもにとっては非常にメニューが見にくい(ここ改善したら業績変わるんちゃうか)。
迷う上に見にくい。つまり時間がかかる。
これじゃファストフードにならんやないかい!...いや、そもそもそんな早よして欲しいなんて一切思てへんし、そんなもん思い切りゆっくり決めたらええねん。どんなに後ろに行列できようが知らんがな。
...しかし超絶!優柔不断のQはんもよくマクド行くらしいな。えげつない行列作ってるんちゃうやろか。
やれやれ! もっとやれ! 逆に繁盛してるっぽく見えて、逆に売上に貢献してるっちゅー可能性もあり得るぞ!
...ていうか、なんやねん、Qの字。
...人の話に急に途中で入ってくんな。はい、シッ!シッ!
で、今日(7/30)のことだ。 京都市左京区民の憩いの場、「カナート洛北」のフードコートにある「マクドナルド」。
ハンバーガーは割とスムーズに選んだそうたろうだったが、マックシェイクで、はい、つまづく。
「バニラかチョコレートかストロベリーか、どれにする?
ストロベリーはイチゴのことな」
ラミネートされて手に取ることができるメニュー表(そうそう、コレでええねん。コレをもうひとつくらい用意しときーな、カサノバはん)を見せながら、選ばせる。 おれやったら一撃でバニラやけど、やっぱり子どもはチョコレートかストロベリーやろなあ〜。こりゃあ、どっちも捨てがたいわな〜。ええよ、ええよ、ゆっくり選んだらええよ。後ろの不機嫌そうなおっさんなんか、なんも気にせんでええよ。
...そうして熟考の末、遂に意を決したそうたろうが、ニコニコ待ってくれてたスローな店員さんに向かって宣言する!
「チョコロベリー!」
はい!!! そんなん無いよ!!!
欲張りが分かりやすく丸出しになっとるよ!!!
僕はゲラゲラ笑い、店員さんもアハハハと笑う。
カサノバはん、こういうんやで。 銭儲けばっかり考えんと、こういうのん大事にしーやー。
再び熟考の末、最後はストロベリーに決めきった、男・そうたろうであった。
ところで、僕とそうたろうは、諸事情により離れて暮らすこととなった。諸事情は諸事情である。察していただきたい。
今、そうたろうは僕の隣でグーグー寝息を立てながら眠っている。涙が溢れ出る。仕方がない。
僕はこれまで我が子のことをこのブログに書き綴ってきた。
随分迷ったが、本にも掲載した。それらは全て僕たちの間に確かに起こったことだし、更にそれを世に出した以上は、手前の都合だけで無かったことにしてはいけない、そう考えたからだ。
だからこの別れについても書かないわけにはゆかない。ええトコばかりでサヨウナラはできない。
「別れ」は次への「はじまり」でもある。
そしてこれからも、僕がそうたろうの父親であり続けることには何ら変わりはない。
また今度マクドに行って、ゆっくり迷いまくって、長い行列作ってやろうぜ。
アイラヴユーフォーエバー、マイサン。
木ノ戸